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Mリーグ2023-24ドラフト会議 指名予想答え合わせと所感(後編)

前回投稿からかなり時間が空いてしまいました。
どれぐらいいらっしゃるかわかりませんが、楽しみにされていた方がおられましたら申し訳ありません。
仕事が忙しさを増したことと、Mトーナメントやシンデレラファイトシーズン2といった見たい対局が続いたこと、そして何より単純なモチベーションの低下が原因でした。
ただ、このまま放ったらかしなのも気持ち悪いし、他にもnoteに書きたい話題がつかえているということもあり、やっと重い腰を上げて続きを書かせていただきます。


今回のnoteは、上のMリーグ2023-24ドラフト会議指名予想noteの答え合わせ、ならびに各チームのドラフト指名の所感と考察を綴っていく内容となっております。
なお、前回のBEAST Japanext(以下BEAST)が物凄い内容量になったため、急遽前後編に分けさせていただきました。
前編(BEAST編)をまだ御覧になっていない方はこちらからどうぞ。

今回の後編ではセガサミーフェニックス(以下フェニックス)、赤坂ドリブンズ(以下ドリブンズ)について綴らせていただきます。

なお、こちらでも予めお断りしておきますが、今回の各チームのドラフト指名結果に対して、
「なんで○○pなんて選ぶんだ」とか「どうして○○pが選ばれないんだ」とか、とやかく文句を言うつもりはさらさらございません。
ファンや世間の声を受けて指名するということもあるにはありますが、
やはりチーム・監督が指名したいと思う人を指名するのが本来のドラフトというものなので、
今回指名された7人というのが、各チームが求めている人材ということは間違いないと思っております。
その上で、指名された各プロについて思うこと、期待することなどを淡々と綴らせていただきます。


フェニックス:ブレない想い

フェニックスの指名は大方の予想どおりの醍醐大pとなった。
自分としても今回唯一の予想的中となった。

醍醐pが本命視された理由の1つといえるのが近藤誠一監督の誕生だった。
今期限りでの選手勇退、そして監督としての再出発。
体調面に不安が残る中で近藤監督を誕生させたフェニックスとしては、新体制は近藤監督の意向に沿うという腹積もりであったと思われる。

近藤監督は最高位戦日本プロ麻雀協会(以下最高位戦)の副代表でもあるだけに、
自身の穴を埋める男性プロはやはり最高位戦から選びたいという意向であったことは想像に難くない。
その中でも特に思い入れが強かったのが醍醐pであったということだ。

遡ること2年前、YouTubeチャンネル「麻雀遊戯王」の企画「Mリーグチームを作ろう!(以下Mつく)」にて、
仮想監督となった当時の近藤選手が1巡目指名したのが醍醐pだった。
この「Mつく」の時から近藤監督の想いは全くもってブレてなかったということだ。


ドラフト会議終了直後のインタビューにて、近藤監督が醍醐pの選考理由について語っているのだが、その内容がほぼ「Mつく」のままだというのが実に印象深かった。

見た目のほんのりしたちょっとした安心感というところ。上手にチームに溶け込んでくれるんじゃないかと。

近藤監督のインタビューより

麻雀そのものでいえばちょっと変わった感じの、本人はいたって普通だと言い張るんですけど、天然なのか作戦なのか分かりませんけどね、そういう独特感。醍醐選手の魅力なんじゃないかなと思います

近藤監督のインタビューより

また、茅森早香選手魚谷侑未選手東城りお選手という「三姉妹」とチームメイトとなることについては、

いいお父さんになれるかどうかはわかりませんけどね、いい親戚のおじさんになれればと思っています

近藤監督のインタビューより

醍醐pに期待を寄せている。

当の醍醐pも今年に入ってYou Tubeチャンネル「醍醐大冒険」を開設し、KONAMI麻雀格闘倶楽部の高宮まり選手をはじめ複数の女性Mリーガーと配信を行うなど、
入団後のシミュレーションは十分できているといってよく、女性選手3人のフェニックスでもきっと上手くやっていけるはずであり、
そこから新たなフェニックスのチーム像が見えてくるなんてこともありそうだ。
そういった意味でも醍醐pへの期待は大きい。

フェニックス:A1リーガーの意地

Mリーグという舞台は人によって様々な捉え方があり、「Mリーグ=最高の麻雀を見せる舞台」と捉えている人も少なくない。
そういった人たちの中には一部の女性選手や「二刀流」選手に対して否定的な姿勢をとっている人もいたりする。
しかしながら、Mリーグの本質は決してそこではないと自分は思っている。

Mリーグが求められている最たる役割、それは麻雀を知らない人たちにどれだけ面白さ、楽しさ、そして魅力を伝えられるのか、
まさに「熱狂を外へ」ということなのではないかというのが自分の見解だ。
今回のドラフトでBEASTから指名を受けた鈴木大介p中田花奈pに求められる役割もまさにそういったところだろう。

しかしながら、「熱狂を外へ」に全振りをしすぎて、肝心の麻雀の内容が疎かになってしまうことも決してよろしくはないことだ。
野球にせよサッカーにせよ、いくらスター選手が揃っていても、肝心の試合内容がつまらなければ盛り上がらないというものだ。
だからこそ、Mリーグという舞台を支える上で、トッププロの存在もまた欠かせない要素の1つである。

今回のドラフト会議では、BEASTのオーディションに参加した現雀王の浅井堂岐p、現最高位の竹内元太p、Mトーナメントに参加した現鳳凰位のHIRO柴田p、現将王の忍田幸夫pと、
例年にも増して各団体のタイトル保持者が注目されていたのだが、結果として誰も指名されることはなかった。
この点に関しては、各チームのドラフト指名方針というものがあるだけに、残念とは感じるものの、決しておかしいことだとは思っていない。
過去にも、2018年ドラフトにて当時の雀王にして最強位の金太賢pが指名されなかったり、
2021年ドラフトにて当時の最高位の醍醐大p、当時の雀王の矢島亨pが指名されなかったということがあり、こういったケースが始めてというわけではない。

これだけタイトル保持者が注目を集めた背景には、前年のドラフトにて当時の最高位の鈴木優選手、当時の發王(現在も保持)の仲林圭選手がU-NEXT Pirates(以下Pirates)に、
当時の雀王の渋川難波選手がKADOKAWAサクラナイツ(以下サクラナイツ)に指名されたということもあったものと思われる。
中には、この3選手が今期Mリーグのレギュラーシーズンで個人スコアがマイナスとなったことでタイトル保持者全体の評価が下がったから、
今回のドラフトでタイトル保持者が誰も指名されなかったんだと関連付けている人も散見された。
ただ、この見解に関しては全くもって的外れなものだと思っている。
そもそも各チームのドラフト指名方針は決してタイトルの肩書ありきのものだとは思えないし、あくまで個人としての評価で決めるものであって、
同じタイトルの経験者の成績が悪いからといって、そのタイトルの保持者の評価が下げられるようなことは決してあってはいけないと思っている。

優選手仲林選手渋川選手が指名を受けたのは、当時のタイトル保持者であることだけでなく、それ以外の要素も加味されてのものであると自分は思っている。

まずは3人とも指名された2022年以前から大舞台での活躍を続けてきていた。
渋川選手は雀王獲得前から雀竜位、日本オープンと日本プロ麻雀協会(以下協会)主催のタイトルを2回獲得しており、
優選手は2012年、仲林選手は2019年にそれぞれ麻雀最強戦の全日本プロ選手権で優勝、ともに複数回の最強戦ファイナル進出経験があった。
また、渋川選手仲林選手は指名前からYouTubeチャンネルを開設し発信力も強化してきた。
特に渋川選手のYouTubeチャンネル開設をはじめとする様々なアクションは指名の大きな決め手になったとサクラナイツの森井巧監督は語っている。

今回のドラフトにて注目された現雀王・浅井堂岐pと現最高位・竹内元太pは、
それぞれリーグ戦王者のタイトル獲得前に別のタイトルを獲得し、YouTubeチャンネルも持っていたのだが、
ともに本格的に注目されたのが今年に入ってからであり、そういった点でまだまだアピール不足だったのかもしれないし、
そもそも各チームのドラフト指名方針に当てはまっていなかったのであれば、それはそれで仕方ないというものだろう。
ただ、個人としての評価が決して他のプロよりも低いかといえばそうではないだろうし、この先タイトル防衛や新たなタイトル獲得となれば、
引き続きドラフト指名の有力候補となることは間違いないと言えるだろう。



各団体のタイトル保持者が指名されなかった今回のドラフトにおいて、
指名された7人の中で各団体のリーグ戦の最上位リーグ(女流リーグは除く)に所属しているプロは最高位戦A1リーグ所属の醍醐pのみとなった。
つまり、醍醐pにはトッププロとしての役回りが求められるということだ。

一発裏ドラ槓ドラに加えて赤ドラありのMリーグルールは他のルールに比べて高打点が飛び交いやすく、本来の実力というものが出しづらい側面もある。
醍醐pはMトーナメントに参加し予選2ndステージでの敗退となったが、十分に闘えるといえる結果は残せたように思う。
あとはいかに配牌とツモを味方につけ、少しでも多くのポイントをチームにもたらせるのか。
今期最下位(8位)からの復活へ、その手腕にフェニックスの命運がかかっている。


ドリブンズ:「実況者」の可能性

ドリブンズといえば、何といってもドラフト前の越山剛監督のインタビュー記事に尽きる。
記事のアップ直後から批判・非難の声が飛び、それに対する擁護の声も挙がるなど俄に界隈はざわめいた。
自分も当初はなかなかに尖った内容だと思っていたのだが、時が経つにつれて正直どうでもよくなってきた感はある。
インタビューの内容はいかにもドリブンズイズムを感じさせるものであったし、ドリブンズとやや対極の位置にいるBEASTが新規参戦した今となっては、
ドリブンズのドリブンズとしての存在意義もより高まったのではないかと思っている。
ただ、ヒールとしての憎たらしいほどの強さは近年のドリブンズからは感じられないわけで、今回のドラフトではその点を補うことが至上命題であることは間違いなかった。



まず、話題となっていた女性プロに関してはセレクション・トライアウトを実施しての選出となった。
その参加者の詳細については本人の自己申告以外は守秘義務が課されたため、現在でもその顔触れは定かではない。

そんな中で唯一トライアウト参加を自己申告して「ニュージェネch」でトライアウトについて語ったのが、有力候補とされていた小宮悠pだった。
詳細については動画を見ていただきたいのだが、動画内で小宮pが語っていた内容の1つにこんなものがあった。

監督から、ドリブンズが求めてる人材は人気とか若さとか可愛さとかそういうもの一切いらないと、麻雀に対する成長意欲というか、そういうところだけを見たいという風にはお話してくれてたので、

前半部分だけを切り取ると丸山奏子選手へのアンチテーゼにとれなくもないのだが、この辺のブレなさ加減はさすがドリブンズと感じさせられた。




先述のとおり、トライアウトへの参加メンバーは現在でもほぼ不明であり、ドラフト前の段階でも不明であったため、予想はとにかく困難を極めた。
ただ、既に十分な実績を残している女性プロがわざわざトライアウトを受けにいくものかと考えたらさすがにそれはないような気がしたため、
予想としてはタイトルにまだ縁がない一方で既に放送対局で場数を踏み、かつ過去にドリブンズやドリブンズ所属選手と縁がありトライアウトにも声が掛かっていそうとして、
現在開催中のシンデレラファイトシーズン2に参加している女性プロ2人の名前を出した。
結果としては残念ながら外れたわけだが、実際の指名結果には大いに納得できるものがあった。



最高位戦の浅見真紀p
茅森早香選手のYouTubeチャンネル「さやちゃんねる」のメンバーの1人だ。


ドラフト直後の囲み取材にて、越山監督は浅見pの論理的思考力を高く評価していた。
トライアウト開催の目的がこの論理的思考力を見ることであったことは間違いなく、そこで秀でたものがあったからこその指名ということだ。

また、園田賢選手鈴木たろう選手と面識があり、元々持ち合わせている性格面も含めて、チーム内にいい空気を作り出し、「猛獣使い」になってくれるのではないかとの期待も寄せている。
丸山選手は他のメンバーとのキャリアの差があまりにもありすぎて、どうしてもそこが埋めきれなかったところも見受けられたが、浅見pならそれも解消されるということだ。

浅見p自体も決して過去の実績が劣っているわけではない。
獲得タイトルこそ第9回野口恭一郎賞女性棋士部門のみだが、第13回日本オープンでは並み居る男性プロを下して決勝を闘い準優勝となっている。(この時の優勝は矢島亨p
また、現在は女流最高位戦の最上位リーグである女流Aリーグに所属しており、リーグ内でも上位の成績を残している。
現在の女流Aリーグには茅森選手日向藍子選手も参加できておらず、それだけ層が厚いリーグともいえるわけで、その女流Aリーグで上位の成績となれば実力がないわけなどないのだ。




さらに浅見pにはもう1つ、実況者としての顔がある。

各団体ともABEMAやYouTubeでの放送対局の機会が増えてきた昨今、実況者の存在意義も俄に高まりつつある。
その中でも各団体の最上位リーグの実況は実況者の中でも花形中の花形のポジションである。
Mリーグ公式実況の松嶋桃pは協会で最上位リーグのA1リーグの実況を務めており、
同じくMリーグ公式実況の日吉辰哉pも今期から日本プロ麻雀連盟(以下連盟)の最上位リーグのA1リーグの実況に入っている。

そして、最高位戦の最上位リーグであるA1リーグで現在の実況のエースポジションといえるのが浅見pなのである。
他にもMトーナメントにて実況を務めたり、実況としてネット麻雀アプリ「MJ」への新規参戦が決まるなど、近年は実況者としての注目度が急激に増してきている感もある。

浅見pは当初、自身のMリーグ入りのビジョンが見えてこず、トライアウトへの参加も悩んでいたというが、ここ最近の実況者としての充実ぶりもその一因なのではないかと思っている。

ちなみに今期の最高位戦A1リーグには浅見pの他にも様々な実況者が入っている。
その中にはドリブンズと契約満了となった丸山選手もいるし、トライアウト参加を明かした小宮pもいる。
その中でも浅見pとともにA1リーグ実況のエースポジションを担っていると言えるのがこの人だ。


そう、今期のMリーグ優勝チームの一員である日向藍子選手だ。

日向選手はプロクイーン連覇などの実績を持ち、Mリーガーとしてもかなり安定した結果を残している一方で、
最高位戦A1リーグなどでバリバリの実況者としての顔も持ちあわせている。
ここにYouTuberと母親としての顔が加わると驚異の「四刀流」であり、自分としては尊敬すら感じていたりもする。
(なお、近々TVドラマにて女優デビューということで、そうなればいよいよ「五刀流」となる)

また、瑞原明奈選手はPirates入団前から実況者としての顔も持っており、先日も最高位戦A2リーグで実況に入っている。

Mリーグ優勝を果たした日向選手、MリーグMVP獲得の瑞原選手と、最高位戦にて実況を経験した女性MリーガーはMリーグの舞台でも結果を残してきている。
そういった点を踏まえると、浅見pのMリーグでの活躍も十分に期待できるのではないかと思われるのだ。



ちなみに、実況者からMリーガーというルートは決して最高位戦に限った話ではなく、連盟にも同じルートでMリーガーとなった選手は多い。
その中には勝又健志選手白鳥翔選手魚谷侑未選手伊達朱里紗選手と、Mリーグで優勝もしくは個人タイトルを獲得している選手も数多くいる。

今から8年前のグランプリMAX決勝、今となっては貴重な「実況:勝又健志」の様子。
後にEX風林火山でチームメイトとなる滝沢和典選手が解説というのもまたレア。

白鳥選手はかつての鳳凰戦A1リーグの実況者だった。
この時の解説は後の鳳凰位・佐々木寿人選手

こちらは9年前のプロクイーン決定戦。
見た目は今とだいぶ印象が違う当時の魚谷選手だが、その声は今とあまり変わっていない。
後のMリーガー、そしてMリーグ解説となる藤崎智pは当時からバリバリの解説者ポジションだった。

そして伊達朱里紗選手
主に十段戦やグランプリMAXで実況として入っていた。
最後に実況に入ったのはわずか2年前のことだ。

上に挙げた4人はビッグタイトルの獲得やMリーグ入りを機に実況者のポジションからは離れているが、これだけのメンバーが実況で入っていたことには驚かされるものがある。

実況者は四者の手牌を追い続ける立場であり、場数を積むことで各プロの打ち筋についての知識も深まっていく。
また、隣には実績十分で知識も豊富な解説者がつくということもあり、特に若手にとっては雀力向上に繋がりやすい舞台が整っているともいえる。

そんな実況経験者の集いしMリーグの舞台で、浅見pは最高位戦A1リーグ実況者としての意地を見せられるのか。
浅見pと連盟の実況経験者との対決は、今や個人的な楽しみの1つになりつつある。

ドリブンズ:試される「天鳳位」ブランド

ドリブンズのもう1枠で指名されたのは今年3月に最高位戦入りしたばかりの渡辺太pだった。
プロ歴こそ1年未満であるが、プロ入り前には天鳳にてトリプル天鳳位(四麻2回、三麻1回)、雀魂にてダブル魂天(四麻1回、三麻1回)を獲得しており、
界隈では広く知られているネット麻雀界最強雀士の1人だ。

先述の越山監督のインタビュー記事の中に突如として「天鳳位」のワードが登場したことで、渡辺pがドラフト指名候補として急浮上してきたのだが、
自分としてはリアル麻雀の場数がまだそこまで足りていない中でMリーグの舞台に飛び込むことについてはやや懐疑的であり、
ある程度の経験を積んでからでも遅くはないのではと感じていたところがあった。
それでも越山監督が指名した最たる要因は、やはりトリプル天鳳位が示す圧倒的な麻雀への探究心によるものだろう。
現にドラフト会議終了直後の囲み取材でもこのように語っている。

あれだけたくさん打ってあれだけ安定した成績を出し続けるのはすごいことだと思います。天鳳は本当に難しいし大変だと思いますけど、それであれだけの成績を残しているのは、よほど麻雀が好きなんだろうと、そしてただ好きでやっているだけではなくいろいろな研究をずっと重ねてきた、その部分で言うと、プロでずっと実績を積み重ねてきた選手と同じくらい、尊敬に値する選手だと思っています。

どうして天鳳と並べて雀魂のことを挙げないのかは棚上げしておくとして、
越山監督の中では最高位などのタイトルよりも探究心の証である天鳳位をより高く評価しているのだということが伺える。

同じくドラフト会議終了直後の囲み取材の中では、

あと、太はね、可愛いですよ。かわいらしい感じがあるので、そういったところでドリブンズの好感度を上げてくれないかなと思っています(笑)。

とも語っているが、これに関しては本心かどうかは定かではない。
ただ、入れ替わりになる村上淳選手とは明らかに風貌が異なるし、Twitterを見る限りでは渡辺p自体もかなり先輩たちから可愛がられている様子が伺えるだけに、
渡辺pの加入により、今までとはまた違ったドリブンズの像というものが見えてきそうではある。



天鳳位経験者のMリーグ入りは渡辺pが2人目となる。
1人目は言わずもがな「ASAPIN」こと朝倉康心pだ。

朝倉p渡辺p同様にプロ1年目で指名を受けてPiratesへ入団し、2019シーズンではファイナルで大三元を和了し、チームの下剋上での優勝に貢献した。
一方で、Piratesに在籍した4シーズンの中で、レギュラーシーズンの通算成績はマイナスに終わり、セミファイナルは通算5戦で1回も連対が取れなかった。
また、2018シーズンにはMリーグ史上唯一の誤チー、2020シーズンには同じくMリーグ史上唯一の誤ツモと2回の大きなチョンボを記録するなど、悪い方で目立ってしまうことも度々あった。
結局、チームのレギュレーション規定により2021-22シーズンを最後にMリーグの舞台を去ることとなり、天鳳位経験者として十分な成果を残すことは出来ずじまいだった。

もちろん、いくら天鳳位を獲ったからといって全ての対局で結果を出せるとは限らないし、研究量が結果に直結しにくいのが麻雀の世界というものだが、
やはり「天鳳位」の肩書がつくとそこに期待する層がいるというのもまた事実ではないかと思う。

天鳳にはMリーグと同じ赤ありルールがあるものの、Mリーガーは全員が天鳳上段者のような打ち回しをしてくるとは限らない。
故に天鳳での経験が活かしづらい環境ではあると思うのだが、それでも天鳳位ならばどうにか対応できるのではないかと。

今回、トリプル天鳳位としてMリーグに挑む渡辺pには、朝倉pをも超える期待が掛けられてもおかしくはないし、
ある意味では渡辺pが「天鳳位」ブランドを背負った存在であるともいえる。
当の本人にはまだそこまでの気負いや重圧は見受けられないようだが、
今後、特に思うような結果が残せなかったときに、周囲からの声は日増しに大きく感じられることになるだろう。
その時にいかにして麻雀を立て直して結果を出していけるようになるのか、
そこにこそトリプル天鳳位の真骨頂が見えてくるような気がしている。

朝倉pに代わる新たなる「天鳳位」の挑戦は、Mリーグにどんな新風を巻き起こしてくれるのだろうか。

総括

書き綴る中でやや支離滅裂になった感もありましたが、
総じて言えばフェニックスもドリブンズも楽しみな陣容になったということです。
特にドリブンズは今までとは大きくイメージが変わってくるだけに、それがどのような影響を及ぼすのかが非常に興味があります。

果たして、その先に待つのは栄光か挫折か。
ドラフトを経て生まれ変わったフェニックス、ドリブンズの来期の闘いぶりに注目です。


そして最後に次回予告として。

今月中を目処に門前の虎版の「Mつく」のnoteを上げる予定です。
それも2チーム作る予定です。
大まかなヒントとしては「○○」と「非○○」です。
興味がある方は事前に予想とか立てた上で見たらより楽しめるかと思います。

それでは、また次のnoteでお会いいたしましょう👋

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