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知的障害のある青年が誤認逮捕された事件
1年前の今ごろ、ある事件について書かれたネットニュース。
初めて知ったこの事件に衝撃を受けて、ずっとnoteの下書きに残していた。
事件が起きたのは2007年9月25日夕方だった。
健太さんは、仕事から家に自転車で帰宅途中、佐賀市内のバイパス道路で、パトカーに乗った警察官に不審者と勘違いされた。後ろからパトカーの大音量のマイクで注意され、サイレンまで鳴らされ、停止を求められた。
健太さんはびっくりしたのか、スピードをあげて走り、赤信号で停車中の原付バイクに追突。自転車から投げ出されて道路に転倒した。
警察官二人が駆けつけ、「ウー、アー」としか言葉を発することができない健太さんを歩道に組み伏せた。応援を受けて後から駆けつけた警察官一緒に5人がかりで健太さんをうつ伏せにして押さえ込み、後ろ手に手錠をかけた。
健太さんは心臓が停止し、救急搬送された病院で死亡が確認された。
さらに衝撃的だったのが、知的障害による行動が「精神錯乱」とされ、警察官職務執行法に基づく保護対象扱いだったとされ、警官の一連の行動が合法と認められたこと。
知的障害のある子を持つ親として、もし自分の子が同じ様に遭ったらと恐怖を感じずにはいられなかった。
記事の中にもあったが、
1.警察官が知的障害や発達障害を理解する
2.保護の方法(力づくで羽交い締めにして手錠を掛ける)を見直す
ということができていれば、このような事件は防げたかもしれない。
健太さんのお父様や支援者で、健太さん事件を風化させず、障害への社会の理解を広げていくため、2017年7月に「安永健太さん事件に学び 共生社会を実現する会(略称:健太さんの会)を設立したとのこと。
私も障害児の母として、周りの人たちに助けてもらうことが多いので、障害への社会の理解に微力でも協力できたらいいなと。
その一方で…その事件の警察官だって、無実の人を死に至らしめたかったわけじゃなく、正義の下に職務を全うした結果だったのだろう(と信じたい)。だからこそ、正しい理解や対処法を、警察という組織として考え、取り組んでもらいたいと願ってる。
25年前の今日の出来事。
風化させたくなくて、徒然なるままに書いてみました。
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