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10/16【雑感】年末はマザーズが再び上昇? ~色んな視点で分析することを覚えよう~

今週はこれまでの快進撃から打って変わり、日本の株式相場は軟調でした。とは言え、快進撃を演じていたのはマザーズ等新興の成長株がほとんどでしたので、暴落という反動が大きいのもマザーズ銘柄が中心となりました。マザーズ以外でも、成長株は割を喰らってる銘柄がありますけどね。

この春から株を始めた人たちは、もしかしたら初めて恐怖心を抱いた人もいるかもしれません。事実、SNS上でも「コロナ第二波でまた暴落するのでしょうか」とか「日本株は大丈夫なのでしょうか」という不安の声が多数見られています。

結論から述べると12月頃からしっかり上昇してくると思います。繰り返し述べていますが、10~11月は「準備期間」となりますので、下げるべきものは下がります。一番の理由は大統領選挙です。これが終わるまではあまりポジティヴな動きは発生しないでしょう。

ここで断りを入れておきますが、おそらく、不安を抱えてパニックになっているのは初心者の方々が多いのです。初心者や素人に近い人は専らマザーズを好みます。企業の業績や経済の長期的な流れを全く知らないか、どうでもいいと思っていることが多いからです。もしかすると、成長株とバリュー株が別ものだということも知らない人がかなりいるかもしれない。

その大型のバリュー株はどうかというと、バフェットが日本のバリュー株投資を始めたニュースがあったにもかかわらず、相変わらずまだまだ悲しい株価で放置されています。

しかし、パニックになるのがもう嫌なら、少しは長期的なものの見方を学んだり、知識を蓄えておくほうが良いです。私もそのためにこのnoteを書いています。

投資の世界でも、よく「木を見て森を見ず」ではいけない、と言われます。一番大きな森から観察するのが鉄則です。個別株よりも日経平均全体はどうかを見るのです。世界の出来事と比べて日経平均がどのような状態にあるのか…世界の中で日本はどうなのかが大切です。気に入った個別株を観察する時も、日足チャートではなく月足や週足から見るのが良いでしょう。

さて、一番大きな森を観察するのにオススメなのは相場サイクル論です。これは繰り返し説明してきました。

そして今日は、エリオット波動について触れようと思います。これも長期~中期分析に有効です。後日詳しくコラムで書こうと思いますが、今エリオット波動をすごくシンプルに説明すると、山3つ作る上昇相場があって、その後2番天井つけて一つのサイクルを終える、というものです。

マザーズが2016年から18ヶ月かけて高値を取った時もこのパターンに該当します。

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3つ目の山が一番大きくなる、という特徴も当てはまります。この後は、高値を掴まされた人が諦めるまでの時間を要しますから、しばらくマザーズは調整期間入りです。

今回はどうでしょうか。

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莫大な金融緩和のおかげで、コロナ直後の3月からたった6ヶ月の時間で前回高値に到達しました。通常の金融緩和量の約3倍の金がバラまかれてると聞きました。だから到達速度も3倍…資金量は経済の速度に比例する、ということもいつだったか説明しました。

今回は急スピード過ぎて気づきませんでしたが、7月の調整までが第一波動、今月までが第二波動として見ると面白いかもしれません。このあとマザーズは年末まで調整して、3つ目の山を作りにいく。その後は2番天井もあるので、バリュー株が割安だと気づいた人から資金を移動し始めるとすれば、三菱UFJ銀行もちょうどチャートが整う頃と合致します。

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だから今後のイメージとしては、

○マザーズが中心となり、年末相場を牽引する(第5波動)

○バリューもそれにつられて多少騰がるが、本格的にはマザーズの第三波動終了後(来年春先頃)に資金が流れてきてから

と予測します。

エリオット波動は正しいか?

エリオット波動は、個別株にも当てはめて考えることが出来ます。しかし個別株の場合、クセが強いものや仕手株もあります。あくまでも観察方法の一つとして利用すると良いでしょう。

大切なのは、この理論が正しいのかどうか、当たるのか当たらないのか、ではありません。100%当たる理論がこの世に存在しないからです。よく当たる理論を誰かが見つけても、その理論の逆手を取った売買する機関投資家が出てくるから、結局その理論は崩れるのです。チャートの形やパターンを好んで観察する人もいますが、同じ理由により「チャートには騙しがある」と言われることになります。

「過去のチャートパターンではこうだったから、今回も同じようになる」と考えることは決して間違いだとは言いませんが「過去のパターンに素人は食いつくだろうから、同じ様な形を演出してやろう」と考えるのは機関投資家の得意技です。チャートの形が良いから機関投資家が利用するのか、機関投資家が個人の心理を利用するためにチャートを整えているのか。これはもはや、卵と鶏どっちが先か、という話と一緒なのです。

もしくは、見方を変えるとコックリさんと一緒とも言えます。

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みんなで1枚の10円玉に指を置き、コックリさんという妖怪(?)に質問をすると文字盤の上を誘導して回答してくれる、というやつです。いろんな説がありますが、結局のところ、これは「みんなの無意識のしわざ」なのでしょう。いろんな説がありますがこれを読んでみてください。

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無数に存在する投資家の中には、当然チャートのパターンを意識する人がたくさんいます。チャートを形成する際、多くの人々の心理が影響している面は否めません。例えば「このパターンは三尊形成だから、このあと下落するんじゃないか」というふうに、三尊のパターンを知ってる人たちは弱気になるわけですから、それがチャートに反映されます。特定の誰かの策略ではなく、不特定多数の無意識でチャートが形成されていくことを見逃してはなりません。

ただし、資金量のある機関投資家が口を開けて待っていれば、金にモノを言わせて逆の動きをすることもあるのがコックリさんとは違うところです。

判断するのは自分の頭であって、道具ではない

エリオット波動もチャートのパターンを参考にするのも、「絶対はありえない」ことがお分かりいただけたでしょうか?チャートパターンも相場サイクル論もファンダ分析も…全て一つ一つはただの観測道具に過ぎません。株で上手くいかない人は、道具の使い方を間違っています。どれか一つの道具に頼り、道具が導き出した結果だけを頼りに売買していませんか?自分の頭で判断することを停止していませんか?

観測道具が出してくれる結果は、可能性の一つに過ぎません。だからいくつか併用したり組み合わせて使うほうが良いでしょう。そして出てきた結果を見て、最後は自分の頭で判断するのです。あなたがその銘柄に投資する根拠が強く、明確に描き出せるかを想像しなくてはなりません。

例えば私の場合、チャート分析では相場サイクル論とエリオット波動の2つの道具を主に重視します。加えて、ファンダ分析ではROEや営業利益成長率、営業キャッシュフローに自己資本比率、ネットキャッシュと時価総額…たくさんの道具を使います。更に地政学の視点も相場温度を計る道具にしています。これらの道具を使い、トータルで見た時に今狙っている銘柄を買うべきかどうかを判断します。

もちろん、SNSなどで相場に強い人が何を感じているかもチェックします。そういう情報も、自分の出した判断と比較検討します。

今回はたまたま、エリオット波動で見ても年末のマザーズ上昇と来春からのバリュー株見直しという結論が出たのでこのような記事を書きました。

幾つもの道具を使って観測し、同じ答えが出る。これはいっそう自分の考えを裏付けることになります。初心者の方々が意識するべきことは、よく当たる当たり屋を見つけることではありません。いつか自分の頭で銘柄を判断し、投資で稼げるようになる心がけましょう!

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https://note.com/n_kabu/n/n94f0f50bf81c

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