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ドッグス・オブ・ウォー / Dogs of War

デザイナー:Paolo Mori
アートワーク:Mathieu Harlaut, Christophe Madura
出版社:CMON
プレイ時間:75分
プレイ人数:3~5人

参照:Boardgame Geek

■ゲーム内容

スチームパンクの世界で、傭兵として戦うゲームです。6つの貴族が睨みあう世界を舞台として、貴族同士の戦いに傭兵部隊を率いて参戦すると言う背景があります。お目当ては報酬。まさに『戦争の犬』。

ゲームは4ラウンド。各ラウンドはいくつかのフェーズに分かれています。その中でもメインとなるのは兵隊の召集フェーズと実際の戦争フェーズです。

コマとして戦場で戦ってもらう兵隊カード。彼らもまた、金で雇われた戦争の犬。

兵隊の召集フェーズは各プレイヤー1回だけで、手番が来たらお金を支払って兵隊を雇います。兵隊は支払う金額と強さが書かれており、兵科は『歩兵』『砲兵』『騎士』『ウォーマシン』の4種類です。各兵科は売り切れてしまったら、買うことができません。ウォーマシンなどの強力なカードは枚数も少ないため、誰がウォーマシンを持っているのかは重要です。

それが終わったら、いよいよ戦争フェーズです。戦争フェーズは全てのプレイヤーがパスをするまで続きます。

戦場カードに置かれるキャプテン。使った兵科の強さに応じて赤いマーカーを綱引きする。

このフェーズでは、キャプテンと呼ばれる各プレイヤー用のコマと先程の兵隊カードをセットで使用します。どちらかが欠けていたらプレイはできません

戦場は毎ラウンド開始時に、6つの貴族のどの家とどの家が争っているかが決められ、キャプテンを配置するための戦場カードが置かれます。戦場カードには、「うちに味方したら、これ上げるよ。」と言う報酬が各マスに書かれています。

各プレイヤーはいずれかの家の戦場カードにキャプテンを置いて、即座に報酬を受けとり、使った兵隊カードの強さの分だけ、戦場のマーカーを綱引きします。キャプテンは争っている相手の家には置けませんが、傭兵なのでラウンドが変わって、戦場が変わってしまえば、どの家に加担しても良くなります。

キャプテン以外の情報は全て非公開。カードは1枚1点。

プレイヤーは、特殊な効果を発生させる戦術カードと言うものを持っており、キャプテンをプレイする前に、それを使うことができます。戦術カードは強力なものが多く、大きく戦局を変えたり、狡猾に立ち回る事を可能にします。

毎ラウンド、誰と協力するのかせめぎあう事になるが、
報酬を目当てにちょっとだけ戦力を投入したりもする。

戦いに勝利すると、その家に加担したプレイヤーは勝利点を獲得します。獲得できる勝利点は負けた家の戦場カードに置かれたキャプテンの数です。それ以外にも、その家に最も多くキャプテンを送り込んだプレイヤーは追加報酬がもらえます。

各家の得点は戦争に勝利すると上がるが、大敗すると下がってしまう。最低は-1点!!

また、勝利した家自体にも得点が入り、各プレイヤーが報酬として貰える各家の盾の素点が上がります。この盾の得点は結構重要なので、推している家を決めて一点突破するのか、満遍なく取っていくのか選択を迫られます。この得点は大敗すると下がってしまいます。最低は-1点。

■遊んだ感想

昨日の友は、今日の敵。所詮は誰もが戦争の犬。

やっていることは単純に2チームに分かれての綱引きなのですが、そのシンプルさ故に誰と組むか、そしてどの家を勝たせたいのかと言うプレイヤー間の思惑が如実に表れるところが面白いゲームです。そう、盤外でのやり取りこそがこのゲームの面白さであり、毎ラウンド組む相手や戦う相手が変化していくのがたまりません。

そこにプラスされるのが、キャプテン配置時の報酬、明らかに強いウォーマシンの存在などであり、単純に利害が一致する場所に置けば良いとならないジレンマがあります。「諸事情により、こっちに付くわ。」が発生するケースも多く、気が抜けません。

戦場は毎ラウンド変更されますし、プレイヤーキャラクターはそれぞれ特殊能力を保有しているため、リプレイ性は高いと思います。ただ、毎ラウンドセットアップを行う必要があるため、少し面倒くささはあるかもしれません。


ルールの複雑さ  :★★★★★☆☆☆☆☆
駆け引き     :★★★★★★★★☆☆
運の要素     :★★★★☆☆☆☆☆☆
おすすめ度    :★★★★★★★☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★★★☆

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