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サステナブルファッション関連で嬉しかったニュース

先週は嬉しいニュースがあった。
ファッションの動向をチェックするためにWWD Japanをよくチェックするのだけれど、サステナブルファッションの後押しになるような記事が2つもアップされていた。

1つ目はこちらの経産省が「環境配慮情報開示ガイドライン」を公表したという記事。ガイドラインなので、強制ではないし、やらなくても良いってことなんだけれど、大きな一歩だ。

https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/seizo_sangyo/textile_industry/pdf/20240625_3.pdf

ガイドラインの中にはESG 投資の普及の影響を考えて、環境に配慮したほうが事業を続けていくためには必要なことになるということや、今から環境配慮情報の開示の準備をはじめておくことが重要とアピールしている。

私は以前、食品の栄養表のように洋服も環境負荷がどれくらいだったのかを表示したら、消費者の意識も変わって環境負荷のスコアが良いものが好まれるようになるなか?と考えていた。

今では、環境配慮情報を開示するだけでは不十分かな?と思っている。もちろんESG 投資をうけるなら必要なことだけれど、サステナブルファッションが広く普及していくきっかけになるとは思えない。

例えば、服を買うときにタグを見て素材や生産国をチェックする人はどれほどいるだろうか?

洋服の環境負荷の大きい小さいは素材で決まる。どんな布が使われているかが、一番のネックだ。布の生産の後の工程で環境負荷を抑える事は必要だけれど、残念ながら全体にたいして大きいインパクトではない。

つまりタグに書かれている素材をチェックして、環境負荷の低い素材を選べば大丈夫。だけれど、どの素材が環境負荷が小さいのか知っている人は、かなりサステナブルや気候変動に興味があって勉強している人じゃないかな?

洋服を買う際に、必ずタグとをチェックする事が習慣にならないんじゃないかな?私のように何をするにも二酸化炭素の排出量が気になる人たちが買い物する際に楽になるので大歓迎だけれど、マイノリティだ。

ただ、環境配慮情報を開示するにあたって、生産者側の意識は変わっていくのを期待したい。

ユーザーは好き好んで環境負荷の大きい服を買っているのではなくて、可愛いとか、カッコいいとか、リーズナブルだったとか、他の要因で選ばれた洋服の環境負荷がたまたま大きいだけだ。ファッションが環境汚染産業になってしまったのは、ユーザーが求めたからというよりファッション業界の功罪。たまたま好きになった洋服の環境負荷が小さく、三方よしだったという世界線もあったはず。


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もう一つの記事がこちらの、町工場がオーガニックコットンの認証を取得したというもの。

オーガニックコットンの認証を取得するときに立ちはだかるのが、産業の川上から川下まで審査対象になるところだ。
例えばTシャツを作るには大きく分けて、コットンを育てて、糸にして、糸から生地に、生地からTシャツに。最後にプリントが入る。この全ての工程に審査が入るのだ。

記事にもとりあげられているように特に日本の産業は分業化が進んでいる。
製品をつくつため沢山の会社が関わるのだ。そのすべての会社で合意とをって認証までこぎつけたのは本当に素晴らしく、中心となった三恵メリヤスさんは本当にすごいな!と感動した。

私は関東の繊維産業が盛んと言われる街で織物工場で働いていたのだけれど、繊維関係の会社がバタバタと倒産していた。同業者の危機感はかなり強くて、例えば街で糸を染める会社がなくなってしまったら、外注に出せるところがなくなってしまうので、会社を畳むしかなくなってしまうからだ。もちろん遠くの企業にお願いすることも出来るけれど、ただでさえ利益を確保するのに苦労しているのに採算が合わなくなってしまうからだ。

とはいえ繊維産業=JTCなところが多く、新しいことを始めるのにとても苦労する。私の勤めていた会社で、「認証をとるので関連会社も巻き込んで準備してください」なんて言われたことを想像するだけでゾッとする。三恵メリヤスさんの周りが、私の知っている繊維産業の雰囲気とはだいぶ違うのかもしれないけれど、それでも大仕事だっただろうなと胸が熱くなる感じがした。


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