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その3.既にあるはgood news【新規事業・新商品開発における10の法則】

3つ目のポイント、「3.既にあるはgood news」について解説します。

みなさんは、新しい商品や新しい事業のアイデアを考える時に、こんな風に考えていないでしょうか?

「誰も考えたことのない、完全に新しいアイデアを考えないといけない」。

そんなことは本当に可能でしょうか。
世界中には数え切れないほどの会社があります。そしてその会社で働く人たちは日夜、新しいアイデアを考えています。

自分が考えついた誰も考えたことのない新しいアイデアは、実は誰も考えたことのない新しいアイデアではなく、同じようなことを考えている人がたくさんいる。ただそれを自分は知ることができないだけ。
その確率の方が高いのです。

良いアイデアであればあるほど、同じようなアイデアを考えている人が多くいるのかもしれません。

ここに、アメリカで有名なクラウドファンディング「KICK STARTER」の例を挙げます。

スクリーンショット 2021-09-02 17.46.44Kickstarter, PBC 公式ホームページより引用
https://www.kickstarter.com/


KICK STARTERには、日々「この商品面白いよね!」「このサービス面白いよね!」「みんなこれにちょっと投資しようよ、一緒にやろうよ!」と言ったものが数多く更新され、掲載されます。

そして私がコンサルタントの仕事をしている時に、新しいアイデアが出てきて、KICK STARTERを見ることがよくあります。そうすると、極めて高い確率で、過去に似たようなアイデアが既にKICK STARTERで掲載されているということが多いのです。


でもそこでがっかりする必要はありません。
似たようなことを考えている人が多いということは、もしかするとそのアイデアの筋が良いのかも、このように考えることがとても大事になります。


考えてみてください。
KICK STARTERにわざわざ載せて、開発してみたい、作ってみたいと思うということは、それを考えた人はとても真剣だということです。


また、似たようなアイデアを考えているのが大企業だとしたら、大企業において意思決定をし、その開発を進めるというのは非常に困難なプロセスを進まなくてはなりません。そのプロセスを勝ち抜いて前に進めようと判断がなされている時点で、そのアイデアは筋がいいという風にも考えられます。


似たようなアイデアがあるからといって意気消沈するのではなく、似たようなアイデアがあるということは、「もしかしたら自分はかなり良いアイデアを考えているのではないか!?」、と発想することが非常に重要です。
そして、その似たようなアイデアとどのように差別化するのか、こういう風に発想していかないとなかなかアイデアというものは浮かびません。


ソフトバンクの孫さんはご自身でこのようなことをおっしゃっています。

「自分自身で新しく考えたものは何一つない」。

いわゆる「タイムマシン経営」という考え方です。
アメリカをはじめとする海外で既に流行っているものを日本版にアレンジして、日本に持ってきて普及させる。そうすることによって大きな成功を収めてきました。

インベンター(発明者)とイノベーター(革新者)は違います。
イノベーションとは幅広く普及し、利用されないとイノベーションとは言えません。


既にあるはgood news。
似たようなアイデアがあるのはきっと良いアイデアなんだ。じゃあどうやって差別化しようか?

このような心がけを持ってアイデアを考えていくという姿勢がとても大事です。



最後までお読みいただきありがとうございました。

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