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clubhouseからみる、マスメディアの役割

今月13日に東北で起きた地震で、clubhouseが活用された場面があった。

地震の現場にいる人たちが発信し、clubhouseの挙手の機能を使って、各地の様子を伝え合っていたそうだ。

コメントではなく、挙手機能で会話に加わることができるclubhouseでは、参加者それぞれの不安を共有し合える点で、精神安定の効果がありそう。

対して、その機能ゆえのリスクについても指摘され始めた。
音声の生配信だと、ログが残りづらいので、デマや中傷の拡散リスクがある。

しかもclubhouseはアーカイブ機能がないので、よりログが残りづらく、いつ誰がどの文脈で話したのかが正確に残らない。

その上、有名人など声が大きい人が肉声でそれらしいことを言うと、多くの人が信じてしまいやすくなる。
これは怖い。
個人が自由に平等に発信できる、というSNSの最大の利点が失われてしまう。

こうしたログが残りづらい情報を、しっかり取材・検証して発信するのが、報道メディアの役割なのだと思う。
記者の方々の取材力や、情報の客観性を保つシステムは、これからメディアやSNSの形が変わっていったとしても、変わりなく必要だと思う。