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5/18【雑感】米国の中国締め出しは本気だが・・・少しずつやるでしょう

世界中の人々が体感した通り、中国は何をやるかわからない、という意味で恐ろしさはあります。ただし、まだ世界の覇権を確実に取れる国だとは言えません。

米国も中国も、お互いにビジネス上の数字を握っていることは間違いないことです。「今の段階では」ですが。トランプの再選次第な部分もありますが、脱中国の流れは基本的に止まらないのでしょう。一時的な経済損失を出してでも変化をしなければ米国の未来は無いのです。どこの国にも親中派やスパイは居ますから、記事にある中国の脅しは、在米親中派へのアピールの一環です。そして台湾と米国が組むのであれば、合理的です。

中国がまだ覇権を取れない理由としては、やはり共産主義国の限界というか、ハリボテ感がぬぐえない点が挙げられます。基本的に、技術革新のスピードは注ぎ込むお金の量に比例します。いろんな分野の研究予算費などを見ると、やはりその水準は米国が高いのです。

じゃあ何故ファーウェイなどのトップ企業があの国で生まれるかというと、資本を一極集中させるためです。中国の企業育成方法は簡単に言うと、国が企業同士の競争を煽るやり方です。有望企業が数社あったとして、明確なナンバーワンを決定します。ナンバーワンになった企業に対し、国が集中的に資本を投入するやり方をしています。だから育成効率は決して良いものではありません。一部の人間しか富を独占できないのです。貧富の差は米国も大概激しいですが、社会構造がこの点において根本的に異なります。表面的には貧富の差として現れていますが、根幹にある問題は全く異なります。

米国ももちろん力のある人間、企業が上に上がっていきますが、中国ほど極端ではありません。ある程度全体の技術水準も高く、その中で更に突出した人間が出てくる土壌が整っている。米国はそういう環境というか、国作りをしてきました。

これに対して日本は、平均水準をひたすら高く上げていく教育方針の国です。オールラウンダーが多いが、突出した人間は出現しにくい。ウイルス対応もそうですが、ある程度どんなことにも無難に対応出来るのはこういうお国柄でしょう。学生時代の5段階成績表で言えばオール4、みたいなタイプです。中国は5が少しあっても、残りは全部1、あっても2という国です。米国は中国よりももう少し5と4が多く、1も少ない。そういう国です。

話を戻します。中国では今後、ファーウェイの様な企業がどんどん生まれるでしょうか?答えはNOでしょう。現状、スマホのスペック、コスト面など総合して世界でナンバーワンなのはファーウェイだと思います。しかし、ナンバーワンの座は、他国から技術を盗むという荒技を使って勝ち得た位置です。この先は、米国からは技術が盗めなくなります。今日紹介したニュースのポイントはここです。

米国が中国に対して目を瞑ってきた点はたくさんあります。米国株式市場に中国の企業は上場しているのに、中国市場に外資企業が上場する際の規則案が発表されたのは昨年末です。昨年の5月には、米国議会に中国人留学生や研究者へのビザ発給禁止の法案も提出されました。こういう話が出てくると、当然親中派からは人権などを盾に反対意見は出ます。・・・が、抗議をするのであれば米国に対してではなく、中国共産党に求めるのが筋というものです。良識ある中国人には残念なことですが、国をハリボテ状態のまま、こういう事態に発展させたのは共産党に他なりませんからね・・・。

米国が中国を締め出すと、もちろんスマホ分野だけでなく、各分野で中国の技術発展の速度は確実に落ちるのでしょう。今後はまず、米国の足並みに揃えることが出来ない国と、揃えることが出来る国に分かれることは必至ではないでしょうか。親中派の多い日本は実に心配です。最近の決定力の無さを見ていると、中途半端に孤立するパターンまで有り得るかもしれません笑

米国から直接盗めなくなったなら、間接的に盗む努力は顕著になっていくでしょう。だからもう画一化を目指すグローバル化は終わりなのです。信用度の高い国同士や、利害の一致する国同士でのブロック経済化が始まります。これは後日の【コラム】で書こうと思いますが、現在の中国が、どれほど遠くの国を取り込もうとしているか・・・。けっこうびっくりしますよ。インドなんて、もう何年も前から中国勢力に包囲されてきています。

米国の中国締め出しはいよいよ本格化すると思いますが、上述したようにビジネス上の数字をお互いに握っていますので、反応を見ながらになることは間違いないでしょう。こういう問題は一気に進展するものではありません。車の急発進急ブレーキと一緒です。少しずつ加速させる場面もあれば、緩める場面もある。その匙加減で、やはりチャートのような波が生まれます。この世のどんな事象においても、波のような押し引きは必ず存在します。この考え方は非常に大切なので、いつか【コラム】として記述したいと思います。

繰り返しますが、コロナを理由にした市場の動きは、もうあまり気にする必要はないでしょう。米中問題は何度も暴落と高騰のネタになるでしょうから、相場の温度を測る物差しとして使いましょう。それと、昨日の夜に挙げたニュース記事にもありますが、新興国ネタも頭の片隅に入れておきましょう。不発弾で終わる可能性もありますが、爆発する可能性もあります。

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