【Buds Pro】まさかの国内販売開始!!【CMF by Nothing】
前回の記事の続きとなります。予告もなく、CMFのBuds Proは国内流通が始まり、来年のリリースと読んでいた筆者の予想は完全に外れました。
Nothingの国内代理店BLSがAmazonと楽天にBuds Proを出品しています。Amazonでは既にオレンジカラーの掲載がなくなっています。楽天市場も時間の問題でしょう。
筆者は在庫がある内にオレンジを購入しました。パッケージはなかなか洒落てますね。
開封!
ケースはイヤホンと同じカラーです。
付属品は小冊子のマニュアル、充電ケーブル(USB Type-C/Type-A)、スペアのイヤーピースです。
ケースは少し重量感があります。デザインは円形型で、表面にロゴが刻印されています。
オレンジについてですが、メーカーサイトの商品画像と比較したところ、実物は画像よりも色濃度が高く、赤みが強いです。
イヤホンの内側です。銀色のマルが2点並んでますが、これは操作子ではなく充電の時に使うマグネットです。
間違えることはないと思いますが、LとRの刻印はどこにも見当たりませんでした。
早速着けてみました。耳元のカラーアクセントにもなるので、ファッションとしてもお洒落な見せ方が出来そうです。
セットアップや操作設定は専用アプリ『Nothing X』を使って行います。
アプリではイコライザー(音質調整)、タッチコントロールのカスタマイズ、ノイキャンのオンオフが行えます。
イコライザーは4つのプリセットとカスタムから選べます。
カスタムは白マルを動かして、各音域の増減を行います。グラフもなく、シンプルなGUIですね。
タッチコントロールは既にカスタマイズしましたが、最大3回のタップと長押しによる操作に限定されています。
右と左、それぞれで割り当てをカスタマイズ出来ます。ボリューム設定はないと思ってましたが、きちんとありました。
ただ、ボリューム設定は『ダブルタップして長押し』でしか割り当てが出来ず、少し不便に感じます。これはスマホで調整する方が良いです。
ノイズコントロールはノイキャン・外音取り込み(トランスペアレンシー)・オフの中から選べます。
外音取り込みは、イヤホンを着けてないような感覚になるらしいですが、オフの状態との違いがいまいち分かりかねます。
ワンコの散歩がてら外音取り込みモードを試してみることにしました。
オフと比較検証した結果ですが、風の音や車の走行音は若干綺麗に聞こえる気がします。人の話し声は、いずれも聞こえ方に差はないように感じました。
結論から言うと、『イヤホンを着けていないような感覚とは...??』で終わりました。
iPadと同期させて、音質と操作のチェックに入ります。一通りのジャンルを聴き比べていきます。イコライザーはバランス固定、ノイズコントロールはオフとノイキャンの2パターンで切り替えていきます。
補足ですが、マルチペアリングには対応していませんでした。
アタックの効いたテクノビートに、近未来を彷彿させるサウンドが特徴のトラック。ノイキャンオフ時は比較的中低音周辺が凹むイメージでしたが、キックや低音もしっかり聞きごたえがあります。
ノイキャンオンにすると、キックと低音の振り幅が一気に大きくなり、ハイハットのシャリ感も強めに出てきます。(中高域よりも更に上の高音域)
ユフィかわいい...じゃなかった。FFVII IGの戦闘BGMです。疾走感のあるシネマミュージックです。端的に言うと、ノイキャンオフ時、アンサンブルは物足りなさがあります。一聴、綺麗な聞き応えではありますが、低音の伸びが拾いきれてないのと、いまいち臨場感に欠けます。
ノイキャンオンにすると、低音がブーストされるので臨場感はありますが、弦楽器や金管など、メロディーやサイドパートの音が埋もれます。クラシックやシネマミュージックを聴くには不向きに感じました。
ミクスチャー要素を詰め込んだハードロックです。ノイキャンオフ時、ギターの歪みやSEのサウンドなどは聴きやすいですが、低音が物足りないせいで、全体的にしょぼく聞こえます。
ノイキャンオンにすると、ダイナミックレンジが上がるので、しょぼさはなくなりました。分離は悪いですが、先ほどのシネマミュージックと異なり、ロックならこれはこれで有りかと思いました。
ソウルミュージックが心地よい歌物ロックです。稲泉さんは本当に良い声してますよね。楽曲のミックスが優秀なのもありますが、全体のバランスは良く聞こえます。
ノイキャンオンにすると、一気にバランスが崩壊しましたwww ベースラインを前に出して聴きたいということであれば有りですが、普通に聴く分にはオフにした方が良いです。アコースティックであれば、ノイキャンオンでも有りかもしれません。
20世紀のモダンジャズ界の巨匠、ジョン・コルトレーン。代表曲の一つ、ブルートレインを聴いてみます。
ピアノやサックスは、ビンテージトラックさながらの荒々しさもきちんと再現されており、個人的には高評価。全体の空間再現度は低いですが、低価格帯のワイヤレスイヤホンの中では、優秀だと思います。
ノイキャンオンにしたところ、ライドシンバルのシャリシャリ感がきつくなり、アナログ感が減退しました。ウッドベースは輪郭が出て聞こえやすいですが、「処理された感」が否めず微妙な聴き心地です。
ジャズのトラックは空間再現度、演者の息づかいや楽器を擦る音も含めどこまで忠実に再現出来ているか、というポイントが重要。「ワイヤレスイヤホンにそこまで求めるな」って話ではあります。
ここまで、Buds Proの音質を星5段階評価でざっくりまとめます。
音質にこだわらなければ、ノイキャンの精度は非常に高く、低価格帯でも-45dBという数値は驚異的です。案外耳障りなトイレや台所の換気扇も全然気にならなくなります。
デバイス設定の『高度な機能』では、インイヤー検出と低レイテンシーモードのオンオフを切り替えられます。
詳細は記載の通りですが、インイヤー検出は再生中でも耳から外せば自動的に音楽は停止されます。咄嗟の出来事や、会社・学校に着いた時はこの機能を有効活用出来ます。
低レイテンシーモードはゲーマーのための機能です。レイテンシーは遅延を意味します。ワイヤレスは有線と違ってデータの伝送に遅延が発生します。それを抑えるための機能ですね。
低レイテンシーモードを使った場合と使わない場合で、どこまで差があるのか、撃ち合いのゲームで検証してみます。
使った場合は、使わない場合よりもボタンを押して銃を撃つまでの間隔が気持ち速くなったのと、走った時の足音も同様に間隔が狭くなった気がします。
「明らかに遅延がない!」というわけではありませんが、低レイテンシーモードはオンにしてゲームをやる方が良いですね。
私用で専用アプリを使ったのは初めてですが、必要最低限の機能とシンプルなUIを搭載しており、マニュアル要らずで、使い勝手も良いと感じます。
国内流通してからまだ間もないBuds Proですが、earシリーズの反響を超えられるか、意外とコケるか...まだまだ分かりませんが、BLSも積極的にプレスしているおかげもあり、ガジェットメディアでは既に大きな話題になりつつあります。
消費者視点で見た筆者の感想は、コスパ以上に高音質で、アプリも無駄がなく使いやすいです。ファッション性のあるデザインは身に付けてるだけでテンションも上がります。
通販によって販売価格は異なりますが、earシリーズはear(1)がメーカー価格で14,500円(税込)となっています。もう一声欲しい方はBuds Proが良いのではないでしょうか。
重複しますが、コスパ以上のスペックを備えていることは間違いありませんので、ワイヤレスイヤホンデビューを考えている人にもおすすめです。
フルワイヤレスイヤホンで、5,000〜10,000円という相場で安定した製品は、Amazon内ではJVC、Anker、ヤマハ、もしくはソニーのコンシューマーラインなどが台頭しています。
CMFがどこまで食い込んでいけるのか、筆者は楽しみですし、今後のラインナップ展開も期待が高まります。
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