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ハイコントラスト知覚特性とは


ハイコントラスト知覚特性とは


今日は、曖昧な表現が苦手。冗談が通じない!?というお話をしてみたいと思います。

発達障害の主な特性の1つに、「白か黒かに物事を分けたくなる」というのがあります。これは、ハイコントラスト知覚特性から来るものだと考えられます。

こちらの記事に少し書かれていましたので、引用させていただきます。

「仕事が遅い」「作業が遅い」と言われてしまう人の考えられる原因

【細部にこだわっていたら提出期限ギリギリになる】
◆原因と思われること
この原因として考えられるASDの特性としては、【ハイコントラスト知覚】があげられます。

ハイコントラスト知覚とは、いわゆる ❝0か100か❞ という考え方に関することをいいます。例えば、細かいところまでキッチリ整えなければならないと考えてしまう、こうだと決めると別の提案を受け入れられなくなる等といった思考の偏りがハイコントラスト知覚の特徴です。

◆対処法
まずは、ご自身が ❝0か100か❞ で考えてしまいがちな場面はいつか、作業内容はどんなものかを書き出して整理してみましょう。実際にその場面になった際 ❝0か100か❞ と考えていないか意識してみることをオススメします。

https://dd-career.com/blog/shibaura_20210827/


こちらの記事は、お仕事のシチュエーションでの対処法ですが、子どもにも同じ特性があり、上の例でいうと❝0か100❞以外の、その間の数字で物事を考えることを苦手とする特性です。つまり、

  • 曖昧なこと

  • 抽象的なこと

  • 複雑な言い方


が苦手で、どちらかと言うと「これは合ってるけどこれは間違っているよ」と言ってもらった方が安心するのですね。
白か黒か、物事をはっきりさせてあげた方が分かりやすいわけです。

そしてこの【ハイコントラスト知覚特性】は、次のようなシチュエーションにも影響があったりします。

冗談が通じない!?


ASDの人は「言葉を議事通りに受け止める」傾向があります。
ストレートなのですね。なので、いわゆるジョークが伝わらないことがあります。
特に、その本人に対する良し悪しであったり、一瞬悪口とも捉えかねない(素直に笑えない)ジョークだったりすると、そのまま受け止めてしまうので、本人の中で大きなショックを受ける可能性が高いです。
例えば「背が小さいね」と言ったとします。言った側は「小さくてかわいいね」と伝えたかったかも知れないですが、単純に「小さいこと」が悪いことのように指摘されたと思ってしまい、ショックを受けるといったような具合です。

また、言葉のウラにある「暗黙の了解」なども苦手です。

学校の、校庭で、校長先生の話が始まろうとしていたとします。
前に並ぶお友達と話をしていて、後ろの子が「校長先生来たよ」と声をかけたとします。
後ろの子は、当然、「校長先生が来たよ、だから、話やめなよ」と言っているのですが、「来たよ」だけしか言わないと、その続きにあるであろう「だから話やめなよ」を察知することが出来ないのです。
なので、「うん、来たね」で終わってしまい、また話を続けてしまう。
そんなシチュエーションもあったりします。

また、次のような曖昧な表現も苦手です。


・ちょっと待っててね

→どのくらい待てばいいのか分からない

・ちゃんと片付けなさい
→どうやったら「片付いている状態」なのか分からない

・早くしなさい
→いつまでに終わらせればいいのか分からない、なぜ早くしなければならないのか分からない


この、「ちょっと」「ちゃんと」「早く」は、どれも目には見えないものです。
しかも「ちゃんと」の場合、何をもってして「ちゃんと」なのか、誰の基準の「ちゃんと」なのか、明確な説明がないですよね。
もしかしたらお母さんにとっての「ちゃんと」かも知れないし、となるとお母さんにとっての「ちゃんと」は、どうなっている状態が「ちゃんとしている状態」なのか?きちんとした説明がないですよね。
当然、どうしたら良いのか分からないわけです。

具体的に「今すべきこと」を提示してあげる


ではこのような時の対応の仕方です。

・少しの時間待っていて欲しい時は
→長い針が○○になったら~~するからね

・机の上を整頓して欲しかったら
→机の上には「○○」と「○○」だけにしてね

・早く何かをして欲しい時は
→あと10分で(または長い針が○○までに)出来るかな?
→○○時から「~~」があるからそれまでに終われると助かるの


というような、具体的な指示を出してあげることが大切です。

「分からない」ことは、実は本人にも分かっていないことが多いのです。
自分でも何が分からないのか分からないので、「分かりやすく、今すべきこと」を提示してあげて欲しいです。



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