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【後編】いい機会なので不倫について考えてみた。【スリーポイント不倫】


前編はこちらです

「春にして君を離れ」

前編では…、まるで不倫することを擁護するような考えばかり語ってきましたが…

本番はここからです。恋する2人を止めることは出来ないが、やらない方がいいのが不倫。

不倫を考える時に文学は非常に役に立ちます。

結婚、不倫の影響を考える時に最も参考にしたのが、

春にして君を離れ」アガサ・クリスティー
です。


どういう小説かは脇に置いておいて…

主人公のマダム・ジョーンの娘エイブラルが、20歳以上年上の医師、カーギルと不倫関係であることがわかりました。
カーギルがいやらしい酷い男だと罵るジョーンに、夫のロドニーがこう諭します。

それは違うカーギルは人情のある、立派な男だ。医師という自分の職業を熱愛し、優れた業績をあげてきた。彼は病気の奥さんに対しても、いつも親切でやさしかった。……〔中略〕
恋をして苦しむほど——自分の一生をめちゃめちゃにし、ライフワークを棒に振るほど、人間的な男さ。

「春にして君を離れ」アガサ・クリスティー 中村妙子訳

そして、たった一つのこと——エイブラルがどのぐらい透徹した考え方ができるかにかかっていると言います。

そして、ロドニーはエイブラルと直接対話をします。エイブラルに、結婚というものはどんなものかわかっているのか?と尋ねます。

結婚とは、成年に達し、十分な能力を備えるに至った2人の男女が、理性的に自分達の行動の意味を考えつつ行う契約だ。いわば連帯の意図の表明だよ。両人はその契約の条項を尊重する事を誓約する。すなわち何か不足のことが起こった場合にも——病めるときも健やかなる時も、富めるときも貧しきときも、良しにつけ、悪しきにつけ、相手を飽くまで見捨てない、結婚とはそういう契約なのだ。

「春にして君を離れ」クリスティー 中村妙子訳

そして、その事を認めるか、エイブラルに問いかけます。

でもエイブラルはカーギル医師の愛を手に入れたと自信満々です。もう、奥さんの心も離れたと言い切りました。

しかし、ロドニーは、カーギル夫人の考えていることなどお前にはわからない、自分の都合よく考えているだけなのでは?
と、問いかけます。

これは80年前のイギリスの小説ですので、さすがに現代の日本に比べるとお堅いかもしれません。それでも、結婚の意味は現代に通じるところがありますよね。


しかし、この時点で、エイブラルは自分がどれだけの事をやっているのかわかっていませんし、カーギル医師とかけおちする気でいるのです。
そして、ロドニーはもう一つ言いたいことがあると叫びます。

不倫の影響について

きみはもちろん知っているだろうね、カーギルが非常に価値のある重要な仕事をしているということ……[中略]そのため彼は今や医学界の注目を浴びているということを。しかし、残念なことに人の私ごとは公の仕事に必ず影響を及ぼし得るものなのだ。カーギルの業績、人類への貢献は、きみたち2人がこれからしようとしていることによって、めちゃめちゃにされないまでも著しい影響を蒙るのだよ

「春にして君を離れ」クリスティー 中村妙子訳 より引用

エイブラルは憤慨します。
そして、ロドニーは激しく、こう続けるのです。

エイブラル、自分の望む仕事につけない男——自分の天職につけない男は、男であって男でないと。僕は確言する。もし君がルパート・カーギルを彼の仕事から引き離し、その仕事の継続を不可能にさせるならば、必ず君の愛する男が不幸せな、失意の状態に喘ぐのを見て、どうしようもなく苦しまなければならないとね。……[中略]きみがきみの愛、いや、およそ女性の愛にして、その埋め合わせになるほどすばらしいものだと思い上がるなら、僕ははっきりいうよ、きみは途方もない、センチメンタルな愚か者だと

「春にして君を離れ」クリスティー 中村妙子訳 より引用

ここでエイブラルはカーギルから身を引きます。愛するが故に別れることを決意しです。

不倫という形で始まった恋は、相手のために別離を決意すると愛へと昇華します。

既婚者でも、恋をすることはあります。

でも、健全な恋なら半年もすれば、交際は生活の一部になるでしょう。だけど不倫は熱に侵された状態がずっと続きます。
どこかでこの恋は相手の未来を壊しかねないと気付かないと、不倫という行為の代償は大きなものになるのです。

不倫をする人間は、まともな人間ではない。

ここまで、「春にして君を離れ」について語ってきました。
「自分の望む仕事につけない男は、男であって男ではない」というセリフ、現代では女性にも当てはまることができます。

不倫が表沙汰になって、スキャンダルになったら……。
永遠にそれありきで語られるということ。
結婚というごく個人的な契約すら守れない人間だと、世間に知らしめているということ。
つまり、今後まともな人間として扱われない。ということです。

しかし、この週刊文春での報道の後、藤井祐眞選手は、川崎から群馬へと移籍が決定しました。

でも、これがシーズン中だったらどうでしょうか。

何らかの処分が下されてしまうはずです。
村島さんが、藤井選手の未来を見据えているのなら、こんな軽はずみな行動はしなかったでしょう。

しかし、この報道が、クラブの功労者ファジーカス選手の引退試合後のオフにされているということは、作為的な何かを感じるんですよね…。

男女の性の不平等

さて、今日、Xで群馬がこんな動画をポストしました。皆さんは何を感じましたか?

あの短い謝罪文で、もう普通に群馬に合流し、練習していますね。

さて、前章では村島さんの責任について書きましたが、何もなかったかのように練習していて、とても幸せそうですね。

さて、この報道後、村島さんはどう扱われているでしょうか。

AVデビューを期待されています。
これはね、もうまともな女性として見られていないということに、なっちゃいますよね。

………。

あの、何日か前にスキャンダルがきっかけでセクシー女優になった方が、帽子屋の件で炎上していましたよね。

もちろん、人間的にしっかりしているセクシー女優さんはいるはずなのに、世間の人にはまともな人間扱いされてないんです。

めちゃくちゃお世話になっている筈なのに。

その女優さんはアイドル時代の仲間と食事に行ったりもするけど、それをSNSにアップすることはできない。

そう、何かの記事で見ました。

一度AVに出たらもう、アイドルとは、同列の人間ではなくなった。ということになっちゃうんですよね。


あのね、関係を持った女性をここまで落とした男が、世間的になんのお咎めも無しにのほほんと次のクラブに合流してるって、許せますかね?

男として、人間として、失格です。

バスケットボールって非常に頭を使います。オフェンス、ディフェンス、24秒の間にどう動くか瞬時に考えないといけません。

なんで、ここまで頭を使える人間が、不倫が表沙汰になったらヤバいという簡単なことすら気づけなかったんでしょう。

去年、スラムダンクの映画化、ワールドカップを経て、Bリーグの人気も鰻登りでした。
もうすぐパリ五輪もあるし、ますますBリーグの人気は上がり、チケットも取りにくくなるでしょう。

しかし、私はこんな男女の不平等を見せつけてくる藤井選手に、群馬に、川崎に、Bリーグに腹が立ちますよ。

来季は金を落とさないだろうな、と思っていますよ。
他にエンタメなんていろいろあるし。

そして、前編でも語りましたが、女性ファンは選手が人間として素晴らしいからアリーナまで観戦しにいくんです。

難しい試合に勝っても、簡単に性欲に負けるオスが見たいわけじゃありません。

どんな遠いところだって行きます。沖縄、北海道、たまには海外だって行きます。躍動する姿を、一目だって見逃したくはないから。

本当によお、男女の不平等見せつけてくれるじゃねーか、Bリーグ

むらみゆちゃん、どうかAVには行かないで。

という願いです。

まとめ

バスケの女性ファンは選手の人格に惹かれている。

不倫は心のエラーによって引き起こされる

不倫された側が一方的にに被害者なんてありえない(子供は別です)
された側もする側と同じような心の問題を抱えている場合がある。

男性が不倫する時は、パートナーから必要とされなくなった時

他責的に責め立てると、一生同じことの繰り返し。原因は自分の中にある。

結婚は、2人が理性的に行う契約。

不倫が表沙汰になると、人間として全く信用されなくなる



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