見出し画像

アオサギ/蒼鷺

蝦夷榛に冬の陽があたる

凍原の上に青い影がのびる

蒼鷺は片脚をあげ

静かに目をとぢそして風を聴く

風は葦を押してきて

又何処かへ去って行く



耳毛かすかに震へ

寂寞の極みに何が聞こえる

胸毛を震はす絶望の季節か

凍れる川の底流の音か

それとも胸にどよめく蒼空への熱情か



風は吹き過ぎる

季節は移る

だが蒼鷺は動かぬ

奥の底から魂が羽搏くまで

痩せほそり風に削られ

許さぬ枯骨となり

凍った青い影となり

動かぬ

蒼鷺/合唱

『蒼鷺』中3の時、合唱発表会で歌う予定だったな。コロナで結局中止になっちゃったけど。

いつもアオサギちゃんを見つけると、
メロディーが脳裏をよぎる。

蒼鷺は片脚をあげ 静かに目を閉ぢそして風を聴く



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?