【コラム】日足・週足・月足の対応 ～200日線≒40週？～
今回は、移動平均線について考えていました。熱心なチャーチストや短期トレーダーはチャートを重視するのでしょうが、長期目線の私たちもある程度のことは知らなければなりません。
証券会社のアプリの初期設定のままでもある程度使えるのは事実です。日足は短期、週足は中期…という具合ですね。
良く使われる設定は、
日足：5日・25日・75日・200日線
週足：13週・26週・52週線
月足：9か月・12か月・60か月
だと言われています。実際、証券会社のアプリのデフォルト設定もこれに倣っているところが多いですね。
何故この設定がよく使われるのか？と言われると理由は私もよく知りません！笑
ただ、この設定が「浸透」している以上、従うべきなのでしょう。多くの人がこれに従って売買をしているという理由だけでも、それだけ信頼性が高い、ということになります。
私は、日足であれば25・75・200日、週足であれば13・26・40週で設定しています。何故週足の52週ではなくて40週を採用しているかというと、200日線とほぼイコールになるからです。日足と週足を立て続けに見た時に、共通の線を一本採用したいので200日線（40週線）を採用しています。
ちなみに日足と週足と月足は、それぞれどのように対応しているのでしょうか？
しかし200日線と40週線は「≒」であって「＝」ではありません。
相場で言う1日は1営業日のことを指しますので、祝日がある週は5日未満になってしまうこともあるからです。
また、75日はシンプルに週換算すると15週（5日×15週＝75日）ですが、1か月が4週で終わる週と5週で終わる週もありますので、大よそ13週となります。
とある銘柄の株価で比較してみました。
75日線：1200.41円
13週線：1215.77円
15週線：1217.27円
確かに、15週線より13週線の方が75日線の数字に近いですね。僅かですけどね。75日≒13週という結果になりました。
さて、200日線は40週と言われていますが、これは本当でしょうか？75日≒13週なのだから、これに合わせると200日≒35週となります。ということは35週が一番近いんじゃないかな？と思いましたがどうでしょう。
200日線：1109.04円
35週線：1088.20円
38週線：1095.70円
40週線：1105.03円
40週線が一番近いですね！算数や数学が苦手なので深く追求しませんが、200日線≒40週線は正しいようです。
証券会社のアプリによっては日足を200日線に設定できない場合もあるので、その場合は40週線を利用すると良いですね。
ここまで日足と週足について書いてきましたが、長期投資に本当に必要なチャートは月足です。月足⇒週足⇒日足の順で観察するのがセオリーなのです。大きな流れを最初に把握する必要があります。長期トレンドで騰がっている最中なのか、下がっている最中なのか。その流れの中で、今は一時的に騰がっている期間なのか下がっている期間なのか…だんだん観察対象の期間を狭めていくのが良いでしょう。諺で言うところの「木を見て森を見ず」はいけないよ、ということです。
大きな流れから観察すべきなのは、何もチャートだけではありません。ついつい私たちは自分が狙っている個別銘柄の動向を意識しがちですが、それ以上に株式市場全体の動向を見る必要があります。日本市場全体に元気が無ければ、どんなに良い銘柄で材料が揃っていてもなかなか騰がっていきません。
株価が騰がるのは難しいことなのです。業績が良い（もしくは成長性があって）、仕掛けている機関投資家が存在していて、尚且つ全体相場の地合いが良い。どれかの要素が一つ欠けても大相場には育たないのです。全てのタイミングが合うまで待つ必要があります。
そのためにチャートを使うのです。業績や成長性に対して株価は今どう動いているのか、機関投資家はどこで仕掛けを入れているのか…それらを長い目で教えてくれる便利な道具、それがチャートなのです。長期になればなるほど、いろんなことを精度よく教えてくれます。だから200日線の利用価値は高いのです。これが上向いていないと、なかなか株価は高値を更新していきません。逆に、チャートを短期で使おうとすればするほど騙されてしまう…。
皆さんもチャートを上手く使ってみてください。
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