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歯磨きについて

たった今歯磨きをした。
朝起きて寝ぼけ眼に洗面台に向かい、歯ブラシを口にくわえながらリビングに移動する。テレビをかけながらゴシゴシゴシゴシ。なんて事のない一日の始まりだ。

いつもと同じ言わばルーティンの一つなのに、ふと歯磨きにかかる時間的コストが非常に無駄だと思った。

自分を変えたければなんてことのない無意識の行動こそ見直すべきではないだろうか。そんなわけで「歯を磨く」ことと「歯を磨かない」ことで発生するコストを考えてみたいと思う。

まず、僕は一日に二回歯を磨く。
一回目は朝起きたと同時にだ。前述の通り朝食を食べる前に歯を磨く。朝食を食べる前に歯を磨くというのが一つのポイントだ。

なぜなら睡眠中は口の中の細菌が最も増殖をしているからだ。その細菌の数は肛門より多いと言われている。
汚い話で恐縮だが、その細菌の数はうんこ10グラムの量に値するそうだ。
少し話がそれるが「うんこ」のことを「う○こ」って書いた方が下品だと思うのでここはあえて実名?で明記させていただく。

とりあえずまぁ、その朝の歯磨きの意図としては口の中のうんこ10グラムを取り除く作業から始まる。
ゴシゴシゴシゴシ。この作業を怠って先に食事をするようなものならそれは大変だ。僕はお腹を壊すだろう。
そいつ10グラムに値する細菌を胃に入れることになるのだから当たり前だ。
なのでゴシゴシゴシゴシ。徹底的にそいつを取り除く。
しかし、問題なのはそこにかかる時間的コストだ。その時間はおよそ10分。決して短い時間じゃない。
とまぁ、朝の歯磨きに関してはこれぐらいだ。

問題なのは夜に歯磨きをする時だ。
夜の歯磨きは就寝前だ。寝る間に細菌が増殖するのだが、虫歯菌をやっつけるために徹底的にケアをしなければならない。
ゴシゴシゴシゴシ。起床後と同じようにリビングに移動し念入りに磨く。ゴシゴシゴシゴシ。
この時間もおよそ10分。しかし夜の歯磨きはこれだけでは終わらない。
次に歯間ブラシを使う。歯と歯の間に詰まったカスを取り除かなければならない。念入りに歯磨きをしたつもりでも歯間のカスは思ったより取れていない。
このカスをしっかり取り除かないと朝には10グラム以上のうんこに変化しているだろう。
なので歯と歯の間にブラシを通す。
そしてその後に再度歯磨きをする。歯間ブラシから取り除かれたカスがなんとなく口の中でうごめいているような気がして気持ちが悪いのだ。この時の歯磨きは気持ちの問題なのであまり時間をかけない。
そして次が最後。
仕上げとしてマウスウォッシュをする。口の中に含む。20秒ほどクチュクチュしないといけないからその間にトイレで用をたす。
そしてマウスウォッシュを洗面台に流し終了である。
夜は朝より項目が多いため15分程の作業を要する。

つまり一日にかかる歯磨きにおける所要時間は25分だ。
年間に計算するとこうだ。

25(分)× 365(日)=9,125(分)

ややこしいから時間に計算する。約152時間だ。

これは膨大な時間だ。時間こそ金だ。
これだけの時間があればなんだってやれそうな気がする。
今自分が持っている能力をさらに伸ばしてもいいし、他の新しいことにチャレンジするのにも充分な時間だ。
時間は何にも変えがたいし、時間を収入に変えることもできる。

これだけの時間を歯磨きに費やしていると思うとどうにも馬鹿らしく思う。
だからと言って僕はこの時間を減らすわけにはいかない。
人によって虫歯ができやすい体質、できにくい体質というのがある。
どんなに歯を磨かなくても虫歯菌を持っていない人は虫歯ができない。幼い時に虫歯菌が口に入らなかった人は虫歯にならない。

僕はといえばどうだろうか。残念ながらこれには当てはまらない。
虫歯ができやすい体質で、どんなにケアをしていても虫歯ができる。

昔は歯磨きに対してもっと簡素な作業だったのだが、経験から所要時間、項目が増えた。

虫歯はとても厄介だ。虫歯は自然治癒では治らない。放っておいたら悪くなる一方なのだ。
歯を磨かないことによって、虫歯になった苦痛と治療にかかる時間と費用を考えればやはり省けない時間なのだ。

152時間という膨大な時間にも関わらず、僕はこの時間を削ることはできない。

しかしタダで転ぶわけにはいかない。

どこかで回収しなければならない。

削ることができない152時間をプラスに変える方法。

そんな「痛み」一つをネタにしたら少しはこの152時間が報われるだろうか。

そんなこんなで「歯磨きについて」のエッセイを書いてみよう。僕はそう思ってこれを書いている。


次回は「洗濯について」


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