横縞 弐拾弐
数日後に送られてきたメールには、
『ぐりふぃんこんらん』
とだけ書かれ、一枚の写真が添付されていた。
それは彼女の白い腕…
ですが、見るも無残に鮮血で真っ赤に染まっておりました…
自ら、刃物かなにかで傷つけた血みどろの腕を私に送って来たのだ…。
くらくらする頭を抑えながら、私は急いで彼女に電話をかけた。
しかし、彼女の人格はそれまでの主導権を持っていたgriffinが混乱した事により、幼い少年の翔、幼い少女の彩乃、気丈な女性の呉羽、クールな青年のウッド、そして、自称道化のマリオ。
実に五人もの人格が増えており、電話口で彼らが入り乱れて会話をするのだ。
正直、私の方が混乱した。
いや、壊れて行った。
慰めれば慰めるほど、宥めれば宥めるほど、彼女は乖離し、人格崩壊を起こしていったのだ。