『夕映え天使(琥珀)』浅田次郎【読書感想文】

「おとうちゃんな、大手柄を立てた」(『琥珀』より)

あらすじ

(※『琥珀』のみです)

 六篇からなる短編集。人間模様から滲み出す「喜怒哀楽」を巧みに描写した作品。 米田は定年間近の警官で、一人旅をしていた。汽車を降りた街で、寒さを凌ぐため喫茶店に立ち寄る。そこで、喫茶店「琥珀」のマスターと出会った瞬間に米田は頭に何かがよぎるーー。

感想

 唸りました。率直に、素晴らしい作品でした。短編でこの衝撃、いえ、短編だからこそなのか。時代背景、情景描写、そして会話の流れ。全てがなんとも趣深く調和してます。 恐らく「哀」のパートで間違いないと思います。
晩年ほどの男性2人に漂う哀愁と両者の思いが、沁みました。 まだ、1つだけですが感想を書かずにはいられないほど感動しました。

与太話

 素晴らしい文章読んでいる時に「食感」感じませんか…?(内容とかによりけりですが) たとえば、村上春樹氏なら「新鮮なサラダ」
三島由紀夫氏は「歌舞伎揚」、谷崎潤一郎氏は「溶けかけたアイスクリーム」(氏のとある作品からの影響で)などなど…

もし、同じ感覚ある人がいれば嬉しいと思う今日この頃。


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