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地元・南相馬で私にできることを考えて~福島大学1年生・地元に戻ってインターンをしてみた~|#訪問体験記

こんにちは!福島大学行政政策学類1年生のさおりです。

私は南相馬市小高区の出身で南相馬の歴史に興味があり、将来は歴史の魅力を発信しながら地域活性化に貢献したいと考えています。

今回は地域活性化のために働く民間企業の様子を知りたくて よりみち さんでインターンシップに参加することを決めました。

大学生になって新たに得た知識と、いつもと違う目線で地元を見て感じたこと考えたことをまとめます。


南相馬で実現したい夢と、働くことへの不安

私の夢は南相馬の歴史に関わりながら、多くの人に発信し、南相馬に親しんでくれる人を市内外に増やすことです。その夢を実現するために、私は博物館の学芸員になりたいと考えています。

しかし学芸員は募集枠が狭く、なれるかどうかわかりません。ほかの職業を挙げていくと、市役所職員、教員も私の夢を叶えられる可能性が高いので視野に入れています。

小高のお気に入りスポット、貝塚観察館

どれも公務員ばかりです。

そのことに気づいたのは大学生になってからで、気づいて以来、ずっと私の中でぐるぐると回っていました。
私は希望する仕事に就けるのか。私の夢は公務員じゃないと叶えられないのか。

私は南相馬のためになにができるのか。

そんな疑問と「働く」ことへの不安がありました。

そんな時に、同じ大学の友人がこのインターンシップに誘ってくれました。
地域活性化のために動く民間企業の仕事を知る機会であり、地元を見直す機会でもあります。

今の南相馬をもっと知りたいと思いました。私は参加することを決めました。

私にできること一歩目:イベント企画

私と友人が担当することになった仕事の1つは、
南相馬を知ってもらう大学生向けイベントの企画でした。

私はまずチラシの作成をしました。文字の大きさ、色、フォント、写真、構成…イベントのイメージを保ちつつ、見やすくて、目に留まるチラシを目指して試行錯誤しました。

たくさんのアドバイスをいただいて完成しましたがまだまだ改良できそうでした。終わりがないチラシ作成は芸術みたいです。

インターン期間に作成したチラシ

次にお菓子のピックアップをしました。私情が入りそうで危なかったです。
今まで食べていたのに由来を知らなかったお菓子や地元の菓子店の歴史など、ここでも様々な発見がありました。大好きなお菓子にさらに親しみを覚えました。

私のイチオシは小高区の小高神社を由来としている「浮城」です。安心する甘さとクルミのアクセント、パイ生地の香ばしさがやみつきです。

期間中に私たちに割り振られていたイベントに関する仕事は達成することができ、安心しました。
イベント当日もスタッフとして参加できることになったので、これからも頑張ります。

外から来た大学生にまちを伝える経験

インターンシップの期間中に法政大学(東京都)の長岡ゼミがフィールドワークで南相馬を訪れたので同行させていただきました。

同行するうえでの私たちの役割は、南相馬出身者からみた地域を伝えることです。
どんな質問がくるかすこし心配でした。でも、私が南相馬についてどのくらい知っているのか試す機会でもあったので、わくわくもしていました。

グループに分かれて小高をフィールドワーク

実際にされた質問は震災前後の南相馬や私のこと、今の南相馬のこと、相馬野馬追のことでした。
2、3個程答えられない質問もありましたが、ほとんどの質問に答えられたので安心しました。

ゼミ生との振り返り会に地元出身者の私たちも参加

「外から来た方に質問されるかも」という少し自意識過剰な、いつもとは異なる視点で地域を見て考える経験は、また新たな発見と疑問がありました。

また、普段は車移動が多いので、車を降りて、歩いてみて気づくこともありました。

たくさんの人と話した一週間

インターンシップの期間中は多くの人と話す機会がありました。
初めて出会う人、今まであまり親しくなかった友人、そして休日には家族とも地域や職業の話をしました。

今回私を誘ってくれた友人は高校は同じだったけれどクラスは異なり、友達の友達という距離感でした。しかし今回一緒に仕事をしたり、ご飯を食べたり、同じ部屋に泊まったりして、たくさんおしゃべりしました。そして、地域のために何かしたいという似た思いを抱いていることや彼女のことを知り、より仲良くなれたように思います。

また、インターンシップ中はMYSHの社宅に泊まっていました。
仕事が終わり、部屋に戻ってまず友人とすることが「反省会」。
その日できなかったこと、難しかったこと、わからなかったことを共有して二人で沈み、アドバイスやこうしたら良かったのでは、と案を出し合っていました。
そんなやり取りの中で私と友人の共通点を見つけて、自分の分析にも繋がりました。

また、よりみちスタッフの皆さんのお話を聞いて、それぞれがそれぞれのキャリアを歩んでいて、唯一無二なのだということを改めて感じました。

転職をすることは全然悪いことではなく、どんな仕事も経験に繋がるのだと気づくことができました。

よりみちの皆さんと一緒に作った料理を囲む夜

私の夢は私に向いている

外から南相馬を訪問した方に、自分が大好きな南相馬や相馬野馬追の話をしている時間は楽しく、興味を持ってくれたとわかった時は嬉しかったです。私の夢は私に向いているのだと再確認することができました。

今回の経験を通して、「働く」ということに多少前向きになれました。

よりみちのスタッフさんをはじめ、小高区のhaccoba、小高パイオニアヴィレッジの方々といった南相馬に移住して何かを始めた方々、挑戦をしている人が多くいることを知ったからです。
私も方法や形を変えて、夢の実現のために挑戦していいのだと背中を押されたように感じました。

地域の力になりたいという思いは、もちろん公務員も民間企業も変わりません。
しかしそれぞれにしかできないこともあります。一つの仕事にこだわらず、視野を広げて仕事を探してみたいと思います。

これから

大学生活はこれからもっと忙しくなると思いますが、少しずつでも本を読んだり、南相馬に足を運んだりして、まちのことや相馬野馬追のことをたくさんインプットしていきたいです。
また、今回人に伝えることで重要性を実感した「アウトプット」の場も探したいです。

これから私はたくさんインプットして、たくさん話し合って、たくさん悩んで、大学生活を送っていきたいと思います。
そして私にできることをもっと濃く、深く、広く更新していきたいと思います。


さおりさん、素敵な記事をありがとうございました😊
南相馬に帰省したときは、ぜひ「よりみち」により道してくださいね。

マガジン「福島県南相馬|中のひと、外のひと」では、みなみそうま移住相談窓口よりみち移住コンシェルジュ8名(中の人)と南相馬を訪問した人たち(外の人)とが、それぞれの視点で南相馬での生活や体験を切り取っていきます✍️

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