父は不倫相手を選んだ

現在、私は23歳で大学院生です。
父とは中学の時から別居をしていて、妹と母と3人で暮らしているのでとても裕福ではありません。それでも家族のお陰様で大学院まで通わせて頂いていて本当に感謝しています。母には絶対に最高の親孝行をしたいと思っていて、今は就職活動に取り組んでいます。

今回は、父についてお話ししようと思います。

私の両親は幼い頃から、よく喧嘩をしていました。その度に私は妹に聞こえないように抱きしめたり寝かせたりして、とにかく妹が悲しい思いをしないように必死で守っていたと思います。リビングの壁に穴が空いたり家具が壊れたり両親が怪我をしていることもありました。母が家を出て行くこともありました。その時、父は私たちに向かって「ごめんな。ママすぐに帰ってくるから。」と優しい顔で言ってくれていました。父はだらしなくて家に帰ってくるのも遅くてご飯を一緒に食べたことも少ない、口も悪くて母のことをいつも見下した言い方ばかりする、私は幼いながらも父が喧嘩の原因で悪いことはよく分かりました。それでも、私たちに向ける優しい顔の父が私は好きでした。

私が中学生になって以降、父は変わって行きました。パーマをかけ始めたり、恋愛ソングを車でよく流すようになったりしました。そして、中学2年生のとき、父と不倫相手が温泉旅行に行ったであろう浴衣姿の写真を見てしまいました。それまでに感じていた父への違和感が確信に変わりました。私は母と妹が大切で傷つけたく無い、また、何よりも家族4人で幸せでいたかったから見なかったことにしました。それでも当時思春期の私は父のことを気持ち悪く感じていました。そのことを感じ取り不快に感じた父は母にあたるようになりました。私は母に悲しい思いをしてほしく無い、幸せでいて欲しい一心で、昔と同じように父と接するように努力をしました。しかし、日に日に帰る時間が遅くなる父と不幸のオーラを纏う母は見ていられなかったです。そして、中学3年の秋に母にも不倫がばれて我が家は修羅場となりました。その後、母から父が不倫相手とは別れられないと言ったと聞き、それでも私と妹のことを考えて出ていけと言えない母であったので、父には出て行ってもらおうと私が言いました。それから父は家には帰ってきていません。

不倫相手とはダイビングにハマっているようで、今でも時々SNSを見に行ってしまいます。色んな国の海を潜って綺麗な写真をアップして充実して幸せそうな姿には腹が立つし悲しいし色んな感情が込み上げます。

私と妹と母の傷は深くて今でも苦しい思いをしているのに。もちろん、3人で笑って幸せに生きていますが、まだ両親は訳あって離婚をしていないので、まだなにも解決はしていません。


父のことは、裏切られてからは死んでしまえと何度も思ったことがあります。それでも、幼少期に愛されて大事にされた父の温もりを知っているから心の底からは嫌いになれません。時々、家族4人で幸せだった幼い頃の何気ない日常を今でも夢に見ます。そんな自分に驚きますが、やっぱり私の中では4人で笑って過ごした時間が幸せだったのだと思います。もう一度、生まれ変わってもこの家族になりたいし、どうにかして4人で添い遂げられないかとも思います。
落ち込んだ時に思い出すのはいつも家族のこと。そろそろ完全に吹っ切りたいと思ってるのに、まだまだ悲しい。
ただ、でも今は母と妹には絶対に幸せになってほしいし幸せでいて欲しい。それが1番の願いで、そのためなら何だって私はできるって思ってます。

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