末ちゃん

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Making of 「半月の夜に」

拙作をお読みいただき、誠にありがとうございました。 2023年3月29日の午後、家内の父が自宅横の納屋の前にある駐車場で倒れ、救急車で運ばれましたが、4月1日の午前10時、心房細動による脳梗塞により亡くなりました。84歳でした。 義父は「他の人のために何かしてあげる」のが好きな人で、娘婿として私も大変お世話になりました。思えば、何もお返しすることはできませんでしたが、家内との間に二人の娘をもうけ、その成長を間近で見てもらえたのはよかったのではないかと振り返っています。娘た

    • 【絵のない絵本】半月の夜に

      最後のチビを連れて外に出ると、半月の光がやわらかく世界を照らしていた。 ここをなんてよべばいいのか、あたしにはよくわからない。ここにはいろんなものがたくさんあって、ひどくちらかっている。あまりきれいじゃないのはあたしにもよくわかった。じいちゃんはとなりにある家に住んでいて、ここはちょっとしたかくれ家にしていたんだろう。 まだ若かったあたしは、ときどきここに入っては昼ねをしたり、中におかれた、よくわからないものをながめたりするのが好きだった。ある日、たなにつまれた箱のうしろ

      • 「ボウリングのうんちく」をお読みいただいた方へ

        私が書いた拙い投稿を御覧いただき、誠にありがとうございます。 私自身、長くボウリングをやっているものの、上手いわけでも人に語るほど詳しいわけでもなく、恐縮するばかりです。 実は当該投稿は、交流の機会を得たある素晴らしい若人(古いな、表現が)向けて特定的に書いたもので、他の方が読んでいただくことは想定していませんでした(汗)。 従いまして、お読みいただいた方は、「なにこれ?」と感じた部分があったかと思います。公開で載せておいて言うのも恐縮ですが、内容の稚拙、不正確なところ

        • ボウリングのうんちく

          上手くもないおっさんが何を言ってる!と笑われそうですが、参考までに御覧ください。 マイボールとハウスボール マイボールの多様性 表面素材 コア レイアウト 1.マイボールとハウスボール マイボールは自分のもので、ハウスボールはボウリング場のものです…という横すべりの冗談はさておき、両者は決定的に違います。概要は以下の表をご参照ください。 「コアって何?」ということになると思いますが、各項目は追って説明していきます。 2.マイボールの多様性 毎月、非常に多くのニ

        Making of 「半月の夜に」

          「きっと大丈夫」を再リライト

          「きっと大丈夫」はかなり以前に書いて 3年ほど前にリライトしましたが、 その後、放置状態でした。 城塚翡翠の展開予想を書くのに 久々にnoteを触ったので、 良い機会と思い、改めて書き足し、 書き直しをしてみました。 表現とともに、スマホ閲覧を想定して 改行位置なども直しました。 久しぶりにヒロイン(優理さん)に 触れてみると、作者ながら懐かしく、 愛おしいですね(親バカ?)。 「こんなの書いてたの?」と 気軽に読んで感想などいただけたら 幸いです。

          「きっと大丈夫」を再リライト

          invert 城塚翡翠倒叙集 第四話前編より考察

          城塚翡翠シリーズのファンです。 mediumの映像化は圧巻で、清原翡翠様に 魂抜かれました(幸いにしてまだ生存中 ですが)。 invertに入って、悪くはないものの、尺が 足りない感がありましたが、第四話前編は すっごく良かったです。 もともと「…目撃者」は、構成上、映像化 は無理(しない)と思い込んでました。 この構成は上手い!なるほど真ちゃんに 「細かすぎて伝わらない」変装をさせて 早々にバレちゃうわけですね。 最終回放送3日前というタイミングで 足りないアタマを絞

          invert 城塚翡翠倒叙集 第四話前編より考察

          【御礼】「きっと大丈夫」閲覧いただいた方へ

          偶然、キナリ杯のことを知り、 10年以上前に書いた小品を リライトして応募しました。 一応ツイッターでつぶやいたり はしましたが、読んで下さる方は そういないだろうと思ってました。 ところが光栄にも閲覧をいただき、 複数の「スキ」まで頂戴して 大変感激しています。 noteの使い方自体、よく理解して いなくて、お礼メッセージの設定も 間に合わなかった方が多く、 失礼いたしました。 改めて深く感謝申し上げます。 私は自分が書いたものは妄想の 断片に過ぎず、「小説」と呼ぶ

          【御礼】「きっと大丈夫」閲覧いただいた方へ

          きっと大丈夫

           その日、得意先でのプレゼンに遅れそう だった僕は、めちゃくちゃ慌てていた。 ノベリティを入れた紙袋を抱え、パソコン と書類や資料の入ったショルダーをぶら さげた僕は、駅への階段を駆け上がり、 コンコースを突進していた。その時、 左ポケットで無神経にスマホが振動した。  小走りのままポケットを探り、前をよく 見ていなかった僕は、何かにぶつかって しまってたまらず尻餅をついた。カラン という乾いた音が響き、目の前に若い 女性が前のめりに転んでいた。 「ごめんなさい!大丈夫で

          きっと大丈夫