ちゃんと楽しく生きたいよ
「わたしはやりたくないことはしたくない、
ちゃんと楽しく生きたいよ」
映画『花束みたいな恋をした』絹のセリフ
このセリフは当時大学卒業間近だった私に深く刺さって、いまも「ちゃんと楽しく生きる」が人生の指標になっている
美大に入ったけれども自分は大変に平凡で素敵な感性なんて全然持ってないことに気づいてしまった私は、社会に出た自分に何が残るんだろう?空っぽのオトナになってしまうのだろうか?つまらない人間のまま老いて死ぬのかな?そんな風に悩んでいた
このセリフに大変な感銘を受けたわたしは3回映画館で観て、サブスクで月に1回は観ている
もちろん「今村夏子さんのピクニック」も読んだ
では、ちゃんと楽しく生きるとはなにか
それは仕事と家の往復で終わらないこと、趣味を忘れないこと、生活で時間を通過させないこと、日々の感情を忘れないことと考えた
一人暮らしをはじめて
映画館と図書館に通って
恋もして、美術館に行くことも忘れなかった
けれども「ちゃんと楽しく」に拘りすぎた完璧主義の私は自分で首を締めてしまって、
客観的に楽しくない自分を認めてあげられなくなったのである
いまも上手に生きることはできないし、
ちゃんと楽しいかわからない
気持ちを整えてくれるお薬は減ったり増えたりの繰り返し
眠れたり、眠れなかったり
そして今は無職の身
でも、昨日は本を読めて、趣味の雑貨を買って、すき焼きを食べた
だからちゃんと楽しい、大丈夫
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