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『XRONICLE』fox capture plan(初めて聴いたアーティストシリーズ)

今回は初めて聴いたアーティストの音源について、受けた印象を書いていきたい。

今回聴いたのはfox capture planというアーティストの『XRONICLE』というアルバムだ。

fox capture planは以下の記事でも取り上げたjizueがきっかけで知った。
jizueのドラムの粉川さんが脱退し、その後メインでサポートドラムを務めていたのがfox capture planの井上さんだったのだ。

jizueの楽曲は難解で変拍子も多く、ドラムの見せ場になる長尺のソロパートもある中で、ライブで見た井上さんは正規メンバーかと思うくらいの勢いで目立っていた。
技術が卓越しているのは勿論のこと、演奏に熱さがあってとても印象的であった。

その井上さんがホームにしているバンドということで以前から気になっていたのだがなかなか手を出せていなかったので、今回最新のアルバムだと思われる『XRONICLE』という音源を聴いてみた。

fox capture planはドラムの井上さん、ピアノの岸本さん、ベースのカワイさんという3人編成のインストバンドで、この『XRONICLE』は10枚目のアルバムということなので、なかなか長く活動を続けているバンドのようだ。

アルバム全体を通して聴くと、3人だけの音で完結している曲もあれば、ストリングやホーンの音が多く取り入れられている曲もあり、3人だけでの演奏にこだわっているわけではなさそうだった。

ジャンルとしては、一言で表すとしたら多分Jazzで括られる(wikipediaではジャンルジャズになっていた。wikipediaだが‥)のだろうけれども、個人的には多くの楽曲からアニソンみを強く感じ取ってしまった。
ゲームのサントラにありそうな感じとも言えるかもしれない。
印象が近いところだと、ペルソナの3.4あたりのBGMの世界観に似た要素を多分に含んでいると思う。

都会的な音像の中にアニソン的な音使いがあって、もっとJazz的なお洒落な要素に振り切ったバンドかと思っていたので、良い意味で期待を裏切られたところがある。

3曲目の『Nexus』なんてそのままRPGのラスボスのBGMに使ったら大人気になること請け合いである。
この曲は初めて聴いた時にFF13のバトルBGMの『閃光』という超名曲を連想してしまった。
この『Nexus』と7曲目の『Evolution of science』はバトルBGM感とアニソン感が特に強く出ていると思う。

その他の曲はもう少しJazz的な要素に振っているが、インプロ的な演奏を楽しむのみならず、メロディラインが立っているので歌物が好きな人にも刺さる音源になっていると思った。

井上さんのドラムはjizueのサポートの時と比べるとシンプルなものも多く、その分熱量が伝わってくる演奏が魅力的だった。

岸本さんのピアノは空間系エフェクトをかけた音での演奏が印象的で、ここがペルソナ感を受ける大きな要因になっていると思う。

カワイさんのベースはウッドとエレキを使い分けているようで、そのどちらもとにかく音が非常に良い。
ロック系のゴリゴリとした音色で弾いている曲もあり、特に上述の『Nexus』では5弦の低音のフレーズでも音がボヤけず、輪郭を保ったままロー感もしっかりと出している音色がとても格好良かった。

バンドの歴史を見ると、有名なTVドラマやアニメ、映画の劇伴も務めており、そういった音源もまた聴いてみたいと思った。

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