中尾ハジメ編 『原子力の腹の中で』より、原発を不全技術とする理由。
東日本大震災という災難に見舞われた2011年に刊行された一冊。本書は、かつてスリーマイル島への取材経験をもつ環境社会評論家・中尾ハジメ(1945-)をメインに、原子力問題に関心のある研究者・ジャーナリストらが集い語り尽くした(座談形式)内容となっている。
この記事を書いている時点で、既に震災・原発事故から10年以上が経っているが、本書の議論をたどることで、3.11直後の混乱を、再体験するような感覚にさせてくれる。事故以降の政府・メディアが何を発信し、それに対する人々の反応な