『I Don’t Know』Lostprophets (思い入れのある曲シリーズ)

今日は久々の洋楽ということで、Lostprophetsを取り上げたい。

Lostprophetsはウェールズ出身(珍しい!)のバンドで、日本ではスクリーモ系のバンドとしてThe UsedやHoobastankらとともに括られていた印象がある。

2000年代前半のこの界隈はスクリームが入りつつもメロディに重きを置いているように感じられるバンドが多く、中でもLostprophetsの2ndアルバム『Start Something』は最初から最後までメロディアスで、捨て曲なしの超名盤だと思っている。

今回は『I Don’t Know』をメインとして取り上げるが、正直どの曲も同じくらいのレベルで好きだ。

この『I Don’t Know』には激しいサウンドやスクリームは入っていないものの、この時期のスクリーモバンド特有のキャッチーなメロディに印象的なコーラスが重なり、Lostprophetsのメロディの魅力が存分に発揮されている。

特に、コード的にはマイナーに着地しそうなところに無理矢理メジャーに持っていく音のコーラスが入るところは、多少強引さは感じられるものの、それ故のフレッシュさというか、刹那感みたいなものが感じられて良い。

『Start Something』がリリースされてから次のアルバムがリリースされるまでの間にはドラマーが交代しており、そのせいもあってか次作『Liberation Transmission』はより洗練されたようなサウンドになっている。

『Start Something』はそれと比較すると、悪く言うとぐちゃっとしたような仕上がりになっているのだが、個人的にはそのぐちゃっとした中にもバンドメンバーの個性が出ているような気がして、『Start Something』の方を繰り返し聴いてしまっている。

ちなみにこのバンドのギタリスト、リー・ゲイズは非常に激しいリフを何故かライブでテレキャスターを使って弾いている。
メンバーの中でリーだけあまりスクリーモ系らしい雰囲気がなく、見た目だけで言えばテレキャスターも相まってRadioheadとかにいてもおかしくない雰囲気を醸し出していた。
かと思えば速弾き系のソロを弾くこともある、何だか不思議なギタリストである。

最終的にこのバンドはボーカルのイアンが下衆な事件を起こしたことが原因で解散してしまう。

アーティストが事件を起こすとその音楽まで評価が下がってしまう感があるが、個人的には人の評価と作り出した音楽は切り離して考えるべきだと思っているので、同じような考えの方は是非Lostprophetsの音楽を聴いてみてもらいたい。

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