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長崎鹿児島旅行1/3・1/4 ・1/5 日記

1月3日

・離陸時の都市のスケールについて。離陸したあとに高度を上げていく際、ある時を過ぎると一気に都市がジオラマに見えてくるのだけれど、その「都市のリアルな風景」なのか「ジオラマを上から見てるのか」が分からなくなる瞬間が凄く好きだ。ジオラマは手の中に収まる建物や地形を組み合わせて作るもので、それはそれで魅力的だけど、一つ一つの生きた空間を人間が作り上げていく途方もない歴史を現実味を持って俯瞰できるのがその瞬間スケールなのだと思う。あまりに見ることに夢中で写真を撮り忘れた。

その後に撮った富士山



・まずはじめに端島に行ったのだが、この船のツアーで死にかけた。まず、軍艦島デジタルミュージアムを見学したあとにロビーに行くと、高波のための上陸は中止で周回ツアーに変更とのこと。晴れていて波も穏やかだと思っていたのでショックが大きかった。長時間の乗船に備えて酔い止め薬を飲んで気持ちを切り替える。

寒さに耐えながら船で移動し、他の歴史的資源の解説を聞いていた。しかし、軍艦島周辺にたどり着いたあたりで波がかなり激しくなり、船酔いと寒さの限界で身体に異変が起きてしまった。全身が少しずつ痺れていって、特に指が変な方向に曲がっていて感覚がない。血の気が引いていて周りから声をかけられたがなにを言っているかわからないくらい朦朧としていた。だんだん動けなくなってしまう恐怖の中でじっとしていたら、スタッフが暖かい御手拭きを用意してくれたのもあって、少しずつ動けるようになってきたので船の地下にいって横になっていた。もう軍艦島どころではない。

横になっていたら楽になった。血が全身に行き渡っている感覚分かって暖かさを感じた。生きててよかった。

あとで聞いてみたら寒さで自律神経がやられて身体が痺れる客はたまにいるとのこと。防寒対策が甘かった。

かろうじて撮れたもの


・ホテルの夜散歩イベントに参加して長崎の夜の景色を楽しんだ。「洋館風の建物に日本の瓦を取り入れる折衷形式は、大浦天主堂を作るときに材料が足りなくて瓦で間に合わせたものをグラバーが気に入ってグラバー邸に取り入れた」といったことや「2012年まで長崎の坂の上に荷物を運ぶために馬を使っていた」などのホテルのスタッフの解説が面白かった。

1月4日

バスで福岡に向かう。昼は鯖の一品料理のお店。2つの雑貨屋を回ってレックコーヒーでひと休みしたあと彼女と解散した。そのあとキャナルシティに行って一人で鹿児島行きのバスに乗った。

1月5日

・あまり疲れがとれていなかった。ビジネスホテルで用意されている袴みたいなパジャマはペラペラすぎて起きた時に明らかに身体が冷えている。冬は少なくとも下のもふもふパジャマを持っていくべきだった。


・知覧にバスで向かう。40分くらいかけて知覧特攻平和館に着く。視聴覚室で語り部をやっていて団塊の世代生まれのおじさんの熱意のある講演を聞いた。今まで特攻は教科書的な歴史認識だったけど、当時の写真や遺書の展示、語り継ごうとしている人の生の声を聞いたことで、出来事としての実感が高まった。決して楽しい場所ではないけど来てよかったと思った。



・帰り道はバス停まで30分くらい歩いた。知覧は歩道に水路があって鯉や水車が風情ある街並みを作っていて素敵だった。

・次は桜島。フェリーが気持ち良くて後ろの鹿児島の街並みと霧がかった桜島がだんだんはっきりしていくのが迫力があった。上陸してノープランでぶらぶらしていたら猫がたくさんついて来た。ずっとつけてくるので、走ってみたら走って追いかけてきた。


足湯を見つけて入ろうとしたらさっきの猫がびっしり横についていて、靴下とか盗まれるんじゃないかと思って気が気じゃなかったけどそんな様子もなくて湯加減も最高だった。しばらく猫と一緒に足湯を楽しんだあと、桜島内でおすすめされていたご飯屋を順番に回ってみたら全部閉まっていて涙。

結局夜ご飯は鹿児島中央駅付近の郷土料理屋に行って、サバの刺身、おでん、しゃぶしゃぶをいただきました。

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