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急性期脳と慢性期脳について

「看護師」と一口で言っても、色々ありすぎる話。

看護師って、急性期とか慢性期とか、外科とか内科とか、外来とかオペ室とか色んな分野があるんですが、
この生息地によって全然、もう全然キャラクターも思考回路も何もかもが違うと思ってます。

特に、1つの領域を極めた者同士は絶対に、もう脳の構造から違う気がします。

この前、
看護師が書く「記録」という業務の時間をもっと短くするほうが良い

という意図のTweetをしたんです。

すると、


というリプライがあって。

制限がなければ永遠に書いちゃう、だと?!


と驚愕したわけです。

私はガッツリ急性期畑のNバク(@Nbaku_mn)と申しますが、
このけーたさん(@keitamitsu)は、慢性疾患看護の専門看護師さん。

この二者の「看護記録」に関する考え方って、結局のことろ、
「急性期脳」と「慢性期脳」の違いのような気がしてならないんです。

ここからは勝手な分析なんですが、

急性期脳の人って、やっぱりどこかしらせっかちで、合理的主義で、「生きるか死ぬか」の世界で医療・看護に携わる人達。

反対に慢性期脳の人って、どこかしら穏やかで気が長くて、非合理的なことに日々向き合って、「どう生きるか」を考え続けることで患者を支援する人達。


本来であれば、記録の書き方や仕事の仕方を共有するはずもなかった、
交わる要素が皆無の全然別フィールドの二者が、
こうして意見を交わしたり、何かを考えたりするきっかけになるって、
物凄い時代だな、と思います。

「オペ室に看護はあるの?」

って、もう100万回くらい訊かれていて、

「だって患者さん寝てるでしょ?看護師することあるの?」と思ってる人はそこそこ居ます。

例えば急性期の看護師が患者をゾンザイに扱っているように見えて、
「あんなのは看護じゃない!プチドクターだ!」と行ってみたり、

逆に急性期バリバリのナースが、療養型病棟のナースに
「あんなのは介護だ!看護師の仕事じゃない!」と言ってみたり。

みんな自分が携わっている領域の看護が全てで、
というかそこが価値基準になっていて、「知らない」ものに対してとりあえず否定したくなる、人間独特の可愛い欲求に、どうしても翻弄されてしまいます。

どう考えても、自分がICUに居るなら、一般病棟やそれ以降の回復・療養型施設、訪問看護までの知見があったほうがICUナースとしてのクオリティも上がるから、興味津々・全肯定で話を聞くべきなのに、やっぱり急性期プライド的な謎のバイアスが邪魔をします。

逆に慢性期の看護師は、自分たちがやってる「患者への寄り添い」こそが看護の本質だと思いこんでいます。

これはかなりもったいなくて、それぞれの「プロ」がやる看護師の仕事は、全て領域違いの「看護」だと、私はそう思います。

自分たちの関わる領域を愛しすぎる「自己肯定感」の高さなのか、違う領域を否定して、自分たちの仕事のクオリティを結果的に下げてしまパラドクス。

ここからいち早く抜け出して、離れた領域で働く人達、自分が知らない「看護」を生業にしている人ほど、最大級にリスペクトする心を持つと、仕事のクオリティも自分の価値もバク上がりする、と私は考えてます。

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そういえば
先程の専門Nsのけーたさん(@keitamitsu)は、Nバクチャンネルが立ち上がった初期も初期のころからずっと、

「先物買いです。」

というパワーワードで、毎日のようにエールをくれまくってます。

大げさじゃなく、

出会うはずもなかった人と出会って、共感したり共鳴できることもあるんだと。そして全然違う世界で生きてきた人に、「ねぇねぇ」と相談することもできるんだ、と。

これを上手に使わない手はないなぁと思います。

5年や10年上くらいの先輩は、情報を上手く選んできっちりインプット出来る若手に、数年そこそこで簡単に抜かれる時代だと思うので、

今の若手達は、超絶便利なこの時代にビギナーステージを過ごせて、
つくづく最強だなぁと思うのでした。

こういうのもまた、私が「情報を発信する側」に居たいと思う、
一つの理由かも知れません。


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