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サンクトペテルブルク(第2版) / Saint Petersburg (Second Edition)

デザイナー:Bernd Brunnhofer, Karl-Heinz Schmiel
アートワーク:Irene Bressel, Anne Pätzke
出版社:Hans im Glück, Arclight
プレイ時間:60分
プレイ人数:2~5人

参照:Boardgame Geek

■ゲーム内容

カードを購入していく事で勝利点を稼いでいくお買い物ゲームです。

カードは職人、商品、建物、人物、そしてそれらをアップグレードするカードの5種類です。カードは種類ごとに補充と購入フェーズがあり、その後で収入が発生します。ここが味噌。

各フェーズでは、そのフェーズのカードが市場に追加されます。市場に出てくるカードの枚数に決まりがあり、全体で10枚になるように追加されていきます。前のフェーズでほとんどカードが買われないと、その分次のフェーズで追加されるカードが少なくなるわけですね。

ちょっと面白いのは各フェーズ毎にスタートプレイヤーが変わること。と言うのも、ラウンド開始時に各プレイヤーには、どのフェーズでスタートプレイヤーになるかを示した置物が渡されており、それに従って手番順が決まるのです。なお、この置物はラウンドが変わると隣に回す事になります。

フェーズ終了時の収入は全て入ってくるわけではなく、そのフェーズのカードのみ収入が発生します。例えば、職人が補充されたフェーズなら、収入が発生するのは職人のみです。

最初のフェーズは職人です。職人は主に収入としてプレイヤーにお金をもたらします。なんなら、ラウンドで一番お金が入ってくるのはここ

悪い。極悪。

次に商品の購入フェーズです。こちらは、マジョリティ争いになっており、各商品のアイコンの数が最大と2位のプレイヤーに収入として勝利点が入ります。もちろん、ラウンドが進むほど貰える勝利点は高くなります。

各商品のマジョリティ争い。

商品カードの中には、毎ラウンドコストを払う必要があるが、維持している間はアイコンが多めに貰える特殊カードがある所です。

続いては建物。比較的高額な物が多い建物ですが、その変わりに収入として主に勝利点が貰えます。中盤から終盤にかけて欲しくなってくるやつですね。中には、永続効果をもたらす建物もあったりします。

その次は人物。職人ほどではないお金と建物ほどではない勝利点を収入としてもたらします。中途半端に見えますが、人物はゲーム終了時に何種類の人物を持っているかで追加の勝利点をもたらします。人物はこっちがメインではなかろうか。

買ったカードは自分の前に並べていきます。

最後にアップグレードカード。こちらは各種カードを置き換えることで、より強力なカードにする事が可能です。買うときは同じくらい種類のカードを捨てて、捨てたカードとの差額を支払います。このアップグレードのカードの購入フェーズ後は収入がありません。

最後はこんなにカードが集まる。

ちなみにカードを買う時は多少割引がきく事があります。1つは同じ名前のカードを購入する時とラウンドが終了するまで売れ残ったカードです。同じ名前のカードを購入する時は、自分の場に並べられた同名カードそれぞれにつき、-1金ずつ安くなります。売れ残ったカードは次のラウンドで安くなり、さらにその次のラウンドになるとゲームから除外されます。

いずれかの山札が無くなったら、そのラウンドでゲーム終了です。

■遊んだ感想

ご利用は計画的に。

カードを購入して、収入を得ると言うシンプルな拡大再生産ゲームと言った印象です。考えどころは、主にどこのフェーズでどれだけお金を使うのか?と言うところに絞られていく気がします。

何しろ、ラウンドの中で一番大きい収入が最初に来るため、何も考えずに使ってしまうと、後半の人物やアップグレードカードのフェーズでは資金が底を付いてしまいます。勝利点をもたらす建物のフェーズが真ん中にあるのも嫌らしいですね。思わず買いたくなる。

フェーズごとにスタートプレイヤーが変わると言う部分が良いアクセントになっていて、ラウンドのどこでお金を使うのかを考える1つの目安となってくれます。

お買い物ゲームの中に計画性と言う要素を組み込んで悩ましく仕上げた良作だと思います。


ルールの複雑さ  :★★★★★☆☆☆☆☆
駆け引き     :★★★★★★☆☆☆☆
運の要素     :★★★★★☆☆☆☆☆
おすすめ度    :★★★★★★★☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★☆☆☆

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