『冷たい密室と博士たち』あらすじと感想。ネタバレなしで書いた
森博嗣さんのS&Mシリーズ第2作『冷たい密室と博士たち』ですが…
実は『すべてがFになる』ではなく『冷たい密室と博士たち』が第1作だったらしいです。
編集部の意向で『すべてがFになる』が第4作から第1作に変更。なので、第2作に繰り下げになりました。
編集部の意向では仕方ありませんが、森博嗣さん的には納得だったんでしょうかね?
そういえば、以前『すべてがFになる』の記事を書いています。参考してくださいね。
今回は以下のような内容で読書感想文を書きます。ぜひ最後まで読んでくださいね。
注目は犯行の動機
定番の密室殺人
トリックの謎解き
犀川創平と西之園萌絵について
あらすじ
あらすじは、いつものようにAmazonを利用します。
登場人物
登場人物はAmazonにもWikipediaにも掲載がなかったため、私が作成。
犀川創平:工学部建築学科助教授
西之園萌絵:工学部建築学科の学生
喜多北斗:工学部土木工学科助教授
木熊恭介:工学部土木工学科教授
国枝桃子:工学部建築学科助手
市ノ瀬里佳:工学部土木工学科助手
木熊恭介:工学部土木工学科教授
丹羽健二郎:工学部土木工学科大学院生
服部珠子:工学部土木工学科大学院生
悲劇…犯行の動機
『冷たい密室と博士たち』は、密室殺人のトリックが用いられています。
これってミステリーの定番ですが、いつもとはちょっと違う雰囲気。
物語の主題が「密室殺人のトリック」ではなく「犯行の動機」にあるからです。
あまりにも悲しい出来事をきっかけに、殺人計画が練られていきます。
ネタバレなしなので、詳しくは書けません。
一つ言えることは「犯行の動機」に感情移入。そりゃあ、そうなっちゃうって感じです。
物語に入り込んでしまいました。
密室殺人のトリック
『冷たい密室と博士たち』は、『すべてがFになる』から1年後という設定。
編集部の意向でリリース順が変更され、1年後の設定になったんでしょうかね。
犀川創平と西之園萌絵は、物語のはじめから事件に巻き込まれています。
で、振り返る形で事件が明らかになっていく。
そして事件現場なんですが、これが完全に密室。セキュリティ万全な上に、電動シャッターが故障して動かない…
これは難事件、まさに密室殺人です。
いつも思うことですが、ミステリー作家さんって想像力がハンパないですよね。密室殺人のトリックを考えるのは並外れた想像力が必要不可欠だと思います。
果たして、どんなトリックが使われたんでしょうか?
トリックの解答
犀川創平と西之園萌絵が理系脳で数学的に謎を解いていく。それがS&Mシリーズの特徴であり魅力です。
私はどちらかというと「文系」なので、正直難しい部分もあります。
とは言え、苦手分野の専門用語が連発するS&Mシリーズに「憧れ」もあるんです。
今回、読書感想文を書いている『冷たい密室と博士たち』
もちろん「密室殺人のトリック」がガチガチに使われているんですが、どちらかといえば「犯罪の動機」に焦点が当てられています。
それでも、犀川創平と西之園萌絵の「謎解き」は、ホームズとワトソンのコンビに負けないくらいの「トリックの解答」を与えてくれる。
個人的に理系に対する憧れが強いので、そう感じるのかもしれませんけど…
犀川創平と西之園萌絵
犀川創平と西之園萌絵はS&Mシリーズの主人公。ホームズとワトソンの関係です。
それ以前に、大学の助教授と学生の間柄。さらに言えば、西之園萌絵の父親は犀川創平の恩師です。
ですが…
『すべてがFになる』とは違い、犀川創平は西之園萌絵が特別な存在だと認めます。
誰が読んでも分かり切ったことでしたが、複雑なオジサン心があったんでしょう。(私ならすぐに好きと言います)
大学教授とか研究者は女性に興味がない。そんなことはあり得ないので、自然の摂理です。(ジェンダーレスを否定しているわけではありません)
あッ!ちょっとネタバレしちゃったかも。冷汗
そんな犀川創平に親しみを感じると同時に、S&Mシリーズの世界に完全にハマってしまいました。
『冷たい密室と博士たち』のまとめ
今回は『冷たい密室と博士たち』の読書感想文を書きました。
「トリック」よりも「動機」
数学的な謎解きよりも人間ドラマを優先した感じでしょうかね。
読書感想文の内容は…
注目は犯行の動機
定番の密室殺人
トリックの謎解き
犀川創平と西之園萌絵について
犯行の動機にも感情移入しましたが、やはり心を持っていかれたのは…
犀川創平が西之園萌絵に特別な感情を持っていること。
S&Mシリーズのホームズとワトソン、今後の展開が楽しみです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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