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都七福神について語りたい(どんなルートで回る?)

皆さん、スタンプラリーって好きでしょうか?
子どもの頃、近所の商店街でお店を回ってスタンプを集めたという人は沢山いるでしょうし、大人になってからはもっと広い範囲を回り、全国規模のスタンプ集めを楽しんでいる人もいることかと思います。
そんなスタンプラリーと、ご利益的なところを結びつけられるのが御朱印集めのような神社仏閣巡りなのではないでしょうか。
今回はそんな神社仏閣巡りの中から、京都の都七福神まいりについて語ってみようと思います。

七福神については有名なのでご存知の方も多いでしょう。
ゑびす神、大黒天、毘沙門天、弁財天、福禄寿神、寿老神、布袋尊の7つを纏めてそう呼ばれています。
それぞれの解説についてはより詳しく説明している資料を別で見ていただくとして、これらの七福神を祀っている神社仏閣は日本各地にあります。
そして、それらを纏めて巡ることで七福神巡り、まいりとして打ち出しているエリアも枚挙にいとまがありません。
その中でも最古という説があるのが、今回取り上げる京都の都七福神まいりです。
公式のウェブサイトがあるので、こちらをご覧ください。

それぞれの寺社についての解説もありますし、7箇所回るにあたっての基本情報は概ねここで手に入るかと思います。
ただ、一つまだ問題がありますよね。
それは、どの順番で7箇所を巡るのかということです。
これはちょっと迷うところではないでしょうか。
効率の良い回り方について解説している人は他にもいるかと思うのですが、ここでは私がお勧めするルートについてお話しさせていただこうと思います。

まずは前提条件として
・1日で7箇所を回り切る、日帰り旅行でも可能なルート
・御朱印をいただくだけでなく、それぞれの寺社仏閣をしっかり観光する
・移動は公共交通機関と徒歩のみ
この3つを設定させてもらいます。
関西が地元の方は日数をかけて回ることもできるでしょうが、それ以外の地方から京都に訪れる方はそうもいきません。
また巡礼するにあたって、最初に訪れる寺院で色紙を入手し、その色紙に7寺社から朱印をいただく方も多いと思います。(これは満足度が高いのでお勧めです)
そうなると、大きなサイズの色紙を一度地元に持って帰って、また次回旅行で訪問する際に持参するというのも大変ですしね。
多少当日の歩行距離はかさむかもしれませんが、少し頑張って七箇所を回り切った時の達成感は一入だと思います。
体力作りにもなると思って、少し頑張ってみましょう。

ということで早速ルートの解説に移りますが、日帰り旅行を想定しているので、スタート地点は京都駅とさせていただきます。
新幹線で京都駅に降り立ったところを想像してみてください。
朝も早いので、まずは京都駅近辺で朝食を取って、1日の巡礼に向けての英気を養っておきましょう。
そこからまず向かうのは‥

1.萬福寺


木魚の前身と言われる魚梛は必見

宇治市にある萬福寺です。
禅宗である黄檗宗の総本山としても有名なこの寺院には、布袋尊が祀られています。
まず最初にここを訪れるのはどうしてなのかというと、ここが7箇所の中で唯一京都市外に位置しており、他の寺社と絡めて訪れるのが難しいからです。
また、萬福寺の最寄りの黄檗駅までは京都駅からJR奈良線に乗って一本でアクセスできるので、最初に訪れるには打ってつけなんですよね。
京都駅から黄檗駅までは20分くらい、駅から萬福寺までは5分ほどで到着します。
この萬福寺なんですが、中国出身の隠元隆琦という僧が創建しただけあって、中国的な特徴が建築物の中にも見え隠れして面白いです。
境内はそこそこ広いので、細かいところまで見たいという方は1時間くらいは見ておいた方が良いです。
今回の目的である布袋尊は入って近くにある建物、天王殿に祀られているのですぐに発見できると思います。
結構大きいんですよねこの布袋尊‥
表情も含めてインパクト大なので、ぜひ直接ご覧になってみてください。
御朱印は売店の近くでいただけます。

2.六波羅蜜寺


字体がカッコ良いですよね

次に訪問したいのは弁財天の祀られている六波羅蜜寺です。
萬福寺を出たらまずは黄檗駅の方に向かいましょう。
実は黄檗駅、JRと京阪の2つの駅があります。
JRを使いたい場合は東福寺駅まで行って京阪に乗り換え、初めから京阪を使いたい場合は中書島で路線を乗り換えます。
いずれの場合も京阪の清水五条駅を目指しましょう。
所要時間はどちらのルートも30〜40分くらいで、この清水五条駅から六波羅蜜寺までは10分ほど歩くと到着します。
この駅から六波羅蜜寺までのルートは少しわかりづらいので、地図アプリを見ながら移動した方が安心かもしれません。
六波羅蜜寺はそこまで敷地が広くないので、寺宝が展示されている令和館を観覧するのを含めても30分ほどあれば見切れるのではないでしょうか。
令和館は空也上人像や平清盛坐像など、見応えのある寺宝が沢山見られるので、是非入っておきましょう。
御朱印をもらえる窓口は銭洗い弁財天の前辺りにあります。

3.京都ゑびす神社


六波羅蜜寺からすぐなのでアクセス至便

次に巡るのは京都ゑびす神社です。
七箇所の中で唯一の神社で、文字通り、商売繁盛のゑびす神が祀られています。
ここは六波羅蜜寺から近くて、徒歩で5分ほどでアクセスすることができるのがありがたいところ。
正直六波羅蜜寺の先にこちらを訪れても大きな問題はないのですが、次の寺社への移動のことを考慮すると、この通りの順番の方が効率が良いです。
ここも六波羅蜜寺と同じでそこまで敷地が広くなく、いわゆる宝物館的なスペースもないので、10分もあれば隅々まで見て回れると思います。
横参りはコロナ禍で出来なくなっていたんですが、今は解禁されていますかね?
もしできるようであれば、忘れずにコンコンと壁を叩いてきてください。

4.革堂(行願寺)


西国三十三ヶ所の札所としても有名です

次の目的地は寿老神の祀られている行願寺、通称革堂です。
恵比寿神社を出たら京阪祇園四条駅の方へ向かって歩きましょう。
駅まではおよそ10分ほどで、この辺りには飲食店も多いので昼食を済ませておくには打ってつけです。
混雑するエリアではあるので、あらかじめお目当ての店を決めておいた方が良いと思います。
祇園四条からは京阪で2駅北に進み、神宮丸太町駅へ向かいましょう。
電車の移動は5分ほど、駅から10分少々歩くと寺町通沿いにある革堂に辿り着きます。
革堂も六波羅蜜寺と同じくらいの広さかもっと小さいかもというくらいのサイズ感で、10分もあれば回り切ることができると思いますよ。
私が訪問した時は猫が境内を散歩しており、大変癒されました。

5.赤山禅院


境内まではちょっとした坂道

次は福禄寿神が祀られている赤山禅院です。
ここは少し拝観難易度が高いかもしれません。
革堂を出て河原町通の方へ向かうと、河原町丸太町のバス停があります。
そこから京都バスが出ているので、17または43系統のバスに乗車し、平八前というバス停に向かいます。
バス停を降り、もうすぐ近くまで迫っている山の方へ向かって15分ほど歩くと赤山禅院に辿り着きます。
このルートは上り坂である上、少し道も分かりづらくなっているので、しっかり地図で場所を確認しつつ向かうことを勧めます。
紅葉でも有名なこの赤山禅院は山をバックにして建っているようなロケーションで、京都の街中から来ると空気が変わったような感覚を覚えますね。
境内は少し広めではあるものの、30分ほどでしっかりと見て回れると思います。
この福禄寿神に関するグッズにはなかなか可愛らしいものも多いので、そちらも是非チェックしていただきたいところです。

6.松ヶ崎大黒天(妙円寺)


ここも山の端といった感じの場所にあります

次は大黒天の祀られている妙円寺、通称松ヶ崎大黒天へと向かいます。
健脚の方は赤山禅院から歩きましょう。
少し脚を休めたい方は、赤山禅院から坂を下って白川通まで戻り、修学院離宮道のバス停から65系統の市営バスに乗りましょう。
降りるのはその名もズバリ松ヶ崎大黒天というバス停で、ここから5分ほど歩けば到着です。
ちなみにどちらの場合でも20分そこそこはトータルでかかります。
松ヶ崎大黒天も赤山禅院と似たようなロケーションで、近くに五山の送り火の法の字を見ることができます。
ここもそれなりに広い境内ですが、15分ほどで回り切ることができると思います。

7.東寺


東寺についてはあえて語る必要もないでしょう

ついにこの旅もラストを迎えました。
最後に訪問するのは毘沙門天を祀る東寺です。
まずは松ヶ崎大黒天から15分ほど歩いて地下鉄松ヶ崎駅へ向かいます。
ここから地下鉄に乗り15分ほどで京都駅へ。
ここからは、まだ体力が残っている方はまた15分ほど歩くのもよし、流石に疲れてきた方は市営バスに乗って東寺東門前まで行くのもよしです。
東寺には有料エリアと無料エリアとがありますが、毘沙門天が祀られているのは無料で入ることのできるエリアです。
敷地の西側にある毘沙門堂という建物を目指していきましょう。
近づいていくと都七福神関係の旗なんかが出ていると思うので、良い目印になります。
毘沙門堂を訪ねたら、少し東側へと引き返して食堂へ向かいましょう。
ここで御朱印をいただけたら、ついに7つコンプリートです!
まだ時間に余裕があれば是非有料エリアにも立ち寄り、金堂、講堂、五重塔を拝んでおきましょう。
世界遺産にも選ばれるだけあって、やはり東寺は見どころが多いです。

ちなみに、最後に訪問するのを東寺にしたのは、それが一番華々しい終わり方だと思ったからです。
日帰り旅行だとして、最後に訪れるのが京都を象徴する寺院と言っても過言ではない東寺というのは、何だか良い締め括りだと思いませんか?
そういった理由と、効率よく巡る順番を熟慮した末で辿り着いたのがこのルートです。
少しでもご覧いただいた方の参考になっていれば嬉しいです。
また、これはあくまでも私主観による推奨ルートなので、いやこちらの方が!というような違うおすすめルートをお持ちの方は是非教えていただければと思います。

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