怒りしか湧いてこない

アメリカのアラバマ州というところで、
中絶禁止の法律が成立したというニュースに
衝撃を受けています。

賛成票を投じたのは全員男性議員というのも、とても残念です。

もしレイプの被害を受けても、
望まない妊娠をしてしまっても、
中絶の権利は認められないそうです。
生命の危機が危ぶまれた場合のみ、
認められるとのこと。

妊婦は罪に問われないものの、
中絶の手術をした医師は、
重い罪になってしまうとのこと。

この発表で多くのセレブリティや政治家、もちろん世間からも反発を受けて、少し緩和するような発言もあったようですが…一体議会は何を考えているのだろうか。

まだ世界では中絶の権利が認められていない国があることは知っています。
でも、アラバマ州はアメリカ。最近アメリカでは確か6つか7つの州で中絶禁止になっていますね…
今この時代になぜこの可決なのか理解に苦しみます。

レイプされて妊娠してしまった場合、
とてつもない精神的ショックを受け、一生消えることのない苦しみに加えて、物理的にも金銭的にもその人の人生を支配してしまうなんて。
そんなことが許されていいはずがありません。

女性の選択する権利を奪うことは、
人権侵害に当たると思います。

避妊をしても望まない妊娠をしてしまうことはあります。悩んで悩んでその結果、中絶を選択するんです。好きで中絶を望むなんて、そんなことは少ないのではないでしょうか…。
中絶をすることは女性の身体的にも精神的にもリスクが伴うことです。

特に貧困層や低所得の女性たちが、妊娠をして中絶を望んでも出来ない場合、子どもを産むことで経済的な活動が出来ない期間が出来てしまうことで、負の連鎖に陥ることになってしまいます。本当は働きたいのに、子どもがいることで働けない期間が出来てしまったり、子育てをしながら働くことで、労働時間が減ってしまったり、そもそも職を得ることが自体が難しくなったり、想定していなかった保育費用がかかったり。

ジェンダー平等が世界的に注目を浴びて、促進しようと考えている国や政策が多い中(もしそれが戦略的なものであっても、です)、男性主導となる家父長制を助長するような動きのように見えます。世界とは反対の方向を向いているようです。

日本では紙一枚にサインをすれば中絶をすることができます。これは悲しい選択とも言えますが、女性を守る一つの方法です。女性だけでなく、その女性の家族の未来も守られます。もちろん失っていい命なんてありません。でも、女性の選択する権利を奪うこととはまた違うことだと思います。

何が良くて何がいけないのか倫理的にも難しいことはわかっているけれど、妊娠をすることのない、妊婦を経験したことのない、その経験を想像することも出来ない男性によって、中絶する権利が奪われるなんて絶望感しかありません。

妊娠は1人では出来ないことなのに、
どうして2人ではなく、1人だけが被害を受けないといけないのでしょうか。
子どもを守るための法律には聞こえない。
平等の権利はどこにあるのだろうか。

私がここでこう残しても何も変えられないけれど、なんとかしたいと思ってしまう。

#JOCV #青年海外協力隊 #ジェンダー #中絶禁止法

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?