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【エッセイ】駆け込み乗車することのない余裕を持ちたい話

息が上がってる時って本当に呼吸ができない。
しかも、あっつい。季節関係なくこれは本当に。
そろそろ夏が来るっていってるのに、(夜は寒かろう、、)としたり顔でジャケットを羽織った私に盛大に右ストレートをかましてやりたい気分だ。

…ま、やり方知らないけど。

こうして焦って出た時。こういう時ほど、ホームの待ち時間に後悔する案件がことごとく我先に、と脳内で挙手してくるから困る。

…ま、仕方ない、過ぎたことは、、と言い聞かせる私

予兆はあった。
ダッシュで走る時ほど、身体は鉛のように重く流れる景色のスピードは思ったよりスローリーな感じで提供される。5分も走ってないのに、(あっ無理かも間に合わないはこれは、、)と脳内で甘々な免罪符を作る自分がいる。

走る道路の先には、油をさしていないであろう自転車のブレーキ音。…あれ、マジでどうにかして欲しいよな。耳を両手で押さえたくてもこちとら全力疾走(仮)をプレイ中な訳だ。同時進行は流石に無理。
手を少しでも振らなきゃ、人間の身体足が出ないから体力がからっきし無い私にとっては必要作業な訳だ。悠々とブレーキをして止まったマダムは優雅にスーパーに入って行くのを軽く見届けて、(音は優雅じゃなかったけど、ね!!!)道路を曲がるコーナー部分へ入る。第二レーン的なやつだ。

瞬間移動は宇宙に行けるくらい身近になって欲しい

コーナーを曲がると、白い大きめな車が駐車場に停まっていた。…ん、なんか後ろにイラストと絵が描いてある。もはや(その絵なんだろう〜)のモチベーションだけで走ってるところはある。いや、正直時間に間に合うかどうかというのも大事だが、既に体力のHPは赤色の点滅ゲージなのだ。ポケモンなら、余裕でポケモンボール投げても無抵抗で捕まえられるくらいの状態である。むしろ、私もそのままポケモンボールかどっかに入って休みたいし、この緊迫した時間から逃れたい気持ちはある。いや、正直ほんっとに休みたい疲れた。

走る旅に近づく絵。
マイクを持って、歌ってるシンガーのようだった。
EI….YAって文字も見える。
目を凝らしながら、マラソン選手のモードに入った私は走るのを続ける。EI…ki…
右前方に駅のホームが遠くに見えた。
あぁ、早く着かないかな、、目視できてるから
よくある超能力者漫画みたいにシュピーンと行かないものだろうか。みんなが使えたらそれは大変かもだから、1日1回まで、とかだったらどうかな。
(あ〜今日使っちゃったしなぁ)(まだ残ってるから、帰りに使っちゃおう。空いた時間で映画でも見ようかな、)ほら、脳内で繰り広げた人たちも割と好反応だ。最後の人だなんて、凄い生活の質高そうな、心の余裕ある最高の1日を過ごしてそうじゃないか。


一方、そんな心の余裕はこれっぽっちもない私
先程より進んだ距離に、(あと少し、、!)と自分を言い聞かせる。
そんな私を一線引いているかのように、斜めにしたマイクを握っているイラストを通り過ぎていく。

矢沢永吉さんだった。

結局は自業自得と書いて次頑張ろうと読む

せっかく
「定期あるから、お得に行けちゃうもんね〜⭐︎」
と思った過去の私の想像は虚しく、
時間がなさ過ぎて選んだ定期以外の交通手段に、
(あぁ、またやっちまっただ、、)と凹む。

仕事行く時もたまに、焦ってこう走る時があるが
今日みたいな休日の日にも走ってるなら、
もう身体と心のエネルギーの負担がもう、ねぇ、

…半端じゃねぇんですわ、、(疲れ果てた私より)

そしてラッキーで座れた車内で、思い返すことになるのです。(定期外なのに直通で間違えて定期で入ってしまった、、!!駅員さんにごめんなさいコースや、、)と。

いつもありがとう駅員さん。
私も電車も駅員さんも、
今読んでくださってるこの画面の前の貴方様も

今日も無事で何事もなく平和に過ごせますように。

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