無題 / 20191102

片思いをして、でも買われたのは、違う人なんだ。僕はあの人の家に、ずっと

赤信号が赤く照らして 散らばったきみの中

つらかった 架空の三つ編み セーラー服

ゆるされたかったのにきみをゆるしてばかりなんだ 僕自身は ずっとゆるせないままでね

戻りたくて もう戻れない 何でだろう 僕は何を間違えて何に乗り損ねた?僕を乗せていた鈍行列車は今、ぶつかって人をたくさん殺して廃車になったみたいだ。噛み合わなかった歯 欠けた一頁 永遠にそうしていてくれるかな?今すぐ僕がきみを

なんでこの音が美しいのか 僕にはわかる 僕にも夜空を美しいと思える感性が残っているからだ 元は同じなんだ 怯えないで 僕の腕の中で、声をあげて泣いて。今すぐ探し出して、今度こそ絶対に殺すから。

失敗し続けて何年 生きる気は起きましたか?ダメだったか。いいよ、そんなきみも平等に愛に祝されるのが習わしだから。でももう逃げちゃダメだよ。逃げたって逃げたつもりになっただけの、馬鹿なきみのままなんだしさ。

今更死を乞うとでも。僕はこれまでにないほど穏やかな心持ちだよ。死ねないきみを笑ったりなんかしないし、死ねる後悔を悼んだりしない。棺桶の中は、常に0度が保たれていて、非常に心地いいよ。この電話線が切れさえしなければ。しっかり燃やし切って、海に還っていくんだから。安心して目を瞑っていてね。今すぐきみの元に行くからね。

ずっと傍に居てね

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