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はじめてのiPad(7) - Apple IDについて(3)購入したアプリの共有

この記事は、教員が授業用のiPadをどうしていけば良いかという連載記事の7回目です。これまで仕事(授業)用に別なApple IDを持つということを書いてきました。

前回の記事はこちら。

プライベートなApple IDと仕事用Apple IDの2つのApple IDを持っていると困るのが、アプリ等に二重に課金をしなければならないという問題です。今回は、(いずれも完璧ではありませんが)そのことを解決する方法をご紹介します。

方法1)設定アプリのアカウント設定で乗り切る

新しく準備した仕事用Apple IDは、設定アプリの一番上のアカウントで設定されるはずです。

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このままの状態では、プライベートなApple IDで購入したアプリをインストールすることはできません。そこで、画面右の下にある「iTunesとApp Store」を開き、こちらでプライベートなApple IDを設定します。

①「iTunesとApp Store」をタップします。

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②アカウントにプライベートなApple IDを設定します。

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これで、iTunes StoreとApp Storeからの購入が、プライベートなApple IDで行うことができますから、過去の資産もこのまま使うことができます。

しかし、この方法は、アプリがプライベートなApple IDでの動作になることから、例えば、クラウド等でデータを保存するアプリ等によっては、プライベートなデータとの区別ができなくなる問題が発生する可能性があるのではないかと思います

そこで、プライベートと仕事を分けるという観点から、ご紹介するのが次のファミリー共有です。

方法2)ファミリー共有を使う

ファミリー共有は、家族で購入したアプリを共有したり、iCloudのストレージを共有できる方法です。

プライベートなApple IDをファミリーの管理者とし、そのアカウントに家族のアカウントを紐づけることで、ファミリー共有ができます。

例えば、私のプライベートなApple IDでは、

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自分自身の仕事用Apple IDの他に妻のプライベートと仕事用のApple ID、息子のApple IDが紐づけられています(ちなみに、ファミリー共有を使うと13歳未満であってもApple IDが作れますし、スクリーンタイムでデバイスの利用を制限することもできます。その話は別な話なので、ここでは省略)。

この状況を作ることで、私のプライベートなApple IDでファミリー共有を許可しているアプリ(多くがそうだと思います)を購入するとそのほかの4つのApple IDでも購入したアプリを使うことができます。(ちなみに、この時のそれぞれのApple IDに紐づけられたデバイスの「iTunes StoreとApp Store」のアカウントはそれぞれのApple IDです。)

この方法の弱点は、購入時に課金するタイプは共有できるのですが、アプリ内課金は共有できないのが弱点です。

しかし、Storeのアプリを見ていると、無料でダウンロードして使い、アプリ内課金でより高機能な機能を買い切りで提供しているようなアプリの場合は、ダウンロード無料版の他に最初から課金で買う有料版も提供されていることが少なくありません(企業や教育機関での大量購入に対応するためと思われます)。

アプリ内課金で高機能版にするのではなく、同じアプリの高機能な有料版を買うということで、この弱点を乗り切れることもあります

私自身は、方法1よりもこの方法2を使って家族とアプリを共有しています。最初に書いたようにiCloudのストレージも共有できます。無料の5GBではバックアップが取れません。有料の料金プランを見てみると次のとおりです(2020年4月現在)。

50 GB :¥130
200 GB :¥400
2 TB :¥1300

シェアは、200GB以上に限られますが、128GB/256GBのストレージを持つiPadを使うことを考えると、結果的に1つのアカウントが複数のデバイスに紐付けられていることを考えると200GBプランに入ることも少なくないと思います。

我が家でいえば、5つのアカウントでそれぞれ200GBプランに入れば、毎月2,000円です。しかし、ファミリープランで2TBであれば、1,300円で済みますし、使えるストレージも200GB×5アカウント=1TBの倍になりますので、メリットは大きいです。

もちろん、データ領域としては、それぞれのアカウントの領域はそれぞれしかアクセスできません。共有されるのは容量だけです。

以上のことから、ランニングコストも含めて、複数のアカウントを持つ個人や家族には、ファミリー共有はオススメです

アプリをインストールしたApple IDは変更しない方が良い

このどのApple IDでiPadにアプリをインストールするかは,非常に重要な問題です。例えば,最初は方法1で運用しておきながら,途中,方法2にしたり,方法1でのApple IDを途中で交換したりすると,それまで使っていたアプリが使えなくなるようです(インストールしたとき=使用許諾を受けたApple IDと,現在利用しているApple IDが違う=使用許諾を受けてないことになる,からだと思います。)

その場合,新しいApple IDで再インストールすることになりますので,場合によっては,それまでのデータなども失うことになります。

最初に運用方法をよく考えてからスタートする必要があります。

次回予告

これで、ご自身のiPadを準備することはできました。次回は、教室でプロジェクタ等の大型提示装置にiPadを繋いでiPadの画面を表示する方法や必要なアイテムについてご紹介します。

※この記事の内容は、2020年4月の話です。

続きはこちら


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