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自己成長に必要な「ラーニングゾーン」に身を置く際に注意すべきこと

自己成長をするために、自らをどのような環境に置くか。
これはビジネスキャリアを築いていく上でもとても重要なポイントです。

自己成長という観点でいうと、3種類のゾーンがあるとされています。
今回は、そのゾーンの解説と、自己成長するための注意点をお伝えしたいと思います。

3種類のゾーン

このゾーンは、ミシガン大学ビジネススクールのノエル・M・ティシー教授が提唱した、人材育成・能力開発の概念です。
人材研修の中で使われることの多い概念なのですが、まずは各ゾーンについて見ていきましょう。

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1.コンフォートゾーン
すでに自身で習得しているスキルの中にいる状態のことを指します。
不安は感じず快適ですが、成長や進歩がない。現状維持の状態です。
2.ラーニングゾーン
少し背伸びをして頑張れば達成できそうな、適度な不安がある状態のことを指します。学びや成長を得やすい状態と言えます。
3.パニックゾーン
不安が強すぎて本来の力が発揮できない状態のことです。
目標とするものが高すぎて、到底達成することができずパニックになってしまうときは、この状態と言えます。

このように3つのゾーンがありますが、自己成長のためには、ラーニングゾーンにできるだけ自分を置くことが非常に重要です。

例えば、バイオリニストの場合、できることを何回も練習してばかりいる人はコンフォートゾーンにいるため成長しません。
一方で、明らかに高度すぎる技法にチャレンジするだけでも伸びません(パニックゾーン)。
つまり、今できないけれど少しチャレンジすればできる範囲を練習する(ラーニングゾーン)ことが、天才バイオリニストとなるためには必要なのです。

実際に、モーツァルト、タイガー・ウッズ、ビル・ゲイツ、ジャック・ウェルチ、ウォーレン・バフェットなど、天才と呼ばれる人たちを徹底リサーチし、天才たちの鍛錬方法の共通項を記した「究極の鍛錬」という書籍の中にも、ラーニングゾーンでの鍛錬が必要であることが記されています。


成長するために今日からできること

自己成長するためには、現在あなたがどの状態にいるかを知ることから始めます。そして、月に1度でも、自身の仕事をどのゾーンで行ったかの割合を振り返りましょう。自分の仕事を棚卸しし、10%でもラーニングゾーンを設けるようにしましょう。
習熟した仕事をこなしているだけでは、そこには成長はありません。

職種によってはラーニングゾーンの設計をしにくい場合もあるでしょう。
その場合は、就業時間後に自己研鑽になるような学習やスキルアップをすることをお勧めします。副業をするのも良いかもしれません。

最後に:ゾーンを考える際に注意すべきポイント

ここまで見てくると、ラーニングゾーンの環境下に身を置くことが重要とお分かりいただけたと思います。
しかし、ラーニングポイントにいれば誰しもが簡単に自己成長できたり、ひいては天才になれるわけではありません。

ラーニングゾーンで自己成長するためには、下記2点を意識してください。

1.大前提として、常に鍛錬し続けていること
ラーニングポイントの解説をすると、「ただその環境の中に身を置けば良い」と理解されてしまいがちです。
しかし、その環境下で鍛錬していなければ、そもそも自己成長はありません。ゾーンを意識することはもちろんのこと、鍛錬し続けることを忘れないでください。

2.上司の立場から、期待値の高い部下を潰すことがないように
優秀な部下であるほど、上司からの期待値が高まり、気づかないうちにパニックゾーンに追い込まれている場合があります。そうなると、部下は良いパフォーマンスができず、中には潰れてしまうこともあります。これは組織としては非常にもったいないことです。
上司は現在の自身が持つスキルをもとに、部下に同じものを求めてはいけません。未経験が多い部下にとってはできなくて当然のことなのです。
上司が部下の成長を見守る際には、ラーニングゾーン、コンフォートゾーンの緩急をつけながらサポートしてあげてください。

以上、ラーニングゾーンについての解説でした。
ぜひみなさんも、明日からラーニングゾーンを意識して行動してみてください。

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