見出し画像

安心おいしい「米粉パン」を提供したい!味方がいるから近づいた「自分らしい働き方」【修了生インタビュー】

「アレルギーがあるお子さんにも安心して食べてもらえる、おいしい米粉パンを提供したい」そう話す水根 絢子さんは、二人のお子さんを育てながら、自分らしく働きたいという思いから「MyWorkわたしの仕事プロジェクト」に参加。「おこめパン chaleur(シャルール)」を始動させました。

水根さんのお話を伺うと、米粉パンへのこだわりと、自身の働き方への想いが見えてきます。「一人ではここまでできていなかった」と話す水根さん。このプロジェクトを通じて出会ったメンターや仲間、そして家族など周囲の人に支えられながら、事業を力強く推進しています。水根さんの想いを実現に結びつけた、周りの人やプロジェクト内容についてお話を伺いました。

アレルギーがあってもなくても、誰が食べても米粉パンは最高においしい!

__まずは、水根さんの「MyWork」を教えてください

私のMyWorkは、「おこめパン chaleur」で小麦と卵を使わずに作った「米粉パン」を提供することです。チーズを使う一部の商品以外は、乳製品も使用していません。食べて心がほっこり温まる、そんな米粉パン作りを目指していて、店名の「chaieur(シャルール)」は、フランス語で「温もり」を意味しています。

実は、私の子どもは食物アレルギーをもっていて……。マルシェのようなイベントに出かけて、出店されているおいしそうな食べ物を見つけても、その場で購入して食べることが難しい場合が多くあるんです。

以前、アレルギーのある食材が入っていることに気付かず、子どもに食べさせてしまったことがありました。子どもにアレルギー症状が出てしまって、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。だから、アレルギーをもった子どももそのお母さん、お父さんも安心して食べられる米粉パンを提供したいと思っています。

それに米粉パンのもちっとした食感は、アレルギーがあるないに関わらず、おいしく食べてもらえるのではないかと思っています。アレルギーのない夫や友人、そのお子さんたちにも「おいしい!」と言ってもらえて、好評なんです。

__小麦や卵を使わず作るのは難しそうですね。安心しておいしく食べられる「米粉パン」作りで工夫されていることは何ですか。

最初に米粉パンを作ったときは、お餅みたいにベタっとなってしまって……、難しかったですね。インターネットや本でたくさん調べ、材料や配合などを変えて何度も試行錯誤して作りました。4歳の長男が生まれたころから作り始めたのですが、友人にふるまったり、中に混ぜ込むものを変えてアレンジできたりするようになったのは、ここ1、2年のことです。
米粉パンは焼きたては、ふわふわ、もちもちとした食感ですが、次の日になると少しぎゅっとかたくなって食感が変わってしまいます。だから、「できたてを提供したい」という気持ちが強くあります。

実は、初めてイベントに出店した時にも、焼きたてを提供したいという想いから、当日は「キッチンカー」をレンタルしたんです。当初は、前日にレンタルキッチンで焼いたものを、イベントで販売する時にはトースターでリベイクして提供するつもりでいました。店舗があれば、当日の早朝から焼けるのですが、レンタルキッチンではそうもいかなくて……。「できたてのおいしさ」を提供したいのに、妥協しなければいけないのかと、とても悩みました。

そこで、夫に相談したんですが「妥協したらダメだよ」と背中を押してくれて。いろいろ考えて、キッチンカーのレンタルをするという選択をすることができました。

今後の事業では、キッチンカーの購入を検討しています。キッチンカーがあれば、焼きたてのおいしさを提供できるし、遠方の方に食べてもらう機会が得られると考えています。

起業の展望がひらけた「MyWorkわたしの仕事プロジェクト」

__「MyWorkわたしの仕事プロジェクト」に応募した経緯を教えてください

以前は漠然と「起業したい」という想いだけがありました。前職では、ケーキ屋さんやパン屋さんで働いていた経験があり、いつかそういったものを提供するお店を持ちたいという気持ちも持っていて。でも、子どもがまだ小さくて、店を構えるのは難しいなとモヤモヤしていたんです。

そんな時に「MyWorkわたしの仕事プロジェクト」の存在を知り、「これだ!」と飛びついたんです。最初からお店を構えるのではなく、イベント等への出店から事業を展開してはどうかと思い始めていたので、タイミングもぴったりでした。

何をMyWorkにしようかと考えていたときに、友人から、私が以前から家族のために作っていた「米粉パン」がいいんじゃないかとアドバイスをもらって。また、知り合いから米粉パンを買いたいと言ってもらえることもあったので、米粉パンの販売を目指して応募することに決めました。

__このプロジェクトに参加してみてどうでしたか?

同期の受講生の方々に出会えたことがとてもよかったです。起業という同じ方向を向いて、励まし合い、相談し合えるすばらしい仲間ができました。和気あいあいとした中にも、みなさんの熱い想いが聞けて刺激になって。受講が終わっても、末永くつながっていきたいですね。

それから、佐々木 よしみさん(プロジェクトの企画運営を担う「合同会社cocoto」と「一般社団法人スペースソラ」を運営)の存在が、とても心強いです。すでにいくつも事業をされていて、その経験をもとにアドバイスをしてくださいます。プロジェクトの講義内容や講師の選定にも、佐々木さんが関わられていて、すべての講義内容を熟知されているので的確に助言をくださいます。起業した先輩として、目指す理想像ですね。

__印象に残っている講座や内容を教えてください。

鳥取銀行の山平 学さんが講師をされていた「お金・資金計画講座」がとても印象に残っています。お話を聞くまでは、私の事業で銀行と関わることは、「お金を借りる相談をすることくらいかな」と想像していたんです。でも、講座の中で、銀行で不動産の相談や卸先の相談ができることを知りました。銀行の取引先に地元の企業も多いことから、銀行が紹介できることがたくさんあるというお話でした。

それまで起業すると、すべて自分一人で調べてやっていかなければならないと思っていたので、さまざまなことを相談できる相談先があるとわかって安心感を持ちました。銀行や起業に対するイメージががらっと変わりましたね。

「一人では、ここまで夢を実現できなかった」みんなを味方につけて前へ!

__お話を伺っていると、水根さんの周りには応援してくれるたくさんの味方がいらっしゃることが伝わってきました

そうですね。友人には、起業することや将来の働き方についてよく相談しています。事業として成り立つ可能性のヒントやアドバイスをくれる心強い味方です。

そして夫も、私のMyWorkを応援してくれています。私が試作のためにレンタルキッチンへ出かけるときに、子どもたちを見てくれたり、キッチンカーをレンタルすると決めたときにも、私のこだわりを理解して背中を押してくれたり……。何より、私の米粉パンをおいしいと食べてくれます。

また、佐々木さんが運営する「スペースソラ」で開かれた、受講生が出店するイベント「my マルシェ」で、初めての出店を経験できたことも事業の大きな推進力になりました。プロジェクトで学んだことをすぐに実践できましたし、「my マルシェ」がなければ、自分でイベントを探して出店の交渉からはじめることになっていました。その状況を想像すると、躊躇していたかもしれませんね。

そして今回のプロジェクトは、自宅で録画を見ることで講座を受けることもできたので、長男が体調不良になったときは助かりました。普段会場で受講する際には、子連れで受講することもできたので、まだ小さい次男は私と一緒に会場で過ごしました。次男と受講することに関しては、周りの受講生の方々にも温かく接していただいて、ありがたく感じていました。本当に、一人ではここまでできていなかったです。

__最後に、今後の夢や目標を教えてください

このプロジェクトを通して、起業する上での重要なことや大切なことに気づき、同時に自分を見つめてたくさん悩むこともありました。でもたくさん考えたり悩んだりしたことで、やりたいことが整理できたように思います。さらに、それを口に出して表現することで、決意を固めることができています。

今後もイベントやマルシェなどに出店し、キッチンカーでおいしい焼きたての米粉パンを提供したいと考えています。イベントなどでも、アレルギーがある子やそのご家族に安心して食べてもらいたいですね。

また私の理想の働き方は、「子育てをしながら自分らしく働いていたい」と考えていて。それを実現するのに、起業はとても合っていると感じています。自分らしく働いている人は、キラキラして見えますよね。そういう働き方に魅力を感じていて、このプロジェクトで一歩を踏み出すことができました。

子どもが少し大きくなって、事業も軌道にのって資金が貯まったら、工房のような店舗を持ちたいなとも考えています。これからも自分のやりたいことを実現できる力を身につけていきたいですね。

夢の実現への想いを言葉にする水根さん。事業を応援してくれるパートナー、アドバイスをくれる友人、一緒に受講している仲間や子どもたちにも想いを伝えています。「MyWork」へのみんなの協力や後押しは、水根さんの想いに共鳴し心を動かされた証です。

心がほっこり温まる「おこめパン」。水根さんのこだわりと仲間の温かさがたくさん詰まった米粉パンで、食べたあなたも心がほっこりすること間違いなしです!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?