トムヤンクン
家内の職場で、タイに旅行に行った人がいたらしく。タイ土産を持って帰ってきてくれたのだ。
半分こだろうと覚悟を決めていると、こう、言うではないか。
1本だけちょうだい。辛いの苦手だから、コジくんにあげるよ。特別に。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
特別に、が、妙な響きだったな。
私は、美味しく頂いた。とても、幸せな時間だった。
ありがとうと丁寧に頭を下げ、声に出して礼を言うと、ソファーの家内が笑って脚を指さして言った。
礼は良いから。態度で示そうか。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
なんのはなしです菓
否応無しに、倍返しの刑が言い渡された。
心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟いた。
辛いの、嫌いなんでしょ?
家内を少し見つめると、こう、言われた。
なんのはなしです嫁。
……。
マッサージをすると、家内は上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。
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