見出し画像

ダイナスティ / Dynasties: Heirate & Herrsche

デザイナー:Matthias Cramer
アートワーク:Claus Stephan
出版社:Hans im Glück
プレイ時間:60~90分
プレイ人数:3~5人

参照:Boardgame Geek

■ゲーム内容

中世ヨーロッパを舞台に貴族同士の政略結婚をテーマにしたゲームです。ゲームのメインシステムはケーキの切り分け

ゲームは3ラウンドで行われます。各ラウンドでは、スタートプレイヤーから順番に手番を行い、全員が離脱を宣言したらラウンド終了となります。

手番には手札のアクションカードを1枚プレイします。アクションカードには3つ、もしくは4つのアクションが描かれており、プレイした時にカードに書かれたアクションの中から1つを選んで実行します。

水色がアクションカード。上半分にアクションの種類が記載、下半分に特殊アクションの内容が記載されている。

《ダイナスティのアクション》
・交易
・公爵の配置
・公爵婦人の配置
・人物の訪問
・特殊アクション

交易は資源の調達になります。交易アクションを選ぶと、資源が乗った3つの船の中から1つを選択して、一族コマを乗せます。各船には2つ分コマを配置する場所があり、1つ目を乗せた時点では何も起こりません。

船に2つ目のコマが乗り込んだら、交易の実行。まず、後から乗り込んだプレイヤーが船に乗っている資源を2つに分けます

真ん中の船で交易開始。後から乗り込んだ青プレイヤーが5個の資源を2つに分割する。

最初に乗り込んだプレイヤーはそれを見て、分けられたどちらかの資源を獲得します。余った方は資源を切り分けたプレイヤーが獲得します。

公爵の配置と公爵夫人の配置は、各都市に一族を派遣します。都市ごとにコマを置くために必要な資源が描かれており、それを支払って配置します。必要な資源は、公爵は黒で夫人は白です。

資源を支払って、各都市に一族を派遣していく。公爵と夫人は異なるプレイヤーでないといけない。

コマを配置したら即座にその都市に描かれたボーナスを獲得します。ボーナスは得点や資源やフリーアクションとして使える『本』が貰えたりします。ボーナスは貰えないけど、得点計算に絡む王冠なんてのもあります。

各都市に公爵と公爵夫人が揃ったら即座に結婚が発生します。結婚が発生すると、小さい方のマスにコマを置いたプレイヤーがダイスを3つ降ってボーナスを決めます。さらに、そのダイスを2:1に分割して、もう1人の結婚相手のプレイヤーがどちらかを受け取ります。残った方は切り分けたプレイヤーが獲得です。

ダイスを振ってボーナスを分配。*は子供が産まれる。子供の存在は地域の影響力に関わるので重要な存在。

人物の訪問は、青の資源を支払うことで特殊なアクションを行います。人物は各ラウンド1回ずつしか訪問できず早取りとなります。人物は8人いて、毎ラウンド使えるのは6人となります。人物のアクションは比較的強めになっています。

人物は毎ラウンドランダムで6人。どれもカードも強い事が描かれている。人物は早取り。

特殊アクションはカードに記載されていて、黄色の資源を支払うことで、決められた都市に公爵か公爵夫人を送り込んだり、交易アクションを2回行えたり、訪問できない人物を訪問したりすることができます。

それ以外に任意のカードを捨てることで手番をパスすることができます。この時は袋から資源をガチャ引きして獲得できます。ソフトパスなので、再び手番は回ってきます。

もう1つが離脱。こちらはハードパスで、そのラウンド中は手番が回ってこなくなります。離脱した時は、一族コマを離脱エリアに一列に置きます

離脱した順にコマを配置。先頭はスタートプレイヤーになれる上に、ラウンド終了時ボーナスを先に選べる。

ここで、ピンクの資源を支払う事で後から離脱したプレイヤーが割り込みをかける事も可能です。列の先頭にいるプレイヤーは次のラウンドのスタートプレイヤーになれる他に、ラウンド終了時の早取りボーナスを先に選べるようになります。

ラウンドが終了すると、交易が成立しなかったコマが船から少し資源をもらって戻ってきたり、離脱した順にボーナスを貰ったり、独身のコマ毎に得点が入ります。

2ラウンド目が終わるまでに結婚していないと一族が戻ってくるので、まさに『政略結婚』する必要が出てくる。

なお、2ラウンド目が終わるまでに結婚していないと、ピンクの資源を支払わない限り、修道院に追いやられてしまい、一族コマが手元に戻ってきてしまいます

最後に決算カードの得点化。決算カードは、初めから持っている2枚に加えて、各種ボーナスや人物を訪問すると貰える中間目標のようなもので、条件を達成してたら得点だったり、特定の資源や王冠の数によって得点が貰えたりします。

決算カード。ラウンド終了時に公開する事で得点を獲得する中期目標のようなカード。

最後にアクションカードは1枚、決算カードは2枚まで持ち越す物を決めて、残りを捨て札にします。

3ラウンド行ったら、最終決算を行います。最終決算は4つのエリアに対して行い、そのエリアにいる一族と手元にある紋章タイルの数を合計してマジョリティ争いを行います。さらにはそのエリアにある王冠都市全てに一族がいれば更なる得点を獲得します。

1番得点を獲得したプレイヤーの勝ち。

灰色エリアは青が一族6人+紋章1枚で1位。産まれた子供も1人としてカウントするので、子供大事。

■遊んだ感想

ウェディングケーキを切り分けるのは、あなた。

メインシステムがケーキの切り分けで、様々な場面で駆け引きが発生するゲームです。常に相手の欲しい物を理解しながら、自分の要求を通す事が求められるため、ゲームに慣れている方向けと言った印象があります。

1つ1つの切り分けは選択肢を絞る事で、そこまで悩むことはなく、ダウンタイムは一般的な90分クラスのゲームくらいかなと言った印象です。

テーマがちょっと珍しく、途中から「結婚しないとヤバい。」とか「○○さん、結婚しましょうよ!」とかナチュラルに出てくる所がちょっと面白かったりします。


ルールの複雑さ  :★★★★★★☆☆☆☆
駆け引き     :★★★★★★☆☆☆☆
運の要素     :★★★★☆☆☆☆☆☆
おすすめ度    :★★★★★★☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★☆☆☆

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?