「入院生活」13 ハッチャケている
12月24日
今5時29分。病室のベッドの上で正座して、モニペを書き始める。
今朝も寒い。パーカーを病院着の上から羽織る。
起きる前に布団の中で、体のチェックをした。手足の先は不自由なく、ちゃんと動く。痺れとかはない。内臓感覚にも異常なし。尿意あり。
左こめかみの頭痛はーー薄らいでいる。このまま無くなればいい。先生は点滴を続けて、バイタルと容態に異常がなければ、来週退院させてくれるだろう。私も早く退院したいが、ちゃんと病気が治ってくれないと。
退院して、また家で頭痛に苦しみ、再入院なんて、しゃれにならん。だから、かすかな頭痛でも、朝の回診に来た先生に、しっかり言ってやる。
外はどうか? 寒いが障子窓を少しだけ開いた。夜が明けないから、すべてがシルエットでしか見えない。大雪が降ってなければいいが。病院の駐車場にとめっぱなしのマイカーに、何センチの雪がのっかっているか。わが家の車庫の前の雪、入庫出来ないぐらいの高さに積もっていないか。病み上がりの体で除雪なんてできない。
以上、朝の定点観測をした。天にいる誰かさんが、私の声をデータの一つにして、天気図みたいなものを描くのに使ってくれればいい。SNSであれ、モニペであれ、本であれ、すべてのエクリチュールは、さらなるエクリチュールの材料になる。
あ、また頭痛がきた。イタタ。両こめかみがまた痛む。まだ治っていないのだろうか、それとも別の頭痛だろうか?
ライター部スレッドに投稿がある。拙作「もしも願いが叶うなら」、テンポよくて面白い。
それを読んで、ホッとする。私が「ハッチャけている」と書かれる。
ハッチャけているのは、きっと私のアーティスト・チャイルドだろう。
この子は、好奇心いっぱいで、下らないこと、人が関心を持たないこと、ちっぽけなことが大好きで、自分が思ったこと学んだことを全部、人に話さずにはいられない。お喋りだ。
その子を長年おさえ、隠してきた。それが出るようになったのは、アーティストウェイのおかげ。それこそが「ずっと、やりたかったこと」