姉弟、今までありがとう
葬儀場へ着くと真っ先に両親の姿が飛び込んできました。日程などを話していたのだと思います。
次に目に飛び込んできたのは白い布。そう弟です。
静かに歩み寄り布を捲ります。つい先日までメッセージを交し、ふた月前にはボードもしたのに…あんなに元気だったのに。
その瞬間涙が止まらず暫く泣き続けました。
泣いても泣いても涙は枯れずひたすら溢れてくる。
その日から2日間葬儀場に寝泊まりしました。
葬儀の打ち合わせ
精神が限界を迎えた親、とくに母親はボロボロに泣いてました。父親はもしかしたら私と同じく〝しっかりしないと〟という気持ちが強く人前で泣かなかったのかもしれません。
葬儀の打ち合わせの際、両親はどの棺にするかなど凄く悩んでました。
いつまでも決まりそうにないので私が口を挟みさっさと決めていきます。
プランを決めつつ弟が生前お世話になった方々へ連絡を入れます。
この時、初めて知ったのが実は弟に彼女がいたこと。親は事前に知っていたらしい。
私は彼女に連絡を入れた。
全ての準備が整い、納棺式が始まります。
始まりから終わりまで母親は崩れたように泣いており、私はずっと背中を摩り続けました。
通夜・告別式
沢山の方々が参列してくださり、その中に例の彼女もいました。
泣き方、そしてとても苦しそうな姿が今でもハッキリと覚えています。
とても大切にしてくれていたんだと。
葬儀、火葬の全てが終了
姉と弟を失い4人兄弟だったのに残るは自分のみ。
「…ひとりになっちゃった」
と、自分では覚えてないのですが呟いてたそうです。
お姉ちゃん、弟へ
2人の妹・姉として過ごせて幸せでした。
沢山喧嘩したり酷いことも言ったけど凄く大好きでした。後悔してる事は山ほどある。
もし来世があるのなら幸せに長生き出来ることを願ってます。
生まれてきてくれてありがとう。
3月9日
脳うっ血により弟は19歳という若さでこの世を去りました。
ここまで見ていただきありがとうございます。
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