おばあちゃんへ1



お父さんを授かったと分かった時、
養女をもらうくらい娘が欲しかったおばあちゃんが、
10年ぶりの妊娠で女の子が生まれてほしいと
期待がとても大きかったんだと思います。


男の子が3人続いた後にもらった養女は、
実のお母さんが引き取りたいと家に来て
養女も実のお母さんの所へ行きたいと言ったので、
おばあちゃんも、産みの親の所のほうがいいって結論になって
家から女の子がいなくなってしまったんだよね。

その何年後なのかは分からないけど、子どもを授かった時に
おばあちゃんは、「女の子がいい。」と期待が大きかったことでしょう。
でも女の子じゃなかった。


お父さんの自尊心を育てられなかった、おじいちゃんおばあちゃんにも
責任はあると思います。
おばあちゃんはなぜそこまで娘が欲しかったのでしょうか?
お父さんのいない今となっては何も理由は分からないけど、
跡を継いでくれる、元気で健康な男の子が何人いても幸せなはずなのに…



息子が3人いて、娘が欲しくて養女をもらったけど
結局手放すことになったおばあちゃんは
10年ぶりに生まれた子どもが男の子だったことで
ガッカリしただろうことは、想像できます。

でも、女の子でも男の子でも元気に生まれてきてくれただけで
感謝することだと思います。

おばあちゃんがなぜそこまで『娘』に固執したのか分からないけど
息子がたくさんいるのだから、その息子たちを可愛がったらいいのに。
息子たちが結婚したら、お嫁さんを可愛がってあげたらいいのに。

おばあちゃんはそれをせず、末っ子のお父さんに、
言葉に表したのかは分からないけど
女の子に生まれてほしかったということを…
お父さんに悟られましたよね。

それからお父さんは、女性を卑下することによって
自尊心を保とうとしていたことが、私にもやっと分かりました。
親に望まれた女性に生まれなかった劣等感から、
女性をバカにして自分を保とうとしていたんです。


毒親の親も毒親
とよく言うけど、そのままのお父さんを愛してあげなかった
おばあちゃんも毒親だったのかなって思います。


おばあちゃんは、お嫁さんを可愛がってあげればいいのに
お嫁さんを苛めていたそうですね。
何十年も前の時代でお嫁さんが逃げるくらいだから、よほど酷かったんだと思います。
おばあちゃんも、女の子を何人も生んだお嫁さんに嫉妬していたんだと思います。
自分が持てなかった娘を、嫁が持っていることに対する嫉妬。

そしてお嫁さんは、娘のあとにやっと跡取りの息子を授かって
末っ子で唯一の男の子を甘やかした気がします。

私からするといとこだけど、親子ほど歳が離れていて嫌味も言われました。
お姉さんたちは良い人なのに、なぜなんだろう?と思っていたけど、
唯一の男の子で甘やかされたんだろうと私は思っています。


毒親の連鎖が、ここにもきていました。
おばあちゃんが自分の子どもの性別にこだわった結果、
お嫁さんも、
性別に対するこだわりと、跡取りを産まないといけないプレッシャー
などを感じたんだと思います。



おばあちゃんは娘が生まれなかったことで、お父さんに劣等感を与えてしまって
お嫁さんは、おばあちゃんから娘を何人も生んだことで嫉妬されて
苛められた反動で、息子を甘やかしてしまったんでしょうね。
結局その息子は結婚したけど、子どもを授かることはありませんでした。
これも何かの因縁なのかもしれませんね。

自分の子どもをちゃんと愛してあげなかったから、跡取りが生まれず
田舎だけどあのあたりでは資産家だった本家は
無くなってしまうことになりました。

昔は子どもが何人も生まれることが
当たり前だったのかもしれないけど、
本家には一人も生まれませんでした。

おばあちゃんは今頃、子どもの命の大切さを理解できているのかな?
男でも女でも、生まれてきてくれるだけで幸せなのに
それも、跡取りを生まなきゃいけない。ってことじゃなく、
『娘』にこだわってお父さんに劣等感を与えてしまった。

そして孫に子どもが生まれなかったことで、
おばあちゃんの家は、跡を継いでくれる人がいなくて
無くなってしまうでしょう。


そして、おばあちゃんがお嫁さんに優しく接していてあげていたら、
私に対しても優しくしてくれたかもしれないんだよ。
きっとお嫁さんは、苛めたおばあちゃんの血をひいていて
自分とは血のつながっていない私と、あまり関わりたくなかったでしょう。


人に優しくすると、孫に返ってくるというけど
本当にその通りだと思うよ。

おばあちゃんが意地悪しないでお嫁さんに優しくしてあげていたら、
お嫁さんも私に優しくしてくれたんだろうな。


そういう感謝の気持ちって、連鎖していくものだと思ったよ。


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