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「アセクシャルカフェ」なるものに遊びに行ってみました

先日、東京・中目黒で期間限定でオープンしている「ARU-アセクシャルスペース」さんにお邪魔してきました。

オープン初日でしたが多くの方が来られていて、話しているとあっという間に時間が過ぎてしまいました。当日は18時前に訪問したのですが、夕食も食べずに気づいたら閉店時間の21時に。話し足りないことが色々あるんだな、自分。

以下、どんなこと話したかのメモですが、もちろん人が特定できることは書きませんし、当たり障りのない内容だけです。

カウンター席とテーブル席がありましたが、テーブル席側で3人1組で話しました。
ロマンティックセクシャル(恋愛して性的関係を持つのが当たり前)の価値観が多数派の世界の中で、自分が人とは違うんだなと気づくまでの回り道エピソードなど、皆さん色々お持ちでいらっしゃるのだなと思いました。
身近な家族や友人の理解があって救われたとか、しばしば「結婚」こそが「幸せ」だと言われるけれど、「結婚しないと幸せになれないの?」「幸せって何?」「無理して幸せにならなくても良くない?」といった話も。アロマンティックやアセクシャル界隈では「あるある」のお話でしょうか。

途中で席替えして他の方とも話してみました。そちらでは最初こそアセクシャルの話から始まったものの、途中からは打って変わって何故か花見の話題に。花を見るのが好きだという方のお話から、撮った花の写真を見せ合う流れに(笑)
あとは料理やお菓子作りの話題にもなり、パートナーとは隣の部屋に住んで、「作りすぎちゃったからちょっとあげるね!」くらいの関係が理想だという話も。この「阿佐ヶ谷姉妹」のような関係でありたい、というのも、もはやアセクシャルあるあると言えるほどに支持を集めている印象です。

自分はといえば、恋愛結婚が当たり前と刷り込まれて生きてきた中で、恋人を作ろうと頑張ってみたけど辛かったという話をして、アセクシャルという言葉を知った時の全てが腑に落ちた感覚を話しました。言葉や概念が生き辛さを直接解消するものではないけれど、知ることは大事なことだと。
パートナー観としては「普通に生活する分には一人で問題ないけど、体調やメンタルを崩した時など、ちょっと助けてくれる人がいるといい」「お互い常に一緒にいなくてもいい、時間は自分の好きなように使いたい」といった話をしました。そのためには、一緒の部屋で生活することはマストではありません。同居するとしても寝室は別で、個室が欲しい。阿佐ヶ谷姉妹スタイルへの憧れはよく分かります。

しかし、このようなセンシティブな話題を初対面の人とできてしまうのは、冷静に考えると凄いことだと思います。初対面だからこそできる、という面もあるのでしょうが。そこは共通テーマで人が集まっている場の強みですね。

全体を通して思ったことは、当事者同士で自由に話せるリアルの場って大事だなということです。オンライン交流会も気軽に参加できる良さはありますが、直接会って話すというのとはやはり勝手が違います。アセクシャルに限らず、オフ会は「あ、自分以外にも当事者の方が実在するんだ!」という実感が持てる時間でもあると思います。オンラインだと幻覚を見ている可能性を否定できません(笑)

ただ、覚悟はしていましたが、(少なくとも見た目上は)圧倒的に女性が多かったです。男性でこの場に興味のある方は、そこは心してお越しください(笑)とはいえアセクシャルの会ですから、話し始めたら性別はあまり関係ないと思います。

ということで3月~5月に東京・中目黒で毎週金曜日にオープンしている「ARU」さん、事前にチケットを購入するシステムなのですが、次回3/11(金)の分はチケットが瞬殺だった(受付開始から半日以内で終了!)ようで、このような交流の場を求めている人はかなり多いようです。興味のある方は受付開始の「土曜日0時」に気をつけていただくと良いと思います。

次こそはカウンター席でマスターとお話がしたいです。そのためにもまた行けるといいなと思います。それではまた!