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episode2:初めての過去世誘導瞑想

前回の話↑


✳︎


誘導瞑想というものを初めて行った。

優しい柔らかい女性の声に釣られて、自然と身体が弛緩してくる。

ある時、"ふわっ"と、身体が無重力になったかと思った瞬間に
そこからどんどん、どんどん、下へ下へと下降していくような
次第に自分という輪郭もぼやけて無くなっていくような、

あるのは"意識"だけ

そんな不思議な体感になった。

いよいよ、過去世を知る場面に誘導が進む。


✳︎

真っ暗で、何も見えなかった。

真っ暗という概念すら、合っているのか分からない。

何もなかった。

"ああ、このまま、何も見えないまま終わるのかな"


ふとそんなことを思うと、最後の誘導場面に移った。



"この過去世の最期の場面を見てみましょう



すると突然、じんわりと胸の内側が熱くなった。



それは、知っていたけれど忘れていた感覚。

覚えていたけれど、どこにやったのかさえ思い出せなくなっていた感覚。



胸の内側で、赤と橙と薄紅の花火が咲いて、気づくとわたしは泣いていた。




ぽろぽろと、涙がこぼれながら想ったことは、





『会いたいなぁ』

だった。





会いたいなぁ、

会いたいなぁ、、。



涙がぽろぽろ流れ落ちるまま、ただただ、理由も分からないまま泣いていた。

自分だけど自分じゃない、いや、これは自分なのか?頭の片隅で混乱する自分もいながら、胸はただただ熱くて、涙がしばらく止まらなかった。



瞑想が終わった後、まるで何か夢を見ていたような気持ちで目を開けた。

不思議な気持ちのまま、気づくと私は携帯でmixiを開いて水月さんにメッセージを送っていた。

ニックネームは、一番好きな花の"秋桜(コスモス)"にしていた。

初めまして。秋桜と申します。

以前から水月さんのブログを読んでいて、自分の過去世って何だろう?自分が今世生まれてきた意味は何なのだろう?と興味を持っていました。

そして先程、はじめてワイス博士のCDを聞いてみました。

何も見えなかったのですが、最後の場面で突然胸が熱くなり、「会いたいなぁ」と涙が出てきました。

これが過去世なのかは分かりませんが、とても不思議な気持ちでした。

水月さんも、そのような感覚だったのでしょうか?



メッセージを送信し終わって、ふうと息をついた。


卒業証書に、まだ少し肌寒い、春の日差しが揺れていた。


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