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夏は終わらねえ!『スーパーマリオサンシャイン』はとにかく平和で最高の南国リゾートゲームなんだ!

夏が終わる……いや、終わらない。なぜなら『スーパーマリオサンシャイン』があるからだ。

2002年7月19日に発売された『スーパーマリオサンシャイン』は『スーパーマリオ64』に続く3Dマリオの2作目として開発された。

発売ハードがゲームキューブであったこともあり、『スーパーマリオ64』と比べると売り上げも約半分となったが、間違いなく本作は私にとって最高のオンリーワンマリオである。

『スーパーマリオサンシャイン』を知らない人も、好きな人も、改めてこのゲームは最高のゲームなんだと伝えたくここに綴ることにする。

誰よりも自由に、そして誰も死なない、完璧な南国リゾートがそこにあった

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ゲームの目的はシンプル。絵の具で汚れたドルピック島の各地をポンプによる放水できれいにしつつ、あちこちに隠された「シャイン」を集めること。

これがめちゃくちゃ面白い。

私は自由に冒険できるゲームが好きだ。平和にゆったり過ごすのも好きだ。ハードなゲームも好きだが血を見たくない時もある。リアルなゲームも好きだが好き勝手に飛び回ってみたくもある。

そんな平和でスリリングに世界を遊び尽くせる。平和主義者の都合のいいワガママな夢のような戯言。そんな矛盾を抱えたようなゲームはないものか……。

そう。それこそが『スーパーマリオサンシャイン』なのである。

マリオサンシャインの世界ではあなたは類まれなる身体能力をもち、誰よりも自由に世界を跳ね駆け回ることができる。屋根から屋根へと飛び移り、気になる高台があればひとっ飛び、山でも崖でも観覧車でも、常人を遥かに超えるスーパースターの身体能力があればどこにでも行けるしなんでもできる。いちいち段差を気にすることもなく、船に乗るのに橋を探す必要もない。君は誰よりも自由な存在だ。

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南国リゾートであるうつくしいドルピック島をこの身体能力を使って隅から隅まで余すことなく自由自在に冒険できるのだ。最高と言わざるをえないだろう。

そして今回はポンプがある。アクロバティックなスーパージャンプを決めたうえに空も飛べるし水で滑って高速移動もできる。マリオ史上最強のアクションここに極まれりだ。

そしてこれが重要なのだが、倒すべき敵は居るし、なんなら全体的に求められるアクションの質は高い。だが、誰も死なないし、ゴア表現な展開もない。何かに怯えることもない。ただただ美しく楽しい南国リゾートを全力フルスロットルで楽しむことができるゲームなのだ。

とはいえ自由自在と言えども流行りのオープンワールドゲームには劣るのではないかという疑問があるだろう。まず、自由とはNPCを殺すことではないし、オープンワールドであることでもなければ、あらゆるものをクラフトすることでもない。

あなたは「遊園地でお金を気にせず自由に遊んでいいよ」と言われたら嬉しいだろう。だが「ただし遊園地で人を殺しちゃダメだよ」と言われて自由じゃないじゃんと思うだろうか? 思わないだろうし、そんな殺伐とした遊園地では逆に自由に遊べない。

『スーパーマリオサンシャイン』には敵キャラクターが存在するし、巨大マンタといったトラウマ級の敵もいる。だが血が出ることはないし、死ぬこともない。スリリングだが、平和だ。スポーツで汗をかくようなものだ。

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そして当たり前だが、じゃあまずは遊ぶための遊園地を作ってねと言われても困るのだ。私がしたいのはディズニーランドやUSJのように、すでに作り込まれた楽しさの集大成、イベント・食事・アトラクション・お土産売り場etc……それらを年齢・身体能力・お金・時間等の制限なく何から何まで遊び尽くすことなのである。

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そして『スーパーマリオサンシャイン』はそんな欲望を叶えてくれる。見渡す限りの海、美しい砂浜とおしゃれな海の家、豪華なホテルとカジノ、秘境の静かな入江、人気の遊園地、それらを類まれなる身体能力で平和に遊び尽くせる。とても自由な南国リゾートゲームだ。

無心に無邪気に自由に「水」で遊ぼうぜ!

まず最初に語らなければならないのが「水」の存在だろう。

「任天堂は水の表現が上手い」とはよく言われるが、個人的にそれを極限まで活かしきったのが本作であると思っている。

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冒険の拠点であるドルピックタウンはイタリアのフィレンツェやナポリのような建築様式の建物が立ち並び、ヴェネツィアのように水と共存した街並みを楽しめる。

とにもかくにも目に映るすべての景色が美しい。

そして本作の目玉である「ポンプ」は、水を補充するために各地に水場が用意されている。これがまた素晴らしい設計で、補充用の水はなんでもいいのだ。

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目の前の海に飛び込んでも良いし、噴水や水飲み場に飛び込んでもいい。街中には水がアーチ状に吹きだしている場所もあって、そこに立つだけで補充ができる。高級ホテルのお風呂やおしゃれな水のオブジェだって補充ポイントだ。

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子供の心に帰って無心で水場に飛び込みバシャバシャしてしまおう。そしてその行為にはゲーム的な意味もある。無意味ではないからこそ遠慮なく本気で遊べるのだ。

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ポンプアクションはとにかく楽しい。マリオの身体能力で大ジャンプをかましたあとに水を噴射しつづけ空を飛ぶホバーはそれだけで刺激的なマリンスポーツだし、ロケット噴射で空高く舞い上がるもできる。ターボのように水を噴射し超高速移動だってできるし、水で滑ってどこでもウォータースライダーができるのなんてとても痛快だ。

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そしてポンプは水鉄砲として町中の「ラクガキ」を落としたり、ラクガキで汚染された敵に対して使うこともできる。むしろそれがメインであり今作の攻撃手段なのだが、あくまで「水鉄砲」なのだ。

水鉄砲だから殺傷能力はなく、住人にかけてもリアクションを取るだけだ。くだものに撃てば転がっていくし、建物に撃てばびしょびしょになる。攻撃手段でありながらとても平和だ。スマブラでもポンプには攻撃力は一切無い。

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そんな平和な道具だからこそ、ポンプを使って無意味に街中でスプリンクラー状に水をばらまいたり住民に水をかけてみたり街中を水で濡らして滑ってみたり好き放題できるのだ。まさに無心に無邪気に自由に遊べるゲームがここにある。

良い汗かこうぜ! ドルピック島っていう最高の遊び場でよォ!

『スーパーマリオサンシャイン』は南国リゾートである「ドルピック島」を遊び尽くすゲームだ。

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そこにはプレイヤーがやることなすことすべてに意味があると言っても過言ではないぐらい計算された「遊び」が込められている。

町中を走る水路を進むゴンドラを思わせるフルーツ運搬船にはもちろん乗れる。チリチリと日差し指す街中では住民達がくだものを売っている。街からは遠くに島が見える。警察署がある。地下道がある。これにはすべて意味がある。だから楽しい。だから面白い。

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ドルピック島には島民が住む村・高級ホテルと裏カジノ・海の家もある巨大な白浜が広がるビーチ・アトラクションだらけの遊園地などなど様々なステージがある。これらは一本道ではなくすべてが箱庭で構成されおり、シャインを探してステージ中を駆け巡る。

その中で様々な仕掛けやミニゲームと遭遇することになるだろう。大人気のイカサーフィンやジェットコースター、はたまたカジノや島民たちのお祭りに参加することになるかもしれない。ゲームクリアを目指しているうちに、そんなイベントがいっぱいのドルピック島をめいっぱい観光することになっているのである。

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中にはヒミツステージ、通称アスレチックステージと言われるポンプを使わないステージも存在する。これは一部を除き隠しステージのようなもので、いままでポンプで誤魔化していたアクションをマリオ本来の能力だけで進むことになるのでなかなか歯ごたえがある。筆者はこれが大好きだった。

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ところで『スーパーマリオサンシャイン』はとても難しいゲームと言われる。理由は前述のアスレチックステージの一部がクリアに必須だったり、全シャインを集めようとするとノーヒントではとても不可能、攻略本があってもワンミスも許されない青コインなど超難易度のステージが多々あるからだ。

はっきり言おう。それでもこのゲームの面白さにそれらは些細な問題だ。

なんならアスレチックは南国リゾートで良い汗をかくために必須なスポーツだと言えよう。そもそもマリオシリーズは初代からとても難しかった。

とはいえ、たしかにノーヒントではほぼほぼ不可能レベルなものがあったり、コンプリートを目指すうえで不親切な部分が多々あるのはゲームとしてどうかとも思うのは事実である。アスレチックステージも久しぶりにやったらゲームオーバー連発でコントローラーを投げ飛ばしそうになった。

よって、100点満点中100億点に-1点と言ったところか。

ゲーム丸ごと南国リゾート

ところで『スーパーマリオサンシャイン』ではステージにゴールはないが、どのシャインを狙うか「目的」を選ぶことができる。

この目的を選ぶと同じステージでも時間帯が変わるのだ。例えばモンテ族の村であれば昼であったり夜だったりする。それによってお祭りをしていたりとステージの様相も様変わりするのである。「スーパーマリオ64」と似たシステムだが、本作の舞台が南国リゾートであることでちょっとした観光気分になれる。

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また、各ステージは独立しているが、各ステージからは他のステージを遠目に見ることができるようになっている。これによって、それぞれ独立したステージであっても、すべてのステージはドルピック島の一部であるという認識が強くなっている。ゆえに『スーパーマリオサンシャイン』は3Dマリオシリーズでは屈指のステージの少なさであるにも関わらず、巨大なドルピック島をがっつり見て回ったという充実感が得られるようになっているのだ。

このように、本作はとても面白い南国リゾートゲームだ。ぜひとも遊んだことがない人も、すでに遊んだことがある人も、いつでも「ドルピック島」に帰って夏を満喫してほしい。





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ゲームを語りたいプログラマ。昔、ゲーム雑誌のライターになりたかった。ゲームブログ「浪漫電子」 https://honkinonki.com
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