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「妻のパンチライン」のすごさの正体とは

元博報堂、現NEWPEACE代表の高木新平氏が、 そのネームバリューをさほど活用もせずひっそりと 展開していたTwitterコンテンツ「妻のパンチライン」。 ここ一年でまたたく間に認知度が高まった印象で、 TVや書籍にまで取り上げられるという人気っぷりを見せている。 ここでつぶやかれるのは、日常生活で交わされる夫婦の会話の断片。 ただそれだけなのだが、奥さんのロジックと観察眼が すこぶる研ぎ澄まされていて面白いのだ。 立ち上げ時から(これは話題になるだろうな)と予感はあった

    • 【マーケティングの種】リユース業界No.1 ゲオの全貌

      7/22に放送されたカンブリア宮殿【売ってよし買ってよし!リユース業界No.1 ゲオの全貌】がとても面白く勉強になったのでメモ。こういう視点の数々は忘れないように、メモ程度だがまとめていこうと思う。(だから、タイトルが”種”) コロナ禍で景気が低迷する中、今、注目されているのが中古品を扱うリユース市場。フリマアプリの登場もあり、市場規模は、25年には3兆円規模になるという。そんなリユース業界のトップに立つのが、全国に700店舗以上展開する「セカンドストリート」だ。その強さは

      • 【マーケティングの種】ウーバーイーツ

        1/14に放送されたカンブリア宮殿【急成長を遂げる飲食業界の黒船 ウーバーイーツの舞台裏】を見たのだが、商機を捉える視点がめちゃくちゃ勉強になった。 新型コロナの影響で苦戦を強いられる外食産業。しかし、そんな外食産業の中にありながら、いま業績を伸ばしているのが「フードデリバリー」。そのフードデリバリー業界で国内トップに君臨するのが、アメリカに本社を持つウーバー・テクノロジーズが展開する『ウーバーイーツ』だ。2016年に日本に上陸し、東京の一部エリアから始めたサービスを、わず

        • 社会人は何のために副業するべきか?

          私の会社で、副業が全面解禁となった。 「本業では経験できない業務に携わることにより、本業に還元できるような相乗効果が期待できる」という前提はあるが、各所役職の方々が発信している内容を見ていると、だいたい以下の内容に落ち着く。 ① 本業にプラスのフィードバックがあるもの(組織に還元できるもの) ② 本業では身につきづらいスキルや経験がつくもの ③ 副収入という意味だけでなく「自己資本」になるようなもの ④ 興味の延長線上にあり、苦にならないもの これを見て、私が「言語化の

        「妻のパンチライン」のすごさの正体とは

          『恋あた』が描くマーケティングにきゅんです

          TBSの火曜ドラマ『この恋あたためますか』、通称『恋あた』が個人的にアツい。 2020年10月から放送されているドラマで、主演は連続ドラマ初主演となる森七菜。 キャッチコピーは「今年はいろんなことがありました。 甘いものは、人を幸せにします。」 アイドルグループをクビになり、何の目標もなく、自分は何者でもないと自己肯定感の持てないままコンビニでアルバイトをしている主人公のキキ(森七菜)。 業界最下位の同コンビニチェーン再建策として、スイーツのリニューアルを掲げる社長(中

          『恋あた』が描くマーケティングにきゅんです

          「良いデザイン」はどう定義されるべきなのか?

          CDとデザイナーの評価を分けて考えるから難しいのか、我々のポジションではことあるごとに「良いデザインの定義とは?」が議論される。それだけ解が難しいテーマなんだと思う。 そんな中、とあるツイートを発見して目から鱗だった。まずは何の前置きもなくこの画像を見てほしい。 A B A B 同一人物が同じテーマで発信しているのに、AとBでデザインアウトプットが全く異なっている。 この差は何かというと、A=英語版、B=日本語版 の違いである。 戦略視点で見ると明確で、TG(

          「良いデザイン」はどう定義されるべきなのか?

          我々はニッパチの2割をクリエイティブできているのか?

          私は花王という会社が大好きなのだが、花王の研究者に向けた原則の中にニッパチの法則という言葉がある。 花王の研究者のための2:8の法則とは一般的なマーケティング用語におけるニッパチとは、全売上の8割を上位2割の顧客が生み出しているというもので、いわゆるパレードの法則と呼ばれるものだ。 一方で、花王研究者のためのニッパチの法則は、上記とは趣旨が大きく異なる。リソースの8割は会社にとって必要不可欠の研究業務をし、残り2割は研究者として自分が気になるテーマを自由に突き詰めていいと

          我々はニッパチの2割をクリエイティブできているのか?

          ラトビア人のつつましさに学ぶ

          リモートワークでなんとかこなしているが、この状況がいつまで続くか見通しは立たない。 特効薬が開発できるわけでもなければ、ボランティアで労働力が提供できるわけでもない。私のような一般人ができることとすれば「もらわない・拡める側にならない」ために、家に籠ることだけだ。 この状況って「アンコントローラブルな脅威」だと思うのだが、なんだかラトビア人のつつましさがリンクしてしまった。 ラトビアのバックグラウンドラトビア人のつつましさを語る上で欠かせない歴史的なバックグラウンドにふ

          ラトビア人のつつましさに学ぶ

          いざというときに行動できる学びこそ「生きた知識」

          日頃からファンであるインフルエンサー、バイリンガールちかさん。 コロナ脅威による世界不安に対し、自分のバイリンガル知見を惜しみなく提供している。 英語は苦手だけど、もっと意思疎通したい!工夫して乗り越えたい!といった(ちかさんほどのフェーズには到達できない)マジョリティの気持ちをすくい上げてくれるコンテンツ視点があるな…と常々思っているが、こういう有事に対しても、持ち前のホスピタリティで世の中の不安を軽減し、人を助けられる。やはり素敵な方だなぁと改めて感じた。 英語を流

          いざというときに行動できる学びこそ「生きた知識」

          ブランディングにおける『翻訳力』について考えてみた

          私の大好きなマーケター美濃部さんが熱っぽく説いている、この「翻訳力」というキーワード。 データの先にある人の喜怒哀楽が見えるようになるぐらい、人の人生にとって意味のあるものに翻訳できるかがブランディングの要だという考え方には、いたく共感している。 ところで、唐突だがカナダのTim Hortonsをご存知だろうか? Tim Hortonsは、カナダ・アメリカを中心に3,000店以上展開される人気のドーナツ(コーヒー)チェーン店だ。ドーナツとコーヒーセットでも$5程というリ

          ブランディングにおける『翻訳力』について考えてみた