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着雪

次女が住んでいるところは、雪国である。試合も、雪国で開催される。

そんな雪国に、正月休みに応援に行き、帰り道で大変な雪に遭遇した。

ホワイトアウトか!

私は、雪国に住んだことがない。スキーも、ほぼ、行ったことが無い。従って実際に降っている雪というのは、あまり見たことがない。

降る降るとは聞いていたが、どんどん道に積もっていく。そして、フロントガラスにとりつき、凍って張り付いてくる。

スピードも、時速30㎞程がやっとである。

車線はおろか、道路とガードレールの境目がわからなくなっている。周りを走行している車も見当たらない。

時折、倍くらいのスピードで、大型トラックが追い越していく。



心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

これ、マジでヤバいな。



振り方がもう少し急になると、通行止めや、ひょっとしたら立ち往生も考えられるし。

とにかく、サービスエリアに入ろうとした。



心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

いやいや。帰らないと、明日、仕事だし。


……。


頑張るしかない。


確か、群馬を抜けると、降雪がグッと少なくなっているはずだ。


いくつかのサービスエリアを超えたが、窓ガラスに着雪し、ワイパーを回しても殆ど雪が除けなくなったので、やむなく一番近いサービスエリアに入り、ガラスについた氷を取り除き、トイレを済ませ、また、帰路についた。


すると、出たところで作業者の車列に追い越された。

なんと、除雪車軍団であった。


彼らは、ガンガン除雪してくれる。その後ろを、乗用車やトラックが整然とついて行っている。



心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

これは、助かったぞ。



やっとのことで豪雪区間を通り抜けて群馬まで来ると、積雪の無いサービスエリアで一服した。




その時を思い起こし、語らおうとしてソファーを振り向くと、家内が足を指さして笑って言った。

あの時のことを思い出したら、足がこわばるわ。マッサージでほぐしてもらわないと。


……。


今宵のミッション発動だ。


マッサージをすると、家内は上機嫌になる。

家内が上機嫌だと、我が家は平和である。





だから。





これで、いいのだ。


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