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塞王の楯を読みました

 面白いという評判だけで、中身を知らずに読み始めました。武将の話かなと思いきや、まさかの石垣を積む話。戦国時代の話といえば、歴史小説好きならこれまでも散々読んでいて、これはと思うものに出会えることは少ないですが、「塞王の楯」は新鮮で、ぐいぐい読めました!
 特殊な技能を持つ集団が、主従関係ではなく、依頼を受けてそのために全力を尽くすというのが、まず格好いいし、石垣を積むってこういうことなんだと知らないことばかりで楽しかったです。
 登場人物が、ほぼ良い奴ばかりとか、最強を示せば泰平の世がくるって核抑止論と同じでもやもやとかはありますが、それでも涙があふれてきます‥
 それと京極高次がおちゃめで、思わず吹き出してしまいました。浅野三姉妹の中でもお初ってあまり物語には出てこないので、本当にこんなキャラだったのかもとすんなり受け入れられるのもよいです。
 勧善懲悪や一人のスーパーヒーローが活躍するのではなく、みんな違ってみんないい、それぞれの役割があるっていうのが今風の話だなと思いました。


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