物事の成り立ち、ストーリーを知っていることの大切さ
夫の会社を手伝うようになってから、物事のストーリーを知っていると、その物事に対する思い入れが全く違ってくる、と感じます。
人生半ばまで、いろんな会社で働いてきました。
が、今ある会社が、どのようなストーリーを経て成り立ち、この立地で、この備品を、この機材を、人材を、どんな経緯で手に入れてきたか、どれくらいの資本がかかっているか、そんなことまで知らずに、無知な状態で働いていました。
だからこそ、そのすでに与えられている恩恵が、どれほどの感謝に値するものか、も感じとることができないまま、当たり前のごとくにそこで与えられた仕事をこなしてしまっていました。
が、夫の会社に行くようになってから、働ける環境、場を作ること、仕事を与え続けること、土地、備品、人材など必要なものを常に揃え続けることに、どれだけの人の労力、資本がかかっているかを、夫の姿から、また側で手伝いながら身を持って感じるようになりました。
そうなると、例え小さな機材ひとつでも、私は大切に丁寧に管理したくなり、会社で働いている人、お客様や取引先などの方だけでなく、会社の建物を守ってくれる管理人さんにも、ゴミの収集の人にも、心からお礼を言いたくなるわけです。
ストーリーを把握していると、お金をもらって働いている、働いていない関わらず、今ある資源、人材などすべてが、とても大切なもの、貴重なものという認識があり、そこには思い入れがあります。
自分の自宅内のものは丁寧に管理するのに、会社のものなどそれ以外の物をぞんざいに扱う人は意外といるのではないでしょうか?
私はそれは、自分の懐から出して購入したものでないからという理由より、そこに至るまでのストーリーを全く知らないから、という理由が大きいのではないかと感じます。
働く場に置いてトップの上司に、幸いにも私はいつも尊敬の念を持ってきており、でも、ちょっと上の上司や先輩に悩まされることがあったのは、そこの違いがあるのではないか、と感じます。
本当に上の立場の人、というのは、雇われる身であっても、人の管理や資源の確保に携わり、ストーリーを知っている、言わば経営をしている、または今現在していなくても、経営側の視点で物事を想像して動く力があるから上の立場に立てる、のではないかと感じます。
働く場において、消費者側の思考で働いているのか、提供する側の思考で働いているか、一緒にいると分かります。
かつては私も消費側の思考で働いていました。
が、提供する側の思考で働くと仕事が楽しくなるぞ、とやっと途中から気がつき、でも、自分の自信のなさが上回り、パフォーマンスはさほど上がらないまま会社生活を終えた過去があります。
なので、夫のそばで経営を見せてもらっていると、このストーリー、成り立ち、提供していくことにもっと自ら積極的に加担していたならば、もっと会社生活も実り多いものであったろう、と感じます。
働く場においてだけでなく、どんな立場にいる人でも、高齢者や専業主婦、子どもでも、あらゆる物事にあるストーリー、成り立ちを積極的に知ろうとし、提供者側目線でみて動くことは、人生を実りあるものにさせるだろう、との思いで今日の記事を書きました。
お読みいただきありがとうございます。
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