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オヤジの思ひ出話~第58話「曙さんの訃報と若貴時代」

大相撲の元横綱で、史上初めて外国出身力士として綱を張った第64代曙太郎さんの訃報がニュースで流れました。改めまして、曙さんのご冥福をお祈り申し上げます。

曙さんは、大相撲最大のブームだった「若貴時代」に君臨した横綱であり、貴乃花、若乃花の最大のライバルとして、同郷の武蔵丸を含め、数々の名勝負を繰り広げてきました。

曙さんと若貴兄弟が入門したのは昭和63年。時代が昭和から平成に移るとともに、大相撲界も大横綱千代の富士をはじめ、大乃国、旭富士、北勝海と横綱が引退し、世代交代が急速に進んでいました。

曙さんは、身長2メートルを超す巨体と長い手足を生かしたパワーあふれる相撲で相手を圧倒。組み合っても下半身が崩れることなく、どんどん前に出ていく体力勝負に持ち込めました。

正攻法の四つ相撲で王道を突き進む貴乃花、角界一の技能と強靭な下半身を生かした若乃花、組んでも離れてもバランスのいい武蔵丸と、後の横綱になる力士たちは、個性に満ち溢れていましたよね。

しかも、大関になった力士を挙げてみても、長身でスケールの大きい貴ノ浪をはじめ、突っ張り相撲の千代大海、圧倒的な馬力を見せた武双山、怪力の四つ相撲の魁皇、出る出る出島、愚直の押し相撲の雅山等々。

ここに、業師で鳴らした舞の海や智乃花、F1相撲の琴錦、上位キラーの安芸乃島、闘志あふれる貴闘力、突っ張りの寺尾、張り手一発の旭道山ら、多士済々の名力士たちがいるわけですから、面白くないはずがない。

改めて当時の映像を見てみると、非常に激しい攻防の相撲が多く、見ごたえがあることに気づきました。巨漢の曙さんや武蔵丸も、今の大型力士と比べて格段に動きが良かったことも分かります。

ただ唯一残念だったのは、同部屋同士の対戦が組まれないため、場所終盤の割りがほぼ固定化されてしまったことです。部屋制度という大相撲のシステムとしてやむを得ないとはいえ・・・・

そのなかで曙さんは、二子山部屋(旧藤島部屋)の若貴、貴ノ浪、安芸乃島、貴闘力や武蔵川部屋の武蔵丸、武双山、出島、雅山と総当たりになるわけで、そのなかで横綱を張っていたわけです。

あの当時、あまりの相撲人気のため、チケットを取って大相撲を観戦に行くというのは夢のまた夢でした。ネット決済が無かった時代でしたので、余計にチケットを取ることは困難だったのです。

そんなわけで、私に用意されたのは常に「テレビ桟敷」(笑)。それでも、熱心に大相撲中継に見入っていたものです。懐かしい思い出をよみがえらせてくれて、曙さん、ありがとうございました。

なお、ブログ「気まぐれトーク」でも曙さんの訃報について触れていますので、よかったらご覧ください


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