人生初のエンスト+修理
6月としては異常な暑さだった。
数日後に梅雨明けが出ることになるその日、「ポケモンGO」のコミュニティデーのため、車で隣市に向かっていた。
別にその辺でポケモンを捕まえてもいいのだけれど、暑すぎるため徘徊するのは辛い。っていうか、危ない。
なので、隣市の駅前ならポケストップもたくさんあるし、お店もたくさんある。何ならタリーズがいい。
あとお昼はカレーが食べたい。わたしは100時間カレーが好きなのだけれど、我が市には無いのだ。県庁所在地なのに。
ということで、国道を西に向かって車を走らせていた。
平日の夕方だと割と混雑している3車線も、土曜の昼近くともなるとさほど混雑していない。12時くらいには着くかな。
でもその前に、その先にスタンドがあるからガソリンを入れていくか。インターチェンジの手前で高いけど。本当に最近ガソリン高いよね、仕方ないけど。何で元売に助成金出して誤魔化してるんだろう。馬鹿じゃないの、そもそもガソリン税が二重課税でおかしい……あれ?
あれ?アクセル踏んでも速度が上がらないぞ……というより減速してる?いや、エンジンが止まってる!?ガス欠!!?初めてのガス欠?そういや昔、友人Tが自分の車がどれくらいの燃費か調べるために予備のガソリン積んで停まるまで走ってたっけ……じゃなくて。
その先のガソリンスタンドまで行ける?いや、これは間に合わない。何か色々ランプ点いてるしガス欠じゃなくない?オーバーヒート!??今日クソ暑いもんね!!
いくら交通量がそれほどでないと言っても、ここで突然停まったら追突される、その先の右折車線に逃げるしかない。
突然のアクシデントに脳みそがフル回転した結果、走行車線ではなく、右折車線で停車。
えー、マジかー
念のためエンジンを掛け直してみるものの、うんともすんとも言わない。
こりゃ駄目だ。
諦めてすぐにJAFに電話。
右折車線でもほとんど曲がる人が居ないような場所で、かつ塞ぐような形では止まらなかったため、渋滞の発生もなさそう。三車線の真ん中を走ってたので、我ながら上手く逃げたものだ。
感心している場合ではない。
念のため車外に出て、JAFに電話しながら三角表示板を立てた。
30分程度で来てくれるとのことだけれど、この炎天下、国道の中央分離帯に立って待つのは恥ずかしいし、間違いなく倒れる。たぶん気温38度近いだろうし。
丁度、反対車線のバス停の待合所が良い日陰を作っているのでそこで待つことに。知ってたけど、何このおしゃれな待合所は。リゾート地か。
ついでに警察にも電話したけど、追突の危険性も渋滞も起きてない旨を伝えたら、出動はしませんと冷たく言われた。まあ、わかってたけど。警察も忙しいもんね。
いつもなら水分補給はお茶か水で、持ち歩くのもそのどちらかなのだけれど、今日は何故かポカリスエットを持っていた(朝ご飯を食べなかったから、脱水になるといけないと思い家を出る時にポカリにした)
珍しい。年に2回くらいしかないような珍しいラッキー。
ただ常温だけど。
ぬるいを通り越して暖かくなっていくポカリをちびりちびり飲みながら、ポケモンを捕まえたりTwitterにツイートしつつJAFさんが到着するのを待った。
オーバーヒートなら水を補給すれば走れるのかな。そうならいいんだけど。
JAFの若いお兄さんは予定通り30分ちょっとで到着。JAFの拠点がこの国道の数キロ先だから早い。でも待ってる間は心細かったし、長かった(暑かったからな)
昔事故って呼んだ時は山の中腹だったこともありもっと時間が掛かったし、すれ違う人が心配して声を掛けてくれたりしたのがいたたまれなくて、辛いからほっといてくれ……と思ったものだけれど、今日は国道だし暑いから誰も歩いてないし止まらないから良かったよ。
普段お世話になっている整備工場に運んでもらった。運転席はあまりエアコンが効かないらしく、じわじわと暑かった。サービスマンは大変だな。お給料いくらくらい貰ってるんだろう。そんなに高くないんだろうけど、本当に来てくれるだけで拝みたくなるくらいなので、どんどん平均給与上げて欲しい。
整備工場で停まったときの状況を説明すると、ランプが点いたということはオーバーヒートではないだろうと言われた。
えー。
やだなあ、直るのかなあ。いくらかかるのかなあ。いつまで掛かるのかなあ。
ちなみに、直さない(新車)という選択肢はない。
数日後、電話が掛かって来てオイルポンプではないかと説明された。
ネットで調べる限り、半年以上前から、乗り出し時に回転が上がらないと感じていたのはこれのせいの気がする。
何だよ、ちゃんと車検の時に伝えたのに、バッテリーのせいだと思うとかいって交換した(けど直ってなかったので、近いうちにディーラーに行こうとは思っていた)の、見落としじゃん。事故らなかったからいいけど、一歩間違ったら大参事じゃん。
もー、って思いながら直った車を取りに行って、エンジン掛けたら変な音。
たまたまか、と思ったらやっぱり何度エンジン掛けても変な音がする。
ギュリリリリリみたいな、キュイイイイイイインみたいな、ターミネーターが起動しているかのような金属音。怖い。ターミネーターが居るよ!(いません)
翌日電話したら「気付いてました」って言われた。
おーい!!!!
セルモーターの劣化が原因でした。いつ壊れるか解らないから交換するしかないじゃん。何でそういう大事な点を伝えない!!!!!
わりと大きい整備工場なのですぐに代車が手配できるし(今回も突然でも大丈夫だった。代車なかったら歩いて帰るのかな、と少し心配した)、お願いした問題はいつも解決してくれるけど(どこで聞いてもダメだったマルチナビが取り外せたし、エアコンも直った)毎回何か忘れられたり(今回入庫時に夏タイヤの見積をお願いしたのに忘れられた)問題があるので他に腕のいい整備工場があれば使うのやめたいんだけどね。
閑話休題。
本当に今回はあらゆることがラッキーでした。
とっさに車線を変更できたこと。
JAFの支部が近くだったこと。
日陰があったこと。
ポカリを持ってたこと。
ボーナス出たばかりで修理代を心配しなくて良かったこと。
代車がすぐに準備して貰えたこと。
でも本当はラッキーではなく、車のちょっとした不調をすぐに察知できるからこそ、回避出来たのだと思う。
最近、その整備工場の人と、あとタイヤ屋さんの人に綺麗に乗られてますね、とか、レアな車なので大事にしてくださいとか立て続けに言われました(値段が高くなってるとも言われた)
新しい車に次々に乗り換えるのは経済を回す上では大事かもしれないけれど、少しの異変でも感じられるくらい、自分の身体の一部のようにして付き合うことは安全のためにもっと大切な気がする(修理工場とかの経済は回してるし)
まあ、新しい車なら停まらなかっただろうけどさ。
修理が必要になるたびに、新しい車に乗り換える想像をする。
けど、覚悟は決めているので直せる限りは乗り続けるつもり。
どこまで行けるか、最近ではちょっぴり楽しみでもある(懐は厳しいけど)
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