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6月6日「教え子の誕生日」

自分の教え子だった子が今日10歳の誕生日を迎えた、というのをその子のお母さんのインスタで知った。
彼女が3歳になったばかりのころの出来事を思い出して、とても懐かしく自然に笑顔になっている自分がいた。
自分のことはあまり覚えていないくせに、仕事で関わった子どもたちのことはよく覚えてんるんだよなぁ。20歳から子どもに関わる仕事をしていて、辞めるまでに数百人の子どもたちや親御さんと接してきたけれど、たぶんほぼ覚えている気がする。たぶん。。。

仕事を始めてからの毎日は大変な事の方が多かったけれども、とても楽しくて充実していた。初めて「自分の意思で生きてる」という感覚を知ったんだと思う。相変わらず仕事外での記憶は無かったり(忘れているらしい。。。)しているようなので、仕事時間以外はかなりぼ~っとしていたんだろうなぁ笑

そもそも子どもと関わる仕事を選択したのは子どもが好きだから、というわけではなかった。単に推薦で行けそうな学校が保育科だった、というだけ。
教育実習なんて散々な結果になってたりしたし、実習行って「子どもってウザい」とか思ってしまっていたくらいで。
ほんとうにこんなんでよく就職できたもんだ。。。

でもいざ仕事が始まると、自分のクラスの子どもたちがもう可愛くてかわいくて仕方なくなった。
「この子たちを預かっている間は、命を懸けて守る。何が何でも無事に親の元へ返す」
と毎日真剣に思っていたし、子どもたちが自分の手を離れていった後もずっと、今でも幸せを心から祈っている。
自分でも学生時代からの豹変ぶりに驚くくらいだったから、友人たちは余計に驚いたかもしれない。

幼い子どもたちと接している時間は、とても神経を使うしずっと気を張っている時間でもある。何より体力勝負でもあるので疲れることは疲れる。
でもそれよりもはるかに元気を貰えるのだ。
あの子たちが笑ってても泣いてても怒っていても、どんな姿でも毎分毎分新鮮で得るものしかなかった。毎日が新しい、ということを子どもたちから教えて貰った。決して同じ日なんてなく、毎日毎日ものすごいスピードで彼らは変化していく。
それを間近で感じられるのは幸せなことだったんだな、と上海へ渡るにあたり仕事を辞めた後に気づいた。
その頃はだいぶ心身が疲弊している頃だったので、一線から離れることができたのは自分にとってとても良い契機となったが。

帰国してからしばらくは、もう子ども関係の仕事はやりつくしたし十分だ、と思っていたがまた子どもと関わることを始めることになりそうだ。
今日、教え子の誕生日を知ったことで、数年前の状況を思い出して自然と喜びが湧き上がってきた自分を知れてよかったと思う。
これまでとは少し異なる関わり方をするかもしれないし、楽しみではあるが不安もあったのだ。だから自分の状態を感じることができて少しほっとした。


子どもは偉大な存在だと思っている。彼らはちゃんと全てを理解している。
大人の考えていることなんて全部わかっている。
子どもなんてどうせ何もわからない、と軽い気持ちで嘘をついたりあしらったりすることはとても愚かな行為だ。
だから自分なりに全身全霊で向き合ってきたつもりだ。
子どもといる時間に力を出し切ってしまうから、きっとその後のことを覚えてなかったんだろうな笑
いま書いてて思った。
本気で向き合ってたからなのか「あ、この子あとちょっとで熱出るな」とかもわかるくらいだったしなぁ、そういえば。
これは先生あるあるなのかな?わからん。

ひさびさに先生時代のことを思い出したのでちょこっとだけ書いてみた今日でした。

誕生日おめでとう!

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