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【通期企画】今週のハーネマン(9/25〜29)

Mリーグ2023-24シーズンのレギュラーシーズンで記録された跳満以上の和了(以下ハーネマン)を振り返る「◯◯のハーネマン」の第2回投稿。

当企画の趣旨や詳細な内容につきましては以下の投稿をご参照ください。

ま、早い話が「プロ野球ニュース」などでお馴染みの「今日のホームラン」の麻雀バージョンです。

今回はこちらの動画を置いておきます。
動画内で流れているBGMは「今日のホームラン」で実際に流れていたもの。
これを流しながら見ればより楽しめるかも?

今回は9/25から9/29までに行われた試合から。


9/25 1試合目 東1局

今週の1発目を決めたのはご存知「戦闘民族」、
U-NEXT Pirates(以下Pirates)・鈴木優選手
赤1ドラ3の超勝負手で
69s待ちのリャンメン聴牌に辿り着いて立直へ
そして6sをツモ和了
裏ドラは乗らずも跳満に仕上がった

鈴木優(Pirates) 1号 跳満 12000点
立直・ツモ・赤1・裏3

9/25 1試合目 東4局5本場

前期は個人MVP争いを繰り広げるなど、今やチーム、
そしてMリーグの顔の1人となりつつある
TEAM 雷電(以下雷電)・本田朋広選手
タンヤオ・赤1・ドラ1確定の
47s待ち聴牌を一旦黙聴にとる
その後、ドラの2pを引き入れて打点アップ
黙聴でも出和了で跳満の25p聴牌だが
さらなる打点上昇を求めて立直に踏み込む
本田選手のツモ和了なら親被りとなる
EX風林火山(以下風林火山)・二階堂亜樹選手も
6pを暗槓するなど積極策に出る
そんな中で本田選手が5pツモ
この時点で新ドラ(6s)1枚を含む9翻が確定
裏ドラが2枚以上なら今期初の三倍満だったものの
結果は7mが1枚乗ったまで
それでもチームにとって今期初の倍満となった

本田朋広(雷電) 1号 倍満 16000点
立直・ツモ・断么九・平和・一盃口・赤1・ドラ3・裏1

9/25 1試合目 南1局1本場

ここまで参加9チームの中で唯一
跳満以上の和了がなかった
セガサミーフェニックス(以下フェニックス)
その口火を切ったのはやはりこの選手だった
Mリーグが誇る「打点女王」茅森早香選手
決め手は過去にも様々なドラマを生んできた七対子
聴牌取りは当然打点を見据えたドラ(9p)待ちで
そのドラの9pは亜樹選手の手に2枚、
優選手の手に1枚吸収され山からなくなったものの
ラス目で巻き返しを狙っていた亜樹選手が聴牌
しかし、聴牌取りなら打ち出される牌は9p
茅森選手にツモられても苦しくなるだけに
この追っかけ立直は致し方ないところだが
これが結果的に放銃となる
さらに裏裏(5s)が乗って跳満になった
「ライバル同盟」の茅森選手と亜樹選手、
2人の明暗が大きく分かれた1局となった

茅森早香(フェニックス) 1号 跳満 12000点
立直・七対子・ドラ2・裏2

9/25 1試合目 南3局

雷電の誇るプリンスの躍動が止まらない
本田選手がこの試合2発目となる逆転の和了を決める
亜樹選手の3p7sのシャンポン待ち立直が入る中
絶好のカン6p引きでタンピン赤1ドラ1確定
58m待ちで追っかけ立直へ
そして5mをツモ、裏は乗らずも跳満の和了
この和了が決め手となり
本田選手はこの試合で今期初トップを獲得
一方、本田選手に捲られて今期初トップを逃した優選手
麻雀最強戦でも激闘を繰り広げた2人は
新たなライバル関係としてまだまだドラマを生みそうだ

本田朋広(雷電) 2号 跳満 12000点
立直・ツモ・タンヤオ・平和・赤1・ドラ1

9/26 1試合目 東2局

その注目度は歴代Mリーガーの中でもトップクラス
この試合がデビュー戦となった
BEAST Japanext(以下BEAST)・中田花奈選手
記念すべき初和了が今期第1号となった
配牌時点で既に3面子と雀頭が完成
ダブル立直の可能性もあった超好配牌が巡ってくる
その後、3巡目に赤5pを引き入れて聴牌
早い巡目、リャンメン待ち、さらに打点アップと、
文句のつけようがない47p待ちで立直へ
中田選手とともにこの試合がデビュー戦となった
赤坂ドリブンズ(以下ドリブンズ)・浅見真紀選手が
和了へ執念の粘りを見せるも
当たり牌の7pを掴まされて撤退
浅見選手の撤退直後、
浅見選手が引いた7pが中田選手の元へも回ってきた
ここに裏ドラ(8s)が乗って跳満へ
「雀卓のインフルエンサー」はMリーグでも
デビュー戦からその役目をしっかりと果たしてみせた

中田花奈(BEAST) 1号 跳満 12000点
立直・ツモ・断么九・平和・ドラ1・裏1

9/26 2試合目 東4局

開幕週はインフルエンザ感染のため登板回避
これが今期初戦となった
KONAMI麻雀格闘倶楽部(以下格闘倶楽部)・
佐々木寿人選手
今期第1号はこれぞ「魔王」という
ド派手な一発となった
直前の東3局でBEAST・菅原千瑛選手に
満貫を放銃して迎えた東4局
ハッキリとドラ(4m)色の混一色が見える配牌から
迷わず混一色へ舵を切る「ホンイツコンサルタント」
配牌時点では1枚だった自風の北を暗刻にして聴牌
待ち取りはドラのツモを見ての14m待ちへ
結果は安目の1mツモも一発ならばノープロブレム
この時点で既に8翻
さらに裏ドラは配牌時点で暗刻の南
一気に3翻上乗せしての11翻は今期初の三倍満
寿人選手から満貫を和了った次局に
三倍満を親被りさせられた菅原選手
間近で「魔王」の恐ろしさを味わうこととなった

佐々木寿人(格闘倶楽部) 1号 三倍満 24000点
立直・一発・ツモ・北・混一色・ドラ1・裏3

9/28 1試合目 東4局3本場

前日に誕生日を迎えた風林火山・二階堂瑠美選手
その誕生日を祝うかのような今期第1号が飛び出す
なお、瑠美選手は公式データによれば40代らしいが
おそらくどこかで時を止めているものと思われる
赤5mを含む七対子聴牌を生牌の北待ちで立直へ
北はドリブンズ・鈴木たろう選手に対子で持たれ
山には1枚しか残っていなかったものの
海底摸月で北をツモ
海底摸月がついてのバースデー跳満となった

二階堂瑠美(風林火山) 1号 跳満 12000点
立直・ツモ・海底摸月・七対子・赤1

9/28 1試合目 南1局2本場

2019シーズンには2回の役満和了で個人MVPを獲得
前期は屈辱の個人スコア最下位(32位)
まさに天国と地獄を知るフェニックス・魚谷侑未選手
今期第1号では見事に手役の華が咲いた
ドラ(2s)を含む一盃口確定の聴牌
さらなる手変わりを求めて5p単騎の黙聴へ
その後、ラス牌の9mを引き入れて
高目二盃口の69m待ちへと変化
しかも山には高目の6mしかない状況
その6mを既に聴牌していた瑠美選手が掴み放銃
バースデー跳満の収入を吐き出す失点となった
魚谷選手の和了形を見つめる同卓の2選手
KADOKAWAサクラナイツ(以下サクラナイツ)・
岡田紗佳選手の「すごいのが出たな」と
言い出しそうな表情が何とも言えない

魚谷侑未(フェニックス) 1号 跳満 12000点
平和・二盃口・ドラ2

9/28 1試合目 南2局

前期は高打点和了連発で平均打点1位
オフシーズンの活躍も目覚ましかった
サクラナイツ・岡田紗佳選手
今期第1号は実にド派手な一発となった
ハッキリと索子の混一色が見える配牌から
真っ直ぐに混一色へと進んでいく
手組みに応えるかのように有効牌も押し寄せ
36s待ちの門前混一色聴牌に辿り着く
ここから引いてきたのが暗刻となる7s
7sツモ切り(36s待ち)、5s切り(247s待ち)と
和了率が高そうな打牌もチラつく中で
最高打点を見据えた4s切りで
ツモり四暗刻聴牌の26sシャンポン待ちに取る
その当たり牌の2sを持っていたのがたろう選手
岡田選手の2s対子持ちを理牌読みし
自身の和了を見て2s切りを選択するも…
これが黙聴の倍満にぶっ刺さってしまう
点数申告直後の顔は流石に少し曇っていた
岡田選手の和了形を見つめる同卓の2選手
凄い和了が出た時、人はこんな顔になるものである
この和了もあり個人2戦目で今期初トップを獲得
インタビューでの「あのパフォーマンス」でも
大きな話題を呼んだ岡田選手
その闘牌でもスリルを呼ぶ展開を
まだまだ生み出してくれそうだ

岡田紗佳(サクラナイツ) 1号 倍満 16000点
白・対々和・三暗刻・混一色・赤1

9/28 2試合目 東2局1本場

前の試合では跳満放銃もありラスとなった
風林火山・二階堂亜樹選手
その無念を払拭する今期第1号が飛び出す
ドラ(3p)2枚を含む9mと中のシャンポン待ち聴牌
混一色への手変わりも見える中で立直を選択
これに捕まったのがサクラナイツ・渋川難波選手
立直の現物がない状況で押した中が
結果として高目での放銃となる
さらにここに裏ドラ(9m)が2枚乗り
強烈な親跳満となった

二階堂亜樹(風林火山) 1号 跳満 18000点
立直・中・ドラ2・裏2

9/29 1試合目 南3局

今週最後の一発を放ったのは
これが今週2発目の格闘倶楽部・寿人選手
渋谷ABEMAS(以下ABEMAS)・日向藍子選手に
5200の1本場・5500を放銃した次の局
ドラ(7s)1枚を含む69m待ち、
高目タンヤオの平和聴牌を立直へ
そして高目の6mを一発ツモ
裏は乗らずとも跳満の和了
5500を放銃した日向選手に跳満を親被りさせ
オーラスでは満貫和了で逆転トップ
開幕からの個人2連勝を達成した「魔王」
その勢いはどこまで続くのか

佐々木寿人(格闘倶楽部) 2号 跳満 12000点
立直・一発・ツモ・タンヤオ・平和・ドラ1

タイトル争い

9/29終了時点での各タイトル争いのランキングは以下の通り。(タイは五十音順で表記)

【ハーネマン数(跳満以上和了数)】
1位タイ 2本
佐々木寿人(格闘倶楽部)
鈴木大介(BEAST)
本田朋広(雷電)

4位タイ 1本
魚谷侑未(フェニックス)
岡田紗佳(サクラナイツ)
勝又健志(風林火山)
茅森早香(フェニックス)
猿川真寿(BEAST)
鈴木たろう(ドリブンズ)
鈴木優(Pirates)
伊達朱里紗(格闘倶楽部)
中田花奈(BEAST)
二階堂亜樹(風林火山)
二階堂瑠美(風林火山)
萩原聖人(雷電)
堀慎吾(サクラナイツ)
松本吉弘(ABEMAS)
瑞原明奈(Pirates)

【打点(跳満以上和了による打点の合計)】
1位 36000点
佐々木寿人(格闘倶楽部)
2位 28000点
本田朋広(雷電)

3位 24000点
鈴木大介(BEAST)
4位タイ 18000点
萩原聖人(雷電)
二階堂亜樹(風林火山)
堀慎吾(サクラナイツ)
7位タイ 16000点
岡田紗佳(サクラナイツ)
勝又健志(風林火山)
松本吉弘(ABEMAS)

【ハーネマン率(跳満以上和了数 ÷ 出場試合数)】
1位タイ 1.000
佐々木寿人(格闘倶楽部)
猿川真寿(BEAST)
鈴木大介(BEAST)
伊達朱里紗(格闘倶楽部)
中田花奈(BEAST)
二階堂瑠美(風林火山)
堀慎吾(サクラナイツ)
本田朋広(雷電)



今週だけで2試合で2本、36000点を荒稼ぎしたタイトル争いの本命候補の1人、寿人選手が暫定三冠王に。
個人2連勝も達成するなど乗りに乗る「魔王」に追いつける選手は現れるのか。

10月の訪れとともにMリーグ2023-24シーズンはいよいよ本格的な闘いへと突入。
来週はどんなハーネマンが飛び出すか乞うご期待。





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